表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Wonderful Planet ~弱体化されまくった銃使いで頑張ります!~ Ver1.0  作者: ハーメルンホイッスル
Roaring of The War
266/331

笑顔の尋問

お楽しみつかっちゃん!


次回更新は、8月22日(木) 0時更新です!



「変身!」


 ソウルの合図で飛び出したアップルは、走りながら変身した後、騎士に止めを刺そうとしている盗賊の一人に飛び蹴りをすると、勢いよく突き出した足は盗賊の頭を弾き飛ばし、首元から大量の血を噴出させた。


「(ちょっと加減しないといけないわね)」


 アップルは、頭を吹き飛ばしてしまった事を反省していると、盗賊の仲間だと思われる男が怒鳴って来た。


「んだてめぇ!?」


「通りすがりの冒険者よ!騎士達を援護するわ」


「しゃらくせぇ!おい!お前ら!こいつを殺るぞ!」


 怒鳴った盗賊は、近くに居た盗賊の仲間達を呼び、武器を振り上げながら向かって行ったが、アップルはその間を流れる様に通り過ぎると、盗賊達は白目をむいて地面に倒れて行った。


「は?…え?」


 地面に倒れている盗賊達を見て、騎士達はアップルが何をしたのか理解できず、困惑の声を上げた。


「最後折っちゃったわ…私もまだまだね…」


「隙あ…」


「ないわよ」


 盗賊の一人が、潜む動きでアップルの背後へと回り、ここぞとばかりに剣を振り下ろしてきたが、アップルは右足を中心とした動きで振り返った後、振り下ろされて来た剣の腹を左裏拳で叩き、軌道を変えたと同時に右肩、右肘、右手首を連動させて内側に捻りこむ正拳突き〔コークスクリューブロー〕を、盗賊の鳩尾に叩き入れた。


「ゴフッ…」


 アップルのコークスクリューブローで、内臓が破裂した盗賊は、口から大量の血液を吹き出し、絶命した。


「おー!漫画で読んだ技をやってみたけど使えるわね!」


「お…おい!急いでスライースさんを呼んで来い!俺達じゃあれを相手するのは無理だ!」


「わ…分かった!」


 アップルに勝てないと悟った盗賊は、震える声で仲間を呼びに向かった。


「《私も活躍したいわん…》」


「あら~!じゃあ次は銀牙ちゃんに任せるわね!」


「《やってやるわん!》」


 アップルは、銀牙の頭をわしゃわしゃと撫でながら言うと、銀牙はフンスと意気込みながらやる気を見せた。


「あぁ?呼ばれて来てみりゃ…どうなってんだ?」


 汚い身なりの男が、大剣を肩に担ぎながらアップル達の近くに来ると、地面に倒れている盗賊達を目にして、怪訝な顔をした。


「スライースさんあいつです!あいつです!あいつがやりました!」


「…ほぉ?なかなかやるようだな?」


「…」


「あぁ?なんだ?だんまりか?おいおい?まさか俺の姿を見てビビったのか?」


「…近づかないでちょうだい。あんた汚すぎて近づくだけでなんかの病気うつされそうだわ」


「は?これが男の正装だろうが?」


「そんな事言っている時点でお察しね」


「ほざいてろ!」


 スライースは、肩に担いでいた大剣のグリップを力強く握り直し、アップルに向かって縦斬りをしようとしたが、その動作よりも早く銀牙が動いた。


「《【E.Fブリザード】》」


 銀牙を中心とした氷のフィールドが、円形に広がって行き、フィールド内にいた盗賊やスライースを凍らせた。


「あら?生きているのね?」


 アップルが、凍ったスライースを観察してみると、目だけが何かを訴えかける様に動いていたので、全身が凍った状態でも生きている事が分かった。


「《なるべく殺すなって言われたから調節したわん》」


「流石の銀牙ね~!賢いわ~!」


 アップルは、わしゃわしゃと銀牙の頭を撫でた後、まだ残っている盗賊に視線を向けた。


「さて…残りも片付けちゃいましょう」


「《逃がさないわん!》」


 アップル達が一歩踏み出すと、盗賊達は後ずさりし、アップル達が走り出すと盗賊達は慌てて逃げだした。





 -ポポクロの森・襲撃地点-





「助太刀ありがとうございます。助かりました」


「今仲間に連絡してこっちに来るように言ったから少ししたら二人もこっちに来るはずよ」


「本当にありがとうご…」


 老齢の騎士が感謝の言葉を行った時、森の茂みから音が鳴ると、老齢の騎士は音がした方向を見ながら腰にある剣に手を掛けて警戒した。


「安心して仲間よ」


「そっちは問題なかったか?」


「何も問題なかったわよ。銀牙も頑張ったし」


「おー!そうか!…よいしょっと」


 ソウルが茂みから出てきた後、アップルと会話しながら、右手首から紐の様に伸び出ているブルーローズを力強く引っ張ると、ブルーローズの紐で拘束された瀕死の盗賊が引っ張り出されて来た。


「こちらも終わりました」


「ボコボコにしてやったのよう!」


 反対側の茂みからマギアとティーも現れ、風魔法で拘束された盗賊達を騎士達に引き渡した。


「マギアは負傷した騎士の治療をしてくれ」


「了解しました」


「ティーと銀牙は周囲を警戒」


「《わかったわん》」


「見逃さないわよう!」


「アップル?ティカル達には連絡したか?」


「したわ」


「あ~…じゃあ手早く済ませるか…」


「な?何を…」


 ソウルは、マギア達に指示を出した後、拘束された盗賊の前に立った。


「なんだよ…」


「お前らのアジトの場所は?そしてそのアジトに残っている人数は何人いる?」


「そんな事教えるわ…べふっ!」


 質問された盗賊は悪態を付く様に答えると、ソウルは微笑みながら盗賊の胸倉を左手で掴み、右手で盗賊の顔を強く殴った後、同じ質問を繰り返した。


「アジトの場所と人数は?」


「だからいうわ…べぶっ」


「アジトの場所と人数は?」


「……ゲブッ!」


「アジトの場所と人数は?」


「も…もうやめ…ガフッ!」


「アジトの場所と人数は?」


「……」


「…ちっ」


 何度も顔面を殴られた盗賊は、見るも無残に腫れ上がり意識を手放すと、ソウルは手を離して地面に転がし、右手で銃を抜いた後、銃口を頭に向けて引き金を引き、何の躊躇いも無く盗賊を撃ち殺した。


