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Wonderful Planet ~弱体化されまくった銃使いで頑張ります!~ Ver1.0  作者: ハーメルンホイッスル
Roaring of The War
297/330

盗掘団 2

完成しました!


次回更新は、4月3日 0時です!

「俺達も行こう」


「分かりました」


「行こーう!」


「お待ちください」


「ん?」


仲間達がそれぞれの地点に向かって行った後、ソウル達も自分達が担当する北北西の地点に向かおうとした時、01がソウル達を止めた。


「このまま徒歩で北北西の地点に行くとなると、幾つもの封鎖された関所を迂回しなければいけなくなり、到達までの時間がかなり掛かってしまうので、我々の「開発コードSHXC‐AXBJ 正式名称[サラマンダー]」で向かいましょう」


「サラマンダー?」


「あれです」


01が、後ろを指さし示しながら言うと、ソウル達は釣られる様に指が指し示した物に視線を向けると、そこには陸上自衛隊が使う82式指揮通信車という名の6輪駆動車に似た装甲車があった。


「装甲車か?」


「はい」


「分かった」


ソウル達は01に頷き、双子と一緒に装甲車に近づいた後、ソウルが双子に視線を向けて口を開いた。


「俺は後ろに乗るから2人は前に乗れ」


「わかりました」


「はーい!分かったー!」


ソウルの言葉に、リリアナは落ち着いた頷きをして答えたが、クリスは目を輝かせながらテンションを上げて答えた。


「ねぇねぇ?お姉ちゃん?これって車って奴だよね?それも特殊な奴!初めて乗るよ!テンションあがるなぁ~!」


「クリスちゃん…恥ずかしいからあんまりはしゃがないで…」


「へぇ~中ってこういう風になっているのかぁ~…よっと!」


クリスは、車のドアを開けて乗り込み、リリアナはクリスのはしゃぐ姿に顔を赤くさせながら、クリスの隣に座ってドアを閉じた。そしてソウルも、装甲車の後部ハッチから装甲車に乗り込むと、ソウルの後に続いて軍用カヴァーズも乗車してきた。


「同乗者、カヴァーズ全機の搭乗を確認。進発します」


01が操縦席に乗り、全員が乗った事を報告する発言をすると、装甲車がゆっくりと浮かび上がった後、ホイールから青い炎が噴出して前に進み始めた。


「わぁ!浮いた!浮いたよ!お姉ちゃん!」


「わかった!わかったから!大人しく乗ってて!」


装甲車が浮いた事に、クリスは更にテンションが上がって身を乗り出そうとすると、リリアナはクリスに抱き着いて身を乗り出そうとするのを阻止した。






-ネーバーク王国・ネーバス文明遺跡・ネヴァロン・北北西地点-






「目標地点に到着しました」


「全員速やかに降車して待機せよ」


「「「「「「ラジャラジャ」」」」」」


目的地の北北西の地点に着陸して01が報告すると、ソウルは軍用カヴァーズに命令を出して降車させた後、ソウル自身も装甲車を降りて上を見上げた。


「あそこから来るのか」


見上げた上の岩石層には、高速で動くドリルの先端が見え、土や小石をネヴァロンに落としながら、穴を大きくしようとしていた。


「どう対処しますか?」


「そうだな…」


01に作戦を聞かれたソウルは、顎を摩りながら作戦をしばらくの間考えると、1つの作戦を思いついたが、それが実現可能かどうか分からなかった為、01に確認する事にした。


「01?お前たちには拡声器の様な機能はあるか?」


「あります」


「よし。なら次にお前たちの武装を教えてくれ」


「了解しました。現在、我らが装備している武装は、7式短槍が2本と右腕に格納されたヒートチェーンソーが1台の標準装備です」


「近接しか持ってないのか?遠距離攻撃が可能な武器は無いのか?」


「ありません。現在、そう言った武器は全て劣化もしくは激しく損傷した状態であり、使用不可能な状態です。また、そういった武器を製造していた施設などは全て破壊されており、仮に再建したとしても資源不足なため、新たに作り出すという事も出来ないのが現状です」


「ふむ、そういう事なら仕方ないか。分かった」


01からそう言った事情を聞くと、ソウルは納得して頷いた後、頭の中に思いついた作戦を修正し、双子と軍用カヴァーズ達に作戦を伝え始めた。


「作戦を伝える。敵ドリルシップが上の岩石層からネヴァロンに落下した後、数機の軍用カヴァーズがドリルシップを包囲し、敵がハッチを開けて外に出てきたら、包囲した軍用カヴァーズは敵と戦闘を開始しろ。そして、敵が戦闘に気を取られている内に残りのカヴァーズが敵ドリルシップに侵入し、中に居る盗掘団とドリルシップを破壊しろ」


「私達は何をすればいいんですか?」


「リリアナとクリスは、包囲したカヴァーズと一緒に敵と戦ってもらうが、決して前に出るな。カヴァーズのサポートに徹しろ」


「分かりました」


「え~私も前に出て銃を撃ちたい…」


「それは駄目だ。敵が何してくるか分からないし危険すぎるからな。…なぁ?クリス?お前が敵に近づいて攻撃しようとした時、敵が自滅覚悟で爆弾やら毒ガスなんかを使ってきたらどうする?」


「それは~…ヤバいね…」


「ヤバいではなく、お前は逃げる事も出来ずに死ぬ…確実にな。爆発だった場合、運が良ければ痛みを感じる事無く死ねると思うが、大半は体の様々な部分が吹き飛んで苦しみながら死んでいく。そして使って来たのが毒ガスだった場合は~…言わなくても分かるな?…というか言いたくない。…でだ、そんな事をしてくる可能性があるのに、リスクを冒して敵に近づいて攻撃したいか?」


