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Wonderful Planet ~弱体化されまくった銃使いで頑張ります!~ Ver1.0  作者: ハーメルンホイッスル
Roaring of The War
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北東の戦い 2

すみません!遅れました!遅れた理由は、PCの電源から異音が聞こえ、それを修理するのに時間かかかってしまったからです!


次回更新は、4月24日 0時です!

「(…あれ?全然こないな?)」


 まな板の上の鯉になったソウルは、敵が止めを刺しに来るのを待っていたが、付けられたデバフの効果時間が残り数秒になっても来ない事に疑問を感じ、何かしらの情報を得ようと耳を澄ませてみると、ビルの外で敵PTの会話している声が聞こえて来た。


「なんでこんな所に地雷があんだよぉ!」


「迂闊に動かないでください!リジェクテッドワンさん!爆発してしまいます!」


「ちくしょぉぉ!」


「だから動くなってつってんだろ!このハゲ!」


「カーリナぁぁ…だから俺はハゲじゃねぇって言ってんだろぉぉ…」


「うるさい!ハゲ!気が散る!」


「…グスン」


 そんな敵の会話が聞こえると、ソウルは首の皮が1枚繋がったと思い、諦めかけていた気持ちを持ち直す事が出来た。


「(デバフが終わったら回復して強化薬も使っておくか)」


 ソウルは、そう考えながらデバフの効果時間が切れるのを待ち、簡易ステータスに付いていたデバフマークが切れた後すぐにアイテム欄を開いて、回復薬と直径が10円玉程の短い白い棒を取り出した。


「…暴虐の薬の副作用を抑える為に様々な素材を入れて作ってみたけど…上手く行ってくれよ…」


 回復薬を使ってHPを全快させ、右手に持った小さな棒を見ながら言った後、その棒の先端を首に付けて末端にあった赤いボタンを押すと、棒の中にあった針が勢いよく首に突き刺さり、圧力で押し出された薬品が体の中に入って行った。


「お!」


 薬品を体に注入すると、HPバーの横に全ステータスがアップするバフと回復効果が70%下がってしまうデバフのマークがついたことに、ソウルは目を大きくしながら驚いた。


「回復効果が下がってしまうのは痛いが全ステータスアップのバフが付いたのは大きいな。バフの効果時間は30分でデバフは60分か…なら短期決戦で決めるしかない」


 ソウルは、言葉にしながら短期決戦で挑む決意を固めると、床に落としたscarletを拾って膝立ちになった。敵の魔法で部屋の半分が吹き飛び、一歩進んだだけでも下の階に落ちてしまうほどギリギリの場所で膝立ちしているソウルは、自身の姿がはっきりと外から見える状態になりながらもスコープを覗き込み、息を止めてレティクルを敵に合わせた後、絞るように引き金を引いた。


「ハゲの泣き顔は3割増でブサ…」


「「「レオバンティ(さん)!?」」」


「あいつ生きてやがったのか!?」


「動くな!」


「う…くそ!」


 ソウルが、神官の服を着ていた女性を狙撃で倒した後、ロン毛の弓使いの足下で地面を慎重に掘っていた煽情的な魔女衣装を着た女性プレイヤーに狙いを付けて引き金を引いたが、革鎧の女性プレイヤーが間に入り、レイピアを振って放たれた弾頭を斬り落とした。


「やはり防いでくるか…」


 革鎧の女性プレイヤーが弾頭を斬ったのを見て、ソウルは(しかめっ)め面をしながら言った後、scarletをアイテム欄の中にしまい、腰のホルスターから赤と緑のDice of Fateを抜いて撃鉄を起こした。


「俺は最強の銃使い…俺の前には何人も立てず撃ち抜かれるのみ…」


 ソウルは、呟くように言いながら集中力を高めた後、右手首からブルーローズを糸状にして、先端を床にくっ付けた後、前に跳躍して4階から飛び降りて行った。


「敵が来ます!」


「おい!まだか!?カーリナ!?」


「まだよ!」


 ソウルがビルから降りて来る姿を見て、リジェクテッドワンとカーリナは焦り出すが、モモみーが体をソウルの方に向けながら2人に話しかけてきた。


「お2人とも…私が前に出て時間を稼ぎます。その間に地雷の対処をどうにかお願いしますね」


「モモみー…すまねぇ…こんなことに巻き込んで…」


「いえ…私こそすみません…護衛として呼んで頂いたのに2人を死なせてしまいました…護衛失格ですね…」


「気にしないでモモみー…冒険者(プレイヤー)が死ぬのなんて日常茶飯事よ」


「そうだぜ!モモみー!今の俺なんて地雷に引っ掛かって死にそうになってるんだから、気にしなくていいぜ!」


「それはあんたが注意を怠ったからでしょ!ちゃんと周囲に気を配っていれば回避できたこと…ってうごくな!っていうか何度言ったらわかるのよ!?仕舞いには殴るわよ!?」


「だってよぉ…」


「…フフッ」


 2人のやり取りを見てモモみーは笑った後、地上に降りてたソウルに視線を戻した。


「…行きます!」


「頼む(わ)!」


 2人の声に押されるようにして、モモみーはソウルに斬りかかって行った。





 -ネヴァロン・北東地点-





「はぁぁぁ!」


「…チィ!」


 目の前まで接近してきたモモみーが、連続で突きを繰り出してくると、ソウルはリボルバーの銃身の下にあるブレードキャッチを使って、繰り出される連続突きをさばいて行った。


