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Wonderful Planet ~弱体化されまくった銃使いで頑張ります!~ Ver1.0  作者: ハーメルンホイッスル
Roaring of The War
307/330

キングフォージで 2

完成しました!お楽しみ頂けたら感謝、感激、感無量!


次回更新は、6月19日 0時更新です!

「ここが製品保管庫ですね」


「入ろう」


 ソウル達は「管理役員用のID付カードキー」を手に入れた後、様々な迂回路を通り、製品保管庫に辿り着いった。


「ここでは01のパーツと警備主任のID付カードキーよね?」


「欲しいのはWF/A220-62とWF/L5-92と刻印されたパーツだ」


「別にそれ以外の物でも持って行ってもいいんでしょ?」


「ああ、それは問題ないがゴミは拾わないようにな」


「おkー」


「おっ宝~おっ宝~」


 ソウルの言葉に、ティカルとクリスは快い声で答えた後、製品保管庫を物色しに向かうとソウル達も2人のあとを追う様に製品保管庫へ入り目的の物を探し始めた。


「ここかなぁ?……違った」


 ソウルが、カードキーを探して瓦礫の石を捲ったが、そこにあったのは名状し難い蠢くモノであり、目的のものではなかった為、瓦礫の石を戻して別の所を探そうとすると、クリスが棒状なモノを頭上に掲げながらソウルに近づいてきた。


「ソウルさん!ソウルさん!これってお宝かな!?」


「ちょ!クリスさん!?なんてモノを!?」


「え?」


「あー…クリス?それはな…」


「何々!?まさかずっごいお宝なの!?」


「確かに文字的?にいえば、珍という文字がある棒だから宝っちゃ~宝なんだが~…う~ん…なんと言えばいいか…」


「クーちゃん?何もっ…ヒィヤァァァ!な!何持ってるのよ!それぇ!?」


「リリアナはアレが何だか分かるんだな…ふむ、なるほど」


「ちょ!ソウルさん!?何を納得したんですか!?」


「何をって?そりゃ~…なぁ?」


「あ~…そうですね」


 リリアナのリアクションで、クリスが持っているモノが分かるんだなとソウルが納得すると、その反応に異議を唱えたリリアナだったが、ソウルは言いづらそうにしながら、マギアに意味深な視線を向けると、マギアも同意するように頷いた。


「と!とりあえずクーちゃんはそれ捨てて!今すぐ!」


「えぇ~…」


「えぇ~じゃなくて!捨てて!」


「ちぇ~」


「まったくもう…」


 リリアナに言われて、クリスは渋々手に持っていた棒を捨てた。…だがソウルとマギアは見ていた。一度捨てたアレな棒を、リリアナが目を離した隙に素早く拾い、カバンの中に入れたクリス姿を見逃さなかった。


「(恐ろしく速い収納…俺じゃなきゃ見逃しちゃうね…)」


「(恐ろしく速い収納…私でなければ見逃してしまいますね…)」


 1人と1機は、意味深な顔をしながら内心で思っていると、アップルがカヴァーズの手足を胸に抱えながらソウルに使づいてきた。


「あったわよ」


「助かる、ありがとう」


「あとはカードキーね?」


「ああ、だが30分探して見つからなかったら警備員控室に行こう」


「分かったわ」


 ソウルの言葉に頷いたアップルはカードキーを探しに向かい、ソウルもアップルから渡されたカヴァーズのパーツをアイテム欄にしまった後、別の所を探そうと一歩踏み出すと、踏み出した足裏から硬い物を踏み砕いた様な音が鳴り、驚いたソウルは足を戻して音の正体を探った。


「あ、骨…踏んでしまった…申し訳ない…」


 辺り一面に瓦礫や塵等が散らばっているせいで、足元に骨があったとは気が付かずに踏んでしまった事に最悪感を感じたソウルは、踏み砕いたせいでどの部位だかわからなくなった骨に謝罪と合掌をした。


「ん?何だこれ?…あ」


 合掌を止めて骨の周りを見てみると、近くにあった大きめの瓦礫の下に薄い板の様な物があるのを見つけたソウルは、瓦礫を退けて薄い板を手に取ってみると、証明写真が付いたIDカードだったが写真の顔がある位置に血がこべり付いていて、男女の判別すらわからなくなっていた。


