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Wonderful Planet ~弱体化されまくった銃使いで頑張ります!~ Ver1.0  作者: ハーメルンホイッスル
Roaring of The War
278/329

あぶない双子

完成しました!


次回更新は11月14日 0時更新です。

「すみません。用意できましたか?」


「はいソウル様。お帰りの際に忘れずにお受け取りください」


「分かりました。ありがとうございます」


 トイレ落ちから帰ってきたソウルは、丁度近くにいた女性スタッフに景品の準備が出来たか聞いてみると、女性スタッフは笑顔で答え、ソウルは礼を述べた。


「皆は今何しているんだ?」


「アップルさんは上のカジノにあるバーにいます。ティカルさんはTCGエリアに居て、マナリアさんはクレーンゲームエリアですね」


「ゲーセンみたいな娯楽もあるんだな」


「この世界(ゲーム)にはキッズも多いので、その為の娯楽が多いです。また、各ゲーム会社が出そうとしている新作もプレイできますよ」


「出そうと?…データ収集が目的か?」


「そうですね」


「ふ~ん…まぁとりあえず俺は景品を受け取ってチケットを交換しに行くよ」


「了解しました。アップルさん達には私から連絡しておきますね」


「頼む」


 ソウルとマギアは、来た道を戻って景品を受け取った後、お三じ堂に向かって行った。





 -アークライト・メインストリート・お三じ堂-





「すみません」


「はい、どの商品になさいますか?」


「購入では無くてこのチケットを交換しに来ました」


「拝見いたします…あ、お三じ堂の引換券ですね!ただいまお持ちいたしますので、少々お待ちください」


「分かりました」


 マギアの案内でお三じ堂に来たソウルは、女性の店員にチケットを見せると、店員は笑顔で受け答えた後、高級お菓子を取りに向かった。


「へぇ~…色々あって美味しそうだな…ん?これは…」


 ソウルは、ショーケースの中に綺麗に並べられたお菓子を見ていると、見覚えのあるお菓子が目に入った。


「コインチョコは…あの箱に入っていたのはお三じ堂の奴だったか…」


「どうしましたマスター?」


「ん?あ、いや見覚えのあるお菓子があるなと思ってさ」


「そうなんですか?」


「ああ、そうなん…」


「マスター?どうしました…」


 ソウルは、後ろにいるマギアに視線を向けると固まり、不審に思ったマギアも後ろを振り返って見ると、口角から涎を垂らしながら、外側のグラスウォールにへばり付く様にして居る少女がいた。


