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Wonderful Planet ~弱体化されまくった銃使いで頑張ります!~ Ver1.0  作者: ハーメルンホイッスル
Roaring of The War
302/329

葛藤

完成しました!お楽しみください!


次回更新は、5月15日 0時です!

「全滅!?本当なのか!?」


 軍用カヴァーズが全滅したという報告を聞いて、信じられなかったソウルは聞き返してみるが、帰ってきた答えは変わらなかった。


「はい、残念ですが本当です。全滅しました」


「そうか…なら、急いで西の地点に向かう」


「了解しました。最短ルート上に点滅灯を出しますので、ソウル様はその灯りを頼りに進んでください」


「分かった」


 ソウルはスフィアータとの通信が切れた後、近くの道から何かの物音が聞こえ、その物音のした方向に視線を向けると、地面の一部が反転して、角丸長方形の点滅灯が道に沿って次々と現れていくのが見えた。


「…行くか」


 ソウルはそう呟いた後、道の点滅灯を頼りに西の地点に向かって行った。





 -ネヴァロン・西地点-




「これは…」


 ソウルが、西の地点に到着して最初に目にしたのは、さまざまな物や建物が破壊されて残骸となった光景だった。そしてその中央にはドリルシップがあったが、そのドリルシップの姿は横倒しになったものではなく、胴体部分から足のような形の3関節のアームが3本展開しており、そのアームに支えられるようにして、ドリルを上の岩石層に向ける形で立っていた。


「(周囲の建物も完全に壊されている…一体ここで何が?)」


 目の前に広がる光景に、ソウルは眉を寄せながら紫のDice of Fateを抜いて右手に装備した後、周囲を警戒しながらドリルシップに近づいて行った。


「(…何も聞こえないな)ふぅ~…」


 ソウルは、心臓の鼓動を速くさせながら接近し、ドリルシップに耳を当てて物音や話声がするか確認してみると、何の音も聞こえなかったので、このドリルシップの中には複数の人間がいない事が分かり、緊張を緩める息を吐いた。


「さてと…」


 ソウルは、音を立てない様にドリルシップの扉側に移動し、少し離れた場所にある残骸の山に身を隠した後、足元に落ちていた石を拾って扉に投げた。


「(…反応なし。もう一度)」


 ソウルが投げた石は、扉に当たって軽い衝突音を出したが、ドリルシップから誰かが確認に出て来るなどの反応は無かった。そこで、今度は連続して3個の石を投げ当ててみたが、やはり何の反応も無かった。これにより、ソウルはドリルシップの中には誰も居ないと判断した。


「誰も居ない?不用心だな…」


 直立しているドリルシップを見ながら言った後、ソウルはアイテム欄からヘビィカノンの弾を3発とガス缶程の大きさの革袋、長尺用ボビンに青緑色の太い糸が綺麗に巻かれた物、いくつかの小さな金属片、灰色の液体が入っていてコルクで栓されている試験管を取り出した。


「このドリルシップが上の岩石層に行く時間は~…あ~…20秒位か?」


 ソウルは頭の中で、ドリルシップが上の岩石層に到着する時間を大雑把に計算した後、取り出したアイテムを使って何かを作り始めた。


「ここをこうして~…これを繋げて~…これを入れて~…」


 ソウルは、ブルーローズを様々な工具の形にして使い、取り出したアイテムを組み合わせると、金属製の筒の底に青緑色の紐が付いた物を3本作り上げた。


「出来た!簡易指向性爆弾~」


 3本の金属の筒を頭上に掲げて、国民的アニメのに出て来るキャラの声真似をしながら、作った物の名前を言ったが、その場にソウルしかいないので寂しさと虚しさを感じ、すっと上げた腕を下ろした。


