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Wonderful Planet ~弱体化されまくった銃使いで頑張ります!~ Ver1.0  作者: ハーメルンホイッスル
カドゥケウス
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ウェルミットの塔 5

完成しました!お楽しみください!次回が塔攻略になります!…多分!


次回更新は4月18日 0時更新です!



「マスター?こちらの部品は設計図通りに製作してよろしいでしょうか?何処か変更はありますか?」


「ない。このまま設計図通りに作ってくれ」


「了解しました」


 新しい戦闘スタイルの開発計画が始まり、ソウルとマギアは、その計画に使う金属部品を鍛冶場で製作していると、その場に忍び寄る小さな影が一つあった。


「コソーリ…」


「それで隠れているつもりか?ホワイトローズ?」


「何故バレたし~!?」


「…逆に聞くが思いっきり頭だけ出して何でバレないと思った?」


 ホワイトローズは、二人に見つからない様に動いて、近くにあった木箱の影に隠れたが、ソウル達を見る為に頭だけを思いっきり出していたので、すぐに見つかってしまい、わざとらしい態度で驚くリアクションをした。


「バレナイトオモッタンダケドナァ~…」


「それでバレないと思ってるんだったらもっと精進しろと言うしかないぞ?…で?何の用だ?」


「ソウルがさっき女の子を泣かせてたと聞いて~」


「カエレ」


「そんな事言わずに()()()()に話してみ?」


「大事な事だからもう一度言うぞ?カエレ!」


「ん?ん?」


 ホワイトローズは、期待に目を光らせながら、挑発する様な手招きをして聞き出そうとすると、ソウルはその態度に辟易(へきえき)して顔を(しか)めた。


「こういうのは他人に話していい事ではないと思うんだが…」


「そう言うの良いから!」


「そう言うの良いから!?」


 まさかの言葉に、ソウルは目を大きく開いて驚愕し、ホワイトローズを見つめた。


「ほれ、(はよ)う~」


「しょうがねぇな…」


 ソウルは、ホワイトローズの中の人は、言わないと何時までもしつこく聞いしてくる性格だと知っているので、諦めて話す事にした。


「何処から話そうか…」


「ジンジャーさんはなんでソウル達と行動を一緒にしているの~?」


「俺達がベリタスに着いて道を歩いていたら、ジンジャーが後ろから追突して来て助けを求めて来てな…話を聞いてみたら借りたオカーネンを返せないから、娼館に売られそうになった所を逃げて来たみたいなんだ」


「それで~?」


「それで、借金取りの方からも話を聞こうとしたんだけど、その仲間が突然キレだして襲ってきてな…返り討ちにしたんだけど、裏の組織に目を付けられてしまったんだ」


「裏の組織に~?それは大変だね~」


「ああ、大変だったけどその後も色々やって組織の一番偉い人とお話をして何とかしたんだ。それから俺達の用事も済んで次の街に行こうとした時、ジンジャーが親の遺体を探したいと言ってきたから、俺は条件付きで同行を許可したんだ」


「それで理由一緒にいるんだね~」


 ソウルは、ホワイトローズの適当な相槌に頷いた後、金槌を片手持ち、金床に置いてあった金属を炉に入れて熱し始めた。


「それから最後のクエストアイテムを得る為にプロテウスに来て、見つけたギガントグラトニーをどうするか会議をした時、ジンジャーの両親の手がかりが見つかったんだ」


「ご両親の名前が~とか言った時?」


「そうだ。それであの後、俺は賢老のローブ制作に掛り切りになってしまって、ジンジャーの両親の手がかりを探す手伝いは出来なかったのだが、アップル達が協力してくれたらしい。結果は散々だったみたいだけどな」


「なるほど~あの時の嘆いている姿はそういう理由があったんだね~。ブリッジから見たから泣き上戸なのかな?と思ってたよ」


「見てたのか…」


 ソウルは、炉で熱された金属を鋏で取った後、金床に置いて金槌で叩き始めた。


「そんなジンジャーに俺はアビスさんから渡されたジャン・エドワードさんの手記を渡したんだ」


「あ~あの賢追のローブの製作方法が書いてあった手記だね?」


 ホワイトローズの言葉に頷き、ソウルは話を続けた。


「その手記を見ればジンジャーが感じてる不安は払拭されると思ったのだが…ここに来るまでまだ見てなかったんだ」


「なるほど。だからソウルは見ろと恫喝したんだね~?」


「恫喝って人聞きが悪い言い方するんじゃねぇよ!」


「では優しい恫喝というのはどうでしょう?」


「それ優しくても恫喝してる事には変わりないから!って言うか恫喝じゃないから!」


 マギアの冗談に、ソウルは金属を叩く姿を一切崩さずに、ツッコミを入れた。


「じゃあ何で怒ってたの~?ていうか何で読まそうとしたの~?」


「怒った訳ではないぞ?一人で読むのが辛いなら一緒に読んでやるからと少し強い口調で言っただけだ。それと、読まそうとした理由は時間が無かったからだ」


「時間~?」


「俺達は準備が出来たら塔に挑まなくちゃいけない。塔には何かがあって見た事もない敵がいるかもしれない。そんな未知だらけの中で、精神が不安定の奴が居たら必ずって言っていい程、何かしらの失敗するし、それが原因でパーティーが全滅する可能性だってある。だから俺は、それを無くす為に俺は読ませたんだ」