「(マスター?()()は何でしょうか?)」


「(知らん!多分欠食少女か何かだろ?)」


「(すごいこっち見てますよ!?)」


「(目を合わすなよ?絶対何かに巻き込まれるからな?)」


「(そうですね)」


 ソウルとマギアは、ガラスウォールにへばり付く少女についてヒソヒソと会話した後、視線を前に戻したが、背後から物凄い圧が感じられた。


「(マスター…すっごい圧を感じます)」


「(無視だ!無視!)」


 店員が戻るまで背後からの圧を耐えていたが、肝心の店員が数分経っても戻って来なかった為、ソウルは一瞬だけ後ろを見てみる事に決めた。


「うわぁ!めっちゃ見てる!!」


「あ!マスター!声を出されては!」


 ソウルが、チラ見する様に後ろを振り返ると、少女の目が最大まで開いてこちらを見ていた事に気が付き、思わずソウルは声を上げてしまった。


「バレましたよ?どうするのですか?」


「…餌…じゃなくてお菓子あげたら回避できないかな?」


「可能性はあります。やってみましょう」


 マギアがソウルの作戦に頷くと、宝箱を抱えた店員が戻ってきた。


「お待たせしました」


「あ~すみません。子供が好きそうなお菓子ってありますか?」


「お子さんが好きな?…あ~」


 ソウル達を、凝視している少女を視界に入れた店員は、納得して頷いた。


「お知り合いですか?」


「いえ…知らない少女です。…ですがこのまま店を出ると何か絡まれそうなので、餌付け…じゃなくてお菓子を与えて逃げようと思います」


「なるほど!では、こちらの商品はどうでしょうか?」


 店員が、ショーケースの中段にある大福を勧めてきた。


「この大福の中には苺のプリンが入っております」


「いいですね。10個包んで貰えますか?」


「ありがとうございます。すぐお包み致しますね」


「あ、2個だけ別でお願いします」


「畏まりました」


 店員は、苺プリン大福を手早く紙でできた箱の中に入れた後、レジに向かい、ソウル達もレジに移動した。


「苺プリン大福が10個で3200オカーネンになります」


「はい」


 ソウルはオカーネンを支払い、商品を受け取った後、分けた分を除いてアイテム欄の中に入れた。


「ありがとうございました」


「では、失礼します」


 ソウルは、分けられた分を左手に持ち、頭に装備してある帽子を右手で軽く持ち上げて挨拶すると、店員の顔が一気に高揚したのが見えたが、ソウルはその事に反応せず、真っ直ぐ少女の方に向かって行った。