「近づきたくないです…」


「そうだよな。俺だってそんな事をしてくる敵には近づきたくない。…まぁ、それでも近づいて攻撃しなきゃいけない時もあるから、そんな時は敵が何をしてくるのか分かるまで観察すればいいんだ。敵の行動パターンや癖、体の特徴やどんな装備をしているのかなどを事細やかに観察して、自分はどう動けばいいか考えながら行動を決めていけ。2人とも?これらは重要で基本的なことだから絶対に忘れるなよ?」


「「分かりました!」」


「よろしい。…で~話を戻すが、俺は全体を見渡せる位置に移動して狙撃する。そして、もし状況中にイレギュラーな事が起きた場合は俺がそのイレギュラーを対処するから、カヴァーズと双子は先ほど伝えた作戦通りに行動してくれ」


「「「「「「ラジャラジャ」」」」」」


「「はい」」


「01、スポッターを頼む」


「ラジャラジャ」


「よし、始めよう。状況を開始せよ!」


ソウルは、上の岩石層に開けられた穴から、敵ドリルシップが半ばほど出てきているのを確認した後、双子と軍用カヴァーズに向けて作戦開始の号令を出すと、双子と軍用カヴァーズは動き出し、ソウルと01も付近にある最も背の高い建築物に向かっていった。




-6分後-




「落ちて来るぞ!全員注意せよ!」


装甲車から、北西の位置にある建築物を全速力で上って屋上に出た後、全体を見渡せる位置に移動して狙撃の準備を済ませたソウルが、上の岩石層から落ちて来たドリルシップに注意するよう、通信で双子と軍用カヴァーズに呼びかける様な声量で言った。


「落下してきたドリルシップで損傷した機体やリリアナ様とクリス様に怪我はありません。被害無し(ダメージ0)と報告します」


「了解」


ソウルは、01からの報告を聞いて短く答えた後、ゆっくりと深呼吸をして心と精神を落ち着かせていき、両目を開けた状態でScarlettのスコープを覗くと、心の温度がマイナスの域に下がっていくのを感じながら、敵がドリルシップから出てくるのを待った。


「ドリルシップに動きあり、敵が出て来るようです」


「…」


ソウルは、01の言葉に答えずにスコープで狙い続けていると、ドリルシップのハッチが開き、中から男性プレイヤーが1人出てきた。


「ん?あいつは…」


「見覚えのある顔ですか?」


「ああ…確か~…カルポスだったか?」


ソウルがスコープで男の顔を見ると、見覚えのある顔だった事に眉を寄せながら01に答えた。


「(…そう言えばさっき倒した奴らが俺にトラッカーを付けた奴がいるって会話を聞いたが…もしかしてあいつが付けたのか?だが…何時だ?カジノの時か?)」


「ソウル様?作戦通り包囲が完了したので、カヴァーズに戦闘を行うよう指示を出しますが、よろしいでしょうか?」


「ああ、始めろ」


「ラジャ。戦闘を開始します」


01がドリルシップを包囲した機体に、戦闘を開始するように指示を出すと、ハッチ付近で身を潜めていた1機が、ゆっくりとした動きでカルポスの背後に近づいていった。そして1mの距離にまで近づくと、軍用カヴァーズは右腕に格納されていたヒートチェーンソーを展開して、ソーチェンを高速で回転させながらカルポスの背中に突き刺した後、そのまま上に向かってチェーンソーを動かし、カルポスの上半身を2又の形にして倒した。


「(あ゛~…これはクルな)」


2股になったカルポスが、地面に倒れて淡い光を出しながら消えていくのをスコープで見ていたソウルは、スコープから目を離した後、眉間を左手で抑えながら暫く目を瞑り、先ほど見た光景を忘れるように頭を振った。


「ドリルシップ内にいた敵が異変に気づき外に出てきました」


「む?」


01の報告でソウルはスコープを覗くと、ドリルシップから3人の男性プレイヤーと4人の女性プレイヤーが、外に出てきているのが見えた。


「全員出てきちまったか?」


「いえ、まだ中に2名いるようです」


「あんな狭い場所に9人が入っていたのか?明らかに定員オーバーだろう?ご苦労さんなこった。…だからそんな人達には鉛弾で労ってやろう」


「ラジャ。狙撃しやすい位置に敵を誘導します」


「頼む」


外に出てきた敵の盗掘団と包囲した軍用カヴァーズとの白兵戦が始まると、軍用カヴァーズは徐々に劣勢に陥るような動きで後ろに下がり始めると、それを好機と見た女性プレイヤーが軍用カヴァーズを大きな剣で両断しようと1歩踏み出した時、ソウルがその女性の頭とスコープのレティクルを重ね合わせて引き金を引いた。


「側頭部に命中して即死したのを確認しました」


「どんどん行こう」


「ラジャラジャ」


敵プレイヤー達は、突然仲間が死んだ事が理解できず、しばらくその場に立ち尽くしていたが、ソウルが男性プレイヤーの頭を撃ち抜いて即死させると、先端が尖ったバイザーを付けている西洋兜を装備した1人の男性プレイヤーが、狙撃されている事に気が付き、大声で仲間に身を隠す様に指示を出した。


「あのトンガリ兜の男がリーダーか?」


「その可能性は高いと思います」


「ならあいつは最後にしよう」


「ラジャラジャ」


01は頷き、ソウルは次の獲物に狙いを付けた。

チェーンソーの刃の部分は、ソーチェンというらしいですよ?


ヒートチェーンソーは、ソーチェンが回転し続けると徐々に赤熱化して行き、熱と回転刃で分厚い鉄板でもたやすく斬る事が出来ます。また普通のチェーンソーと同じ様に使う事が出来ます。


観察は大事だって古事記にも書かれている。


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