「マギア!もしかしてこれか?」


「調べてみます。少々お待ちください」


 マギアは、右手の指からスキャナー光をカードに照射し、ソウルが手に持っているIDカードを調べ始めた。


「ソウル!ソウル!」


「今度はティカルか…何を見つけたんだ?」


「これ見てよ!すんごいよ!」


「すんごい?…む!?」


 ティカルが持ってきたのは、女性型カヴァーズの胸部パーツで、見事な大きさと形だった。


「確かに…すんごいな…」


「でしょー!これならユメミルクが高値で買ってくれそうだよ!」


「同じものはあったか?」


「標準サイズみたいのはあったけど、これくらい特別なのは無かったね。多分だけど丁寧にパッケージされてたし、これって特注じゃないかな?」


「そうか。ふむ…なら、確かめて見るか。ネーバーク文明の胸部パーツの性能とやらを!」


「お?そうだね!」


 ティカルは胸部パーツをソウルの前に置き、2人揃って手をワキワキさせながら胸部パーツを触ろうとしたが、すんでの所で2人の頭にハリセンが振り下ろされ、軽快な音が辺りに響き渡った。


「2人とも?真面目にやりなさい」


「「すんませんした!!」」


 アップルに睨まれた2人は、素直に謝罪した。






 -ネーバス文明・ネヴァロン・キングフォージ・動力室前-






「まさかあんな所にあったとは…」


「そうですね…なんであんな所にあったのでしょうか?」


「推測ですが、壁に貼りついて移動するタイプのカヴァーズが…」


「あーいい、言わなくていい」


「リリアナちゃんが偶然見つてくれたからよかったけど、まさか天井のダクトとはね…」


「良くホラーとかに出て来る人食い○○って奴だったのかしら?」


「いえ、ですからあれは上からモグモグされたのではなく、壁に張り付いて移動できるカヴァーズがいて…」


「あーもうこの話は止め止め!怖くなってきたから!」


 ソウル達が、製品保管庫で必要な物を入試した後、予備動力に切り替えるスイッチがある動力室の前に辿り着き、目当てのカードキーを持っていた白骨体が、悲惨な死に方をしていた事について話し合っていた。だが、その話をしていくにつれ、恐怖が大きくなっていくの感じたソウルは、これ以上その事について話すのを止めた。


「で?繋がったか?」


「はい、この2本のコードにマスターが【発電】をすれば動きます」


「同時にカードキーを差し込めばいんだったよね?」


「はい」


「カードキーは私とティカルがやるわね」


「ああ、頼む」


「3でいくよ」


「分かったわ」


 金属扉の左右にあるカードリーダーに、アップルとティカルはカードキーをいつでも差し込めるように構え、ソウルに視線を向けた。そしてソウルは、マギアに渡された2本のコードに【発電】スキルを使用すると、カードリーダーに付けられた発光部品に青い光が点灯した。