「やぁ、お嬢さん。こんにちは」


「あ!めっちゃ美人なおにーさん!」


「この店のお菓子好きなのか?」


「…ううん。私食べた事無い…」


「じゃあ何であんな必死な表情で店の中を見ていたんだ?」


「すごく美味しそうな匂いがして…それですごく糖分が欲しくて…でもお金なくて…」


「そうだったのか。でも、そういう事はお店や客に迷惑がかかるからやっちゃいけない事だよな?」


「…ごめんなさい」


「うん。ちゃんと謝れて偉いな。そんないい子にはこれをあげよう」


 ソウルは、2苺プリン大福が2個入ってある紙の箱を、少女に渡した。


「…いいの?」


「ああ、でも2度とこういう事はしちゃいけないぞ?」


「うん!分かった!」


 少女は、ソウルから紙の箱を受け取ると上機嫌になり、どこかへ走り出して行った。


「もう見えなくなったぞ!元気だなぁ…」


「何かに巻き込まれなくて良かったですね!」


「まったくだ。さて、目当ての物は手に入れたし、錬金術ギルドに向かうか」


「了解です」


 ソウル達は、錬金術ギルドに向かって行った。






 -アークライト・錬金術ギルド-







「こんにちは、アイシャさん」


「あ!ソウルさん!いらっしゃいです。今日はどうしました?」


「アンジェラさんに相談したい事がありまして尋ねに参りました」


「じゃあすぐ呼んできますね」


 アイシャは元気よく答えた後、奥の部屋に向かって行った。


「おや?ソウルさん。今日はどうしました」


「こんにちはスクフォイさん。少しアンジェラさんに相談したい事がありまして」


「そうなのですね。…あ、そう言えば「想像錬金術」は使っていますか?」


「(やっべ!スキルあんまり使ってないから低いと落ち込むか?)ええ、使っていますよ。難しい錬金術なのでLv値は低いですが…」


「そうですよねぇ…そこがネックであまり使う人はいないんですよ…どうすればいいと思いますか?」


「どうすればですか?…う~ん」


 どうすればと聞かれても、すぐには答えられないソウルは、ありきたりな答えを言ってその場を凌ごうとした時、奥の部屋からアンジェラが出てきた。


「こら!それはアンタ自身が考えないて答えを出さなきゃいけないのに、何をソウルに聞いているさね!それに突然聞かれてもありきたりな答えしか返ってこないさね!!」


「すみません!師匠!ですが…」


「ですがもへちまも無いさね!…はぁ…まったく…なんで内にはポンコツが多いのさねぇ…」


 アンジェラにポンコツと言われれると、ソウルにも思い当たる節があったので、心臓の鼓動が早くなったが、その事がバレない様に、顔を作り笑顔に固定した。


「こんにちは、アンジェラさん。先ほどアイシャさんにも言いましたが、相談したい事があり伺いました。…あっとその前に…これ、お土産です」


 ソウルは、アイテム欄からお三じ堂のお菓子を取り出し、アンジェラに渡した。


「おや!これはお三じ堂のやつじゃないさね!」


「ええ、そうです。()()()()引換券が手に入ったので、先程お店で引き換えてきました」


「よくやったよ!ソウル!アイシャ!お茶の用意するさね!」


「すぐ用意するね!」


 甘い物の力なのか、アンジェラとアイシャはハイテンションになりながら、お茶の用意を手早く済ませた。


「わぁぁ…おばあちゃん!沢山あるよ!どれから食べようかな?」


「あたしはこのモンブランをいただくよ」


「じゃ~私はこの巻かれた白いやつ!」


「僕は~…あ!羊羹があるじゃないですか!これをいただきます」


「どうぞどうぞ」


 各々宝箱からお菓子を取り出した後、デザート用のフォークを使って食べ始めた。


「ん~30年は若返りそうな美味しささね!」


「うん!美味しい美味しい」


「あ~この程よい甘さ…染みますね」


「…」


 お三じ堂の高級お菓子を味わい、各々感想を述べる中、ソウルは3人を見ながら、アイシャは入れてくれた紅茶を静かに飲み続けた。


「それでソウル?相談っていうのなんさね?」


「実は、次の冒険で超古代遺跡に行く事になったのですが、そこ探索する為の装備を作るのに【高等物質変換術】が必要なのです」


「高等…」


 ソウルの言葉を聞いて、アンジェラは口に運ぼうとしていたフォークを置き、表情を険しくさせた。


「う~ん…あ~…どうしようさねぇ…」


 アンジェラは、両腕を組んで頭を傾けながら悩み始めた。


「何か問題があるのでしょうか?」


「問題はあるちゃあるんだけど…どうしようさね…」


 アンジェラはしばらく悩んだ後、何かを閃いた様に手を打った。


「そうさね。ソウル?あんたさっき超古代文明の遺跡に行くって言っていたさね?」


「はい、言いましたが…」


「そこにとある双子を弟子として連れて行っては貰えないかい?」


「え!?弟子ですか!?俺まだ免許皆伝とかしてないですし、殻割りヒヨコくらいの実力しか持っていませんよ!?それに行こうとしている超古代文明の遺跡は、沢山の死傷者も出ている危険な場所ですし!」


「ソウルの実力は私がちゃんと保証してやれる位だから問題ないさね。それに、錬金術ギルドに所属する者は、とんでもなく危険な場所でも採取に向かうから、それ相当の自衛の手段も持ち合わせているから問題ないさね」


「あの二人をソウルさんの弟子って…お祖母ちゃん本気なの!?」


「本気さね。そろそろあの二人も高純度の死線という物を経験してもらうさね」


 アンジェラは、確信した顔で頷くと、アイシャは深く溜息を吐いた。


「ごめんなさいソウルさん…お祖母ちゃんこの顔したら梃子でも動かないです…」


「大丈夫です…が、実際どんな事をすればいいんでしょうか?」


「簡単さね。その遺跡をクリアしたら今から教える【高等物質変換術】を教えてあげればいいさね。アイシャ【高等物質変換術】の本を持って来るさね」


「はーい」


 アイシャは、アンジェラに言われた本を取りに奥の部屋に向かっていった。


「ソウルさん…ご愁傷さまでぇぇ…」


「マルフォイ!余計な事を口走るんじゃないよ!」


「(えぇぇ…俺どんな子達を弟子にしなきゃいけないの?)」


 アンジェラに、デコピンされて吹き飛んだマルフォイを見ながら、ソウルは内心で不安を感じた。

今回のクエストフラグは…

1、錬金術ギルドのアンジェラ、アイシャの好感度が50%を超えている。

2、錬金術スキルが合計で70を超えている。

3、禁書関連クエストをクリアしている。

4、弟子が居ない

ですかね?ゲーム的に言えば。


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誤字脱字報告 アザマス!

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