「…さっさと仕掛けてしまおう」


 ソウルは、ドリルシップに近づき、出っ張っている所を頼りにしながら登った後、ドリル部分を調べた。


「(ドリルと胴体の間にわずかな隙間があるな…)」


 ドリルと胴体の間に、僅かな隙間があるのを見つけたソウルは、試しに簡易指向性爆弾を1本だけ隙間に入れてみると、ギリギリだが中に入れることが出来た。


「お!やったぜ!」


 ギリギリ入ったことに喜んだソウルは、残りの2本も中に入れた後、ブルーローズを使って致命的だと思う箇所に爆弾を仕掛けた。


「よし、出来た。上手く動作してくれよ~」


 爆弾を設置し終えたソウルは、ちゃんと動いてくれることを2拍手合掌して祈った後、ドリルシップを降りて周囲を見回した。


「この何処かにいる筈なんだが…残骸しか見えねぇ…」


 ソウルは、この残骸しか見えない場所の中から、どうやって01達を見つけ出そうかと悩んでいると、スフィアータが通信してきた。


「ソウル様、西の地点に到着しましたか?」


「ああ、だがどうやったかは分からないが、周囲の建物やら公共物なんかが完全に壊されていて、01達が何処に居るか分からない」


「かしこまりました。でしたら、軍用カバーズが最後にいた地点をご案内申し上げましょうか?」


「頼む」


「畏まりました。それでは、ソウル様の現在位置を監視カメラにて確認させていただきますので、その場から動かない様にお願いいたします」


「分かった」


 ソウルは、スフィアータの言うとおりにその場でじっと立っていると、数十秒後にスフィアータが再び話しかけてきた。


「お待たせいたしました。ソウル様のお姿を拝見できましたので、ご案内をさせていただきます。最初に、前方へ43歩お進みくださいせ」


「前に43歩…」


 ソウルは、スフィアータの指示に従って歩数を口で数えながら進み、5回目の指示で目的地に到着した。


「ソウル様が現在お立ちになっている場所で、軍用カヴァーズの反応が消えました」


「この辺りか…」


 ソウルは辺りを見回してみるが、周囲には残骸しか見えなかった。


「おーい!!ソウルだ!誰かいるか!?いたら何か反応してくれ!」


 ソウルは、この周囲にいる筈の軍用カヴァーズに向けて叫んだが、数十秒経っても何の反応も無く、ただ静寂が続くだけだった。


「ダメか…」


 生き残った機体がいることを期待していたソウルだったが、何の反応も無かったため、完全に壊されてしまったと諦め、地道に残骸の中から探そうとした時、どこからか微かなピープ音が耳に届いた。


「このピープ音は…そこからか!」


 ソウルは、ピープ音が何処で鳴っているのか耳を澄ませて場所を探ると、北西方向の残骸の下から鳴っている事に気が付き、急いでその場所の残骸を退けてみると、胴体と頭しかない軍用カヴァーズを見つけたが、その軍用カヴァーズの胴体には剣で何回も斬られた様な切り傷が、大小問わず無数に付けられていた。


「ビガガ…そ…ソウ…ソウル様…ガガ…申し訳けけけ…ありままま…せん…にん…任務しし失敗しました…」


「01か!?一体ここで何があったんだ!?」


「ふふ…不明でで…す…ドリリ…ルシップから降りてきた敵とト…の交戦を開始しし…た時に…敵のの…1人がガガ…な…謎のの…球体を上に掲げ…たら…球体から高エネルギー波が放たれ…このような状態に…」


 01は、音声に異常をきたしながら報告すると、その報告を聞いたソウルは眉を寄せた。


「そのエネルギー波でこんな有様に?まじか…何かの兵器か?」


「フふ…不明です」


「不明…か」


 01が不明だと伝えたことに、ソウルはただならぬ不安を感じた。それは、超古代に作られた機体であるにもかかわらず、その文明力は現代を遥かに凌ぐ物であり、さらに軍事利用を目的として作られた高性能のカヴァーズが「何も分からなかった」と言ったからだった。


「ソウル様、お願いがあります。頭部にあるメモリーコアを引き抜いてスフィアータにお渡しください。このメモリーコアを解析すれば敵の情報が何か分かるはずです」


 ソウルが表情を曇らせていると、01が突然ピープ音を数秒間出して何かを調整すると、先程まで異常をきたしていた音声が正常に戻り流暢に話し始めたが、ソウルは01の言葉で目を大きくさせた。


「そのメモリーコアっていうのは、引き抜いても大丈夫な物なのか?コアっていうんだから一番重要な物なんだろ?」


「はい。メモリーコアは情報処理や情報の記録などを行う記憶装置ですので、一番大事と言っていい物です」


「おい!それって人で言う所の脳じゃねぇか!引き抜いちゃダメだろ!」


「問題ありません」


「いやいやいや!」


「ソウル様…もうすぐこの機体は完全に機能停止してしまいます。そうなってしまえば、機密保全の為に付けられた装置が起動して、メモリーコアが破壊されてしまいます。なのでそうなる前にメモリーコアを抜き取り、敵の情報を得てください」


「…何もしなくても…なのか?」


「はい」


 01の言葉を聞いて、ソウルは迷った。理性では、メモリーコアを抜いて敵の情報を得るべきだと言っているが、本能は「それでいいのか?本当にそれしかないのか?」と問いかけてくるからだった。


「ソウル様、先程言っていましたね…」


 迷っているソウルに、01が語り掛けてきた。


「同じ幸運は続かず不幸が訪れる可能性が高いから、そんなものだと割り切るしかないと…」


 ソウルは、01の声を黙って聞き続けた。


「ならば、我々に不幸が訪れたんだと思って割り切ってください。所詮、我らは人の為に作られた物ですので、気に病む必要は無いのです」


 01の言葉を聞いたソウルは、しばらく内心で葛藤していたが、右手首からブルーローズを出して01に向けた。


「…分かった」


「ありがとうございます」


 01は感謝の言葉を述べながら、銀色の液体に包まれて行った。

皆様に重大な報告があります!


なんと!


この度!


私のWonderful Planetが!





     【【【【【【【書籍化!決定!】】】】】】】〉





















してません。ウソヤデーです。

何でこんな事をしたのか?と問われれば、

アニセカ大賞で惨敗して悲しみと無力感を感じたからです。反省はしてない。

まぁ最初から分かっていた事なんですけどね!(血涙)

そしてこの嘘で、ズコーしたらゴールデンウイークの休みボケも抜けるはずです!



モチベ維持に評価お願いします!

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誤字脱字報告 アザマス!

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