ユニオンランク
完成しました!お楽しみください!
次回更新は8月8日 0時更新です!
「アップル達は~まだ来てないか…」
「ではここで待機ですね。あそこの席が空いていますよ」
ソウル達は、錬金術師ギルドから冒険者ギルドに向かい、アップル達を探したが、まだ到着していなかったので待つことにし、空いていた席に座った後、店員を呼んで飲み物を注文した。
「あ、いたいたソウル」
ソウルが、注文した飲み物を飲んで待っていると、アップル達が冒険者ギルドにやって来た。アップル達は、入り口でソウルを見つけて声を掛けた後、ソウルと一緒の席に着いた。
「お疲れ。どうだった?」
「微妙だったわ」
「利便性はいいんですけど土地が小さかったり、治安が悪かったりが殆どで唯一好条件の場所が一つだけあったのですが億超えてました…」
「流石に土地だけで億はきついな…」
「だよねぇ~…あ、オカーネンで思い出したけどオークションってどうなったの?」
「今ホワイトローズやユメミルクが大小問わずに各ユニオンに話しを持ちかけているからやるとしたらもう少し先だな」
「ソウルは声掛けとかしているの?」
「いや、してない。俺の出番は開催してから最大を引き出す為に交渉する事だからな」
「ソウルが交渉するなら尻の毛と言うか内臓まで持ってかれそうだね」
ティカルの言葉に、ソウルは眉を寄せながら反論した。
「失礼な!俺はちょっと滑らかに口を動かすだけだ」
「その結果相手は内臓を売らなきゃいけない程の出費を出す羽目になるのね?」
「そう聞くと何かの妖怪みたいですね?」
「きっとその妖怪の名前は「口先毟り」だね!ソウルにぴったりだ」
「ほぉ?じゃあお前から毟り取ってやろうか?」
「ヒェ…」
ソウルの睨みに、ティカルは恐れをなして身を震わせると、丁度ソウル達が座っている席に店員が通り掛かると、アップルは店員を呼んで料理を注文した。
「このスペシャルビゲストミートって言うのをお願いするわ」
「畏まりました。パンとライスはどちらにしますか?」
「ライスで頼むわ」
「畏まりました」
「皆は何か頼む?」
「私はポーポル鳥のオムライスって言うのをお願いします」
「僕はペペイロンチーノって言うのをコーンスープセットで」
「俺は日替わり魚定食をお願いします」
「畏まりました。少々お待ちくださーい」
注文を受け取った店員が、厨房に向かって行くのを見送った後、アップルがソウルに顔を向けて質問して来た。
「それでこれからどうするの?」
「う~ん…どうしようか?都合よく土地の情報を知っている人なんていないしなぁ…」
「ギルドに聞いてみますか?」
「あ~そうだな。聞いてみるか…ヒントくらい得られるかもしれないしな」
「そうだね」
今後の予定が決まり、ソウル達は注文した料理を雑談を交えながら食べ終えた後、冒険者ギルドの受付へと向かった。
-アークライト・冒険者ギルド・受付-
「すみません、ユニオンハウスを建てたいと思っているのですが土地の情報は取り扱っていますでしょうか?」
「はい、取り扱っております。お調べいたしましょうか?」
「お願いします」
「承りました。少々お待ちください」
ソウルが受付にいた女性に用件を伝えると、受付の女性は笑顔で受け答えた後、席を離れ、数分後に胸の位置まで積み上げられた分厚いバインダーを両手で持ちながら戻ってきた。
「ご希望の条件はございますでしょうか?」
「土地の広さは中型飛行船が乗り降り出来るくらいで各ギルドの施設が多くある街の近くがいいです」
「その条件ですと~…」
受付の女性は、分厚いバインダーを開き、ソウルが言った条件が当てはまる物件を探して行った。
「こちらが当てはまりますね」
「えーっと…土地の広さがミディアムで東西南北に街があるのですね。いいじゃないですか」
「はい…ですが~その~…」
突然歯切れが悪い言い方をして来た事に、ソウルは首を傾げると、受付の女性は小さく手招きをしてきたので、ソウルは耳を傾けた。
「ここはお勧めできません…書類上から見れば好条件なのですが、この土地がある国の北西東にはそれぞれ違う国が囲む様にしてあり、南には海があるのですが沖に出れば必ず沈むと言われている岩礁地帯です。それでもし戦争が起きた場合、この国の戦力では半日すら持たないと言われています。そんな戦力でも国が存続しているのは、占領してもオカーネンが掛かるだけで見返りも無いという理由があるからなのです」
「…所謂「不毛之地」と言う訳ですね?」
ソウルの言葉に、受付の女性は小さく頷いた後、ソウルは体を戻して別の土地が無いか尋ねた。
「さっき言った条件で別の土地はありますか?」
「申し訳ございません。お客様が述べられた条件は他の方もお求めになるため、残念ながらご希望の条件では他にご用意できません。ただ、土地の広さをスモールかラージに変更する場合であれば、ご紹介できます」
「そうですか…みんなどうする?」
「スモールだと狭くて小型飛行船しか作れないしラージだとオカーネンの問題が出てくるわね」
「ちなみにラージのお値段ってどのくらいしますか?」