「1・2・3!」


 ティカルのカウントに合わせて、アップルが同時にカードキーをカードリーダーに差し込むと、青色の光が緑色に変わり、金属扉のロックが重厚な駆動音と共に外れて行った。


「よっこいしょーっと…おお!」


 金属扉のロックが完全に外れた後、ティカルとアップルが重い金属扉を押して開くと、最初に見えたのはとてつもなく巨大な炉が部屋の中心にある風景だった。


「「大きい!」」


「この施設全体を動かすにはこれ位の大きさが必要なんですね」


「マギア?この大きさの炉だと、どの位のエネルギーが生み出せるんだ?」


「詳しくは調べてみないと分かりませんが、大陸3都市分のエネルギーが毎時で生産できるはずです」


「あー…リアルで例えると?」


会衆国(がっしゅうこく)の3年間のエネルギー消費量に相当するエネルギーを、1時間あたりに生産できるはずです」


「まじか!すげぇな!」


「ごめん、僕にはわからなかったよ…」


「私も分からないですが、なんかすごいって事だけは分かりました…」


「気が向いたら調べてみると言い。…さてと、予備電力のレバースイッチはどこだ?」


「あれじゃないかしら?」


 アップルが指で指し示した先には、スフィアータの画像と物と同じレバースイッチがあった。


「じゃあ早速…と言いたい所だが、みんな確認するぞ」


 ソウルは、数歩前に出て後ろに振り返った後、仲間達の姿を視界の中に収めた。


「レバースイッチを切り替えたら26分以内に8階にあるオートボックスに辿り着いかなきゃいけない。時間的には余裕だと思うが、寄り道せずに一気に駆け上がろう」


「ちょっとしたタイムアタックするって事ですね?」


「ああ、その気持ちでいてくれ」


「おk」


「全力で走るわ」


「わかりました」


「「遅れないように頑張ります!」」


「迷わないように光線でルートを表示します」


「よし」


 仲間達が同意したのを確認したソウルは、レバースイッチに近づき、右手でレバーを握った。


「行くぞ!」


 ソウルは、掛け声と共にレバーを下に下げた後、仲間達と共に走り出した。そして、予備動力に切り替えられた大型の炉から様々な音を出しながら、何千年かぶりに動き出した。






 -ネーバス文明・ネヴァロン・キングフォージ・8階-






「到着!」


「走ってる時に通路から軋むような音がしてヒヤヒヤしたけど何とか行けたね」


「意外と頑丈だったって事ね」


「ハァ…ハァ…キッツ…」


「心臓が…ハァ…ハァ…バクバクです…」


「経過時間5分32秒です」


「結構かかったな、ちゃちゃっとやってしまおうか。えーっと、オートボックスは~っと…」


 一気に8階へ駆け上がった後、ソウルが辺りを見回してオートボックスを探した。


「ここって機械とかあるけど、本当に仕切り壁や支柱も1本も無いんだね」


「モルゲン社の驚異の技術力って事ですね?」


「そう聞くと何処かのサイボーグ化した軍人が世界一ィィッ!って叫んでそうね」


「お?あれか?」


 仲間達が雑談している中、辺りを見回していたソウルが、それらしい物を見つけて近づいて行った。


「間違いありません、オートボックスです」


「確か外部記録装置をポートに差し込めばいいんだよな?」


「はい」


「分かった」


 ソウルが、アイテム欄からスフィアータから渡された外部記録装置を取り出して、差込口と思われる場所に差すと、オートボックスのディスプレイにCGで再現された1丁の銃が表示された。


「これが完成予想図か…なかなかゴツいな」


「超長距離で高威力を出す為に大型化しますし、それに比例する様に見た目も変わってしまうので仕方がありませんね」


「いや、悪く言った訳ではなく好みのデザインだと言いたかったんだ」


「なるほど」


 ソウルはマギアと会話しながら、アイテム欄からScarlettを取り出そうとして、人差し指がウィンドウに触れようとしたその時、少し離れた場所の天井が突然崩れ落ち、煙のような土埃が周囲に舞い上がった。


「ゲほ!…あー…やっぱり目当ての物は地下にあるんじゃねぇの?」


「馬鹿野郎、こういうのは正規ルートから外れた場所にあるお宝を探しながら行くもんだ!」


「それは分かるけどさ~…何も無かったじゃん?」


「なかったじゃない!何もない事が分かった、だ!」


「まぁまぁ、こうやって地道に探して何かしら見つけるべきですよ。このままだと大赤字で解散しなくてはいけなくなりますし…」


「せめてドリルシップ代くらいは稼ぎたいわね…あら?」


 突然崩れてきた天井の瓦礫の上に、さらしを巻いた女侍がおり、上にいる人物達と会話を始めた。そして、上の階にいた人物達は、そのまま会話しながら空いた穴から下に降りてきて、その内のキャットスーツにビキニアーマーを身に着けた1人がソウルと目を合わせると、そのまましばらくの間静寂が流れた。


「エンカウント!!」


 静寂を破る様にソウルが大声を出すと、その声に反応した仲間達は武器を抜き、突然現れた敵と交戦を開始した。



 -残り時間:18分25秒-

製品保管庫までの道中はどうしたって? 

特に何もなかったからカットです。


珍の付く棒が何故あるかって?それはアレをする女性向けの男性型カヴァーズがあるからです。あ、もちろん女性型もありまーす!


Q、ソウルが拾ったカードキーってなんだったの?

A,ただの警備員のIDカードです。

Q、悲惨な死に方って?

A、DEAD SPAC〇に出てきそうな即死トラップといえばわかりますか?

Q、天井のダクトって言ってたけど、そこにはどうやって?

A,、マギアが取ってきました。その間ソウル達は、マギア視点の映像を見ていました。


総一郎達の世界にある合衆国は「会衆国」です。読み方は一緒です。



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誤字脱字報告 アザザザザマス!

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― 新着の感想 ―
更新乙 あ~ここで出てくるんかいwww 途中でカヴァーズの部品回収してないかな? お宝っぽいけど
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