「な!?何をしているのですか!?」


 老齢の騎士が、突然のソウルの凶行に驚いて声を上げると、ソウルは普通に喋るような声のトーンで答えた。


「何をしているって…ただの尋問ですよ?」


「何も殺す事は無いじゃないか!」


「では全員を連れて行きますか?負傷者を抱えている状態なのに?」


「それは…」


「なら連れていける人数まで間引くしかないですよね?」


 老齢の騎士は、ソウルに反論できずに声を詰まらせた。


「俺が求めている情報が手に入ればこんな事しなくていいんですけどね?なぁ?お前らもそう思うだろ?」


 ソウルが盗賊達を睨みながら言うと、睨まれた盗賊達は、顔を青くさせながら頷いた。


「言います!言うから殺さないでくれ!」


「お!俺が言います!だから殺さないで!」


「俺が!全部知ってます!名前も言えます!」


 盗賊達は、怯えた表情で必死にアピールすると、ソウルは内心でニヤリと笑った。


「じゃあ、一人ずつ聞いて行く。あ~でも聞いた情報と違ってたら撃ち殺すかららそのつもりでいろよ?」


 盗賊達は、全力で頷いた。


「じゃあお前からだ。アップル、ちょっと手伝ってくれるか?」


「分かったわ」


 頷いたアップルは、ソウルが指さした盗賊の襟首を掴み、少し遠くの位置まで引きずった行った後、ソウルと一緒に情報を聞き出して行った。





 -ポポクロの森・襲撃地点-





「ダリアン!」


「アルメリアお嬢様!」


 ぼろ服の女性と女騎士が襲撃地点に戻り、老齢の騎士に駆け寄った後、互いに生きている事を喜んだ。


「アンリも良く勤めを果たした」


「おじい様…」


 ダリアンの労いの言葉に、アンリは目に涙を溜め、零れる前に手で拭った。


「どうだったソウル?」


 そんな感動シーンをぶち壊す様に、ティカルが気の抜けた声でソウルに質問をして来た。


「アジトの場所も分かったからこれからそこを襲撃して追加ボーナスをゲットしようと思う」


「おーいいね!」


「お!お待ちください!」


 これからアジトに襲撃をかけると聞いたダリアンが、慌ててソウルを止めた。


「我々もこんな状態なので至急王都まで護衛を頼みたいのですが…」


「…あーその前に質問いいですか?」


「何でしょうか?」


「王都に戻ってもろもろの準備した後この場所に戻ってくるとしたらどの位時間が掛かりますか?」


「諸々の準備?…そうですね」


 ダリアンは、負傷した仲間達や拘束された盗賊達を交互に見た後、答えを口にした。


「3…いや2日という所でしょうか?」


「2日ですか…」


 2日と聞いて、ソウルは険しい表情をしながら考えたが、突然ハッを何かを思い出した後、マギアを呼んだ。


「マギア!ちょっと来てくれ」


「はいなんでしょうか?」


「負傷した人達の容態は?」


「負傷者に応急処置は済ませましたが危機的状態の者が2名います。至急治療師が必要です」


「そうか…ならマギア?ヘリがあっただろう?出せるか?」


「可能です」


「なら出してくれ。そこに負傷者とお偉いさんを乗せる」


「了解しました」


 マギアに指示を出した後、ソウルはダミアンに視線を向けた。


「えっと~ダミアンさん?これから俺の相棒が飛行船みたいなのを出すのでお嬢さん方とそれに乗ってください。そして到着したら負傷者を下ろした後、またこの場所に戻るので動ける人員の手配や道具などの手配を早急にお願いしたいのですが…出来ますか?」


「任せてくれ」


「では頼みます」


 ダミアンが力強く頷くと、今度はティカルが質問して来た。


「襲撃はどうするの?」


「戻って来た後だな。まだアジトに残ってる奴も捕まえないといけないし」


「あいよ~。じゃあ僕達はソウルが戻るまで盗賊達を監視しておけばいいんだね?」


「ああ、逃げ出そうとしたら殺っちゃっていい。それと一応様子を見に来る奴が来たら絶対に逃がさないでくれ」


「失敗した事がバレてアジトから逃げられたら面倒だからね。分かったよ」


 ティカルの言葉に頷いた後、マギアが報告して来た。


「展開完了しました」


「では皆さん乗ってください!」


 マギアが、展開したヘリコプターの後部ハッチが開き、負傷者やダミアン達は、急ぎ足で乗りこんで行った。

〔〕はルビが丁度良く振れなかった為、別で入れました。


【E.Fブリザード】相手は凍る。


盗賊討つべし慈悲は無い…


ヘリは「ΖΩΗの楽園・Ep86~」の出てきたヘリです。


モチベ維持に評価お願いします!

「ブックマークに追加する」ボタン登録もよろしくね! 

いいね登録!よろしくお願いいたします!

誤字脱字報告 アザマス!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 更新乙 ボーナスタイムは次回かな? さてさてお宝(物や人)は溜め込んでるのか!?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