「…確かにあり得る話だね~」


「まぁ、もちろん時間があったら自由意思に任せるけど…俺達はそうじゃなかった。それだけの話しだ」


「そう言う事情があったんだね~…あ、でも何でジンジャーさんは手記を読めなかったんだろ~?」


「さぁな?ジンジャーは自分の存在を否定する事が書いてあると思ってたみたいだけど…どうだろうな?」


「否定か~…でも手記にはそう言った事は書かれてなかったんでしょ~?」


 ホワイトローズの言葉に、ソウルは頷いて答えた。


「なるほどね~。話してくれてありがとうね~もう行くよ~」


 ホワイトローズは、ソウルの話に納得してテントを出ようしたが、後ろからソウルが呟くような声が聞こえて来た。


「俺の想像だが、ジンジャーは両親が何処かで生きているかもと思っていたんじゃないか?死んだと聞かされてはいたが遺体を実際に見た訳じゃないし…手記を読む事でその可能性が消えるかもしれないから読めなかったんだと思うぞ?」


「…多分それが~…いや、決めつけはいけないよね~」


「ああ、だから想像と言ったんだ」


「あ~真意は本人のみぞ知るってことか~なるほど~」


 ホワイトローズは、片手を上げて別れの挨拶をした後、テントから出て行った。


「…ホワイトローズさんは噂好きと言うかなんというかとてもユニークな人ですね?マスター?」


「ん?あれはユニオンリーダーとしての仕事をしただけだと思うぞ?俺が女の子を泣かせたという話が広がる前に事情を聞きに来たんだと思うし」


「なるほど!そういった行動が円滑にコミュニケーションを行う秘訣なのですね!勉強になります!」


「(7割位私欲(しよく)があると思うけど…)」


 ソウルは、そう心の中で考えながら、熱された金属を叩き続けて行った。





 -レミラブルス荒野-





「違和感はない?」


「大丈夫です!」


「こちらも問題はありません」


 広大な荒野で、重鎧を身に着けたKUNIMOとマナリアは、軽く動いて動作をするのに問題が無いか確認した後、大型のカイトシールドと尖塔を思わせる様な槍を持って身構えた。


「100Ⅿ先に木人君Mk-Ⅱを数体置いたからあの子達を仮想敵だと思って攻撃してね」


「分かりました!」


「了解しました」


「二人とも準備はいいですか?」


 ソウルの言葉に、KUNIMOとマナリアは頷いて答えた。


「それでは~…あ、そう言えば名前決めてなかったな…どうしますか皆さん?」


「ZUDAアーマーとかどうでしょう?」


「いや、それは縁起が悪いからやめておきましょう」


「じゃあアサルトなアーマー!」


「ヤバそうな粒子が出そうなので却下です!」


「ラディカ〇グッドスピードシステムを略してRGSSはどうだ?」


「この世の理はすなわち速さと言いたいですが名前がそのまま過ぎるので駄目です!」


「「✟神速の力天使(フラッシュデュナミス)✟」これに決めた!」


「中二病もいい加減にしなさいと言われるので不採用です」


 その場にいた全員が様々な名前を出していったが、その全てに問題があった為にソウルは首を横に振って拒否していくと、それまで黙っていたマナリアが口を開いた。


「シンプルにフラッシュジェットウィングとかどうですか?」


「…確かにそれでいいかもしれんな?」


「…そうだねぇ。変にアーマーとか入れちゃうと後々面倒になりそうだし」


「シンプルイズベストだな!」


「FJWか…いいね!」


「では皆さん?フラッシュジェットウィングでいいですね?」


「「「「異議なーし!」」」


「名前も決まったので早速FJWの実験に移りましょう!」


「マスター、各種計測器の準備は完了しています」


「分かった。カウント3で始めよう」


「了解しました」


 マギアが、展開していたウィンドウを操作すると、KUNIMOとマナリアの頭上に、数字の3が大きく表示され2、1とカウントダウンして行き、0が表示されると共に大きな電子音が響き渡った。


「「FJW起動!」」


 KUNIMOとマナリアが同時に言うと、二人の背中にある1対の金属製の短いカバーが上に開き、その中にあった噴射口が展開されると、数秒のジェット音の後に、二人は大砲で撃ち出した弾の様な速さで飛び出して行った。


「【ランスチャージ】」


「【スパイラルスティンガー】」


 飛び出した先に居た木人に、KUNIMOとマナリアはスキルを使って攻撃すると、木人の頭上にダメージが表示された。


「KUNIMOさんが20145ダメージ、マナリアさんは20025ダメージがでました」


「KUNIMOさんの方が高いのはスキルの威力がマナリアより高いからか?」


「そうですね。それと加速ボーナスが加算されて5桁のダメージが出ています」


「なら結構なスピードが出ているんだな?」


「はい」


 マギアの頷きを見た後、ソウルは高速で動く二人に視線を戻した。

ユニオンリーダーもつらいよ…


補足 ユニオンの階級はユニオンマスター>ユニオンリーダー>ユニオン副リーダー>ユニオンメンバーの順になっています。


コ〇マ粒子は…ヤバい…


FJWの大体の形は二重丸に1対の四角い箱が付いているような形です。プロトタイプなのでジェット噴射機能しかついていません。


ZUDAアーマーと書きましたがMSの方ではZUDAHと表記されているので問題は無いと思います。…タブンネ



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誤字脱字報告 あじゅじゅした~

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― 新着の感想 ―
[一言] ヅダ!? 貴方はヅダなのね!! ツィ○ッド社(ソウル)製作の!! プレイヤー名がデュバルさん探さなきゃ あっ更新乙です まさかマギアボディにヅダの技術を使う可能性が!?
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