「【ピアッシングストライク】」


「うお!」


 モモみーがスキルを使うと、レイピアが赤く光り出し、先程の連続突きより速い突きがソウルの心臓を穿とうとしてくと、この攻撃はさばけないと直感したソウルは、足の力を抜いて仰向けに地面に倒れて回避した。


「お返しだ!」


「くっ!」


 ソウルがそのままの状態で両手の銃を撃つと、モモみーは焦った表情をしながら右にローリングして回避したが、2発目の弾丸が頬をかすめ、小ダメージを与えた。


「【ダメージが入ったという事は接近した状態で発射した物は斬られないという事か…なら!】」


 ソウルは立ち上がり、モモみーの攻撃で高鳴った心臓を落ち着かせる為に軽めの深呼吸をした後、モモみーに向かって走り、互いの距離が接近戦の距離まで来ると、モモみーはレイピアを袈裟斬りに振り下ろし、ソウルは左手に持ったリボルバーのブレードキャッチでレイピアの刃を受けてた後、右手のリボルバーを腰の位置で引き金を引いた。


「【サークルファング】」


 モモみーは、ソウルの左に1歩進んで放たれた弾丸を避けた後、体を回転させながらスキルを使い、剣先で円を描く軌道で右切り上げをしてくると、ソウルは体を大きく逸らして回避し、その姿勢のまま銃を撃った。だが、モモみーは右に踏み込んで放たれた弾頭を回避した後、右切り上げで振り上げた剣をそのまま振り下ろそうとしてくると、姿勢を戻したソウルは銃身をクロスさせ、振り下ろされたレイピアの刃を受け止め、鍔迫り合いに持ち込んだ。


「いや~嫌になるくらい強いですね」


「…どうも」


「以前に銃を持った相手と戦った事があるのですか?」


「…いえ、戦ったことは無いですが、私の好きなアニメキャラが「銃は点で避けろ」と言っていたので、それを実践したまでです」


「それは凄いですね…【たったそれでけで実践できるなんてすげぇセンスだな…】」


 会話しながらも、互いに力を抜かずに鍔迫り合いを続け、ソウルがモモみーに質問を投げかけた。


「1つ質問していいですか?」


「…何でしょうか?」


「ビルを吹き飛ばした後、何故止めを刺しに来なかったのですか?」


「…」


「あの時俺を倒しておけばヒーラーの女性も死ぬ事は無かったはずなのですが…」


 ソウルが目を見ながら質問すると、無言を貫くモモみーの目がわずかに動いたのが見えた。


「…もしかしてあの爆発で死んだはずと思ったのですか?確認もせずに?」


「それは確認に行こうとしたらリジェクテッドワンさんが地雷を踏んだからで…」


「…ん?それはどういう事ですか?あの場に地雷を処理する人ともしもに備えて回復できる人が居れば十分なはずですよね?1人は確認にいける筈ですが…あれ?計算間違ってましたか?」


「…」


「あ、そうか!貴女は仲間を信じてなかったのですね?確認しに行ったら、後ろから刺されるかもと思っていたから、1人で確認に行けなかったと!なるほど!」


「…がう」


「盗掘団だから仲間が信じられないのも当然か…油断したらすぐ寝首を掻きに来るのですし」


「違う!」


「まぁ、そんな貴女のおかげでPTの要であるヒーラーを撃ち殺す事が出来ましたよ!ありがとう!」


「貴様ぁ!」


 ソウルの言葉で怒ったモモみーは、鍔迫り合いの状態から両手を勢いよく上にあげると、ソウルの両手もその勢いに巻き込まれる形で上がった。そして、そのままレイピアの剣先をそのままソウルに振り下ろすと、ソウルは体を横にしてその斬撃を回避して反撃したが、その反撃も回避されてしまった。こうした「攻撃→回避→攻撃」という連続した行動を互いに続けたが、次第にモモみーの動きが単純な動きになっていき、ソウルもシリンダーに装填した弾が尽きようとしていた。


「【相手を怒らせて単調な動きにする事が出来たが…このままだと弾が無くなって負ける…あ!そうだ!】」


 ソウルは、モモみーの攻撃を避けながら右手の銃をホルスターに入れ、手早く別のホルスターから銃を抜いて反撃したあと、思いついた事を行動してみる事にした。


「しゃオラ!」


「っぐ!」


 モモみーが繰り出してきた斬撃をブレードキャッチで防ぎ、それと同時に腹部を蹴って後ろに飛んだソウルは、アクセサリーレールに装着した黒い八角柱の側面にあるスイッチを押すと、八角柱の先から赤い光線が照射された後、銃口をモモみーに向けると、体に赤い点が付いた。


「斬れるもんなら斬ってみな!【ヘビィカノン】」


 ソウルは挑発する様にいいなが言うと、ソウルの横にグリップ部分が無いオートマチック拳銃のような形をした巨大な銃が出現し、轟音と共に人の頭ほどある大きな弾が発射された。


「まけるかぁぁぁぁ!」


 モモみーは腹から声を出しながら、レイピアを振り下ろして巨大な弾を斬ろうとしたが、あまりにも大きすぎる為、刃が通るスピードがかなり遅かった。


「その弾でも防ぐか…なら!」


 レイピアの刃が、弾の中間まで切断しているのを見て、ソウルは両手のリボルバーをホルスターに仕舞い、右手の中指と親指を付けて頭上に掲げた。

モモみーと斬り合いしている時、ソウルが別の銃に持ち替えたのは、腰のベルトや義手に仕込んだリロード装置を使う暇が無いからです。


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誤字脱字報告 アザマス!

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