「お客様の条件でラージですと~…こちらの金額になりますね」
受付の女性は、一枚の紙をバインダーから外してソウル達に渡すと、その紙に書かれていた金額を見たソウル達は顔を青くした。
「この金額だと買っても家建てられませんね…」
「ああ、それに税金やら維持費やらが必要になって来るから…」
「破産するわね…確実に…」
「どうする?無理して買って破産するか、負け確する国の徴兵義務に従うか、小型飛行船で我慢するか」
「小型飛行船はマウントで事足りるし除外だな」
「そうね」
「私はミディアムで大丈夫だと思います。戦争なんてすぐに起こらないと思いますし」
「うんうん、僕もミディアムでいいと思う」
「私もミディアムでいいと思うわ。起きたら起きたでどうするか考えればいいと思うし」
「分かった」
ソウルは、皆の意見を聞いた後、受付の女性に視線を向けた。
「このミディアムにします」
「本当にこの土地でよろしいでしょうか?」
「はい」
「承知いたしました。ユニオンランクをお調べいたしますので代表者様のギルドカードをご提示ください」
「ん?ユニオンランクとは何ですか?」
「ユニオンランクとはSTONE1~PLATINUM10までのランクがあり、ユニオンで受けられる依頼や制限がある場所などに関係しています。お客様がご購入予定の場所は所謂「上級エリア」と言われている場所にありますので、ユニオンランクがIRON4以上無いといけません」
「そうだったのですね。そのランクはどうやって確認すればいいのですか?」
「ユニオンランクの確認は冒険者ギルドの受付に現在のユニオンランクを知りたいと仰っていただければ確認する事が出来ます」
「なるほど。ではお願いします」
受付の女性から説明を聞いて納得したソウルは、貴重品欄にあるギルドカードを取り出し、受付の女性に渡した。
「お調べいたしますので少々お待ちください」
ソウルからギルドカードを受け取った受付の女性は、席を立った後、奥の部屋に向かって行った。
「ユニオンにもランクがあるなんて初めて知ったな」
「…マスター?ユニオンを登録した際に説明されていますよ?」
「え?そんなまさか………あ…」
マギアの言葉を、ソウルは最初否定したが、記憶を辿って行くと思い当たる記憶があり、ソウルは冷や汗を掻き始めた。
「完全に忘れてた…」
「ソウルさんってたまにポンコツになりますよね」
「そうだね。ソウポンだね」
「ソウポン可愛いじゃない!あっはっは!」
「ソウポンやめーや」
「お待たせしました」
ソウル達が冗談を言い合っていると、受付の女性が戻り、ソウルにギルドカードを返した。
「申し訳ございません、お客様。…お客様方のユニオンランクはCOPPER8なのでご希望の物件はご紹介できません…」
「…そうですか」
受付の女性から紹介できないと言われたソウルは、仲間達に視線を向けた。
「しばらくユニオンランク上げだな」
「そうね、手分けしてやればすぐ上がると思うわ」
「頑張るます!」
「属性クリスタルを納めればランクアップはしない?しないか~…しょうがない!頑張るζ-006-1」
仲間達の意気込みを聞いたソウルは、受付の女性に視線を戻し、申し訳なさそうに尋ねた。
「すみません。ユニオンランクが上がる依頼をいくつか紹介して欲しいのですが大丈夫でしょうか?」
「はい、大丈夫ですよ。ご紹介いたしますね」
受付の女性は、カウンターの下から分厚いバインダーを取り出し、ソウル達に依頼を紹介して行った。
アップルが頼んだスペシャルビゲストミートは、成体の羊(毛刈り前)くらいある肉塊ステーキです。団体向けの料理ですが一人で食べ尽くしました。リアルなら死ぬほどの量ですがゲームなら何の問題もありませんね!
ユニオンハウスを建てた際、そのユニオンには有事の際に徴兵義務が課せられます。これは全てのユニオンに対して課せられる事であり、もし従わなかった場合はユニオンが解散の危機に陥る程のペナルティを負う事になります。敗戦した場合でも同じことが起こるので、必死になって守れという事です。
逆に劣勢状態から逆転して勝利した場合、国は見返りを多く支払う義務があります。
なぜそんな義務があるのかと言うと、土地は有限な為その対策としてですね。税金も無人ユニオン等の対策の一つです。
ユニオンランクは「STONE1~10」→「BRONZE1~10」→「COPPER1~10」→「IRON1~10」→「SILVER1~10」→「GOLD1~10」→「MITHRIL1~10」→「PLATINUM1~10」です。石→青銅→銅→鉄→銀→金→魔銀→白金の順です。なぜ魔銀があるのかと言うと、実力は金以上だけど白金まで無いと言うユニオンが多かったので、その間に魔銀が入りました。
ティカルが言ったζ ウンニャラはとあるロボットシリーズが好きな方はピンと来るはず!
因みに薔薇乙女騎士団とヴァルハラはPLATINUM10です。
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