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Wonderful Planet ~弱体化されまくった銃使いで頑張ります!~ Ver1.0  作者: ハーメルンホイッスル
カドゥケウス
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ウェルミットの塔 2

おたのしみくだしゃぁぁい!


次回更新は3月28日 0時更新予定です!


新しくなったサイトの仕様になれない為、遅れる可能性があります!

「ソウル用事終わった~?こっちはもういつでも行けるよ~」


「ああ、出発してくれ」


「あいよ~」


 ホワイトローズが頷き、艦長椅子に座り直した後、気合いの入る声を出した。


薔薇の女王(ローズオブクイーン)発進!」


「Aye,ma'am! 薔薇の女王発進します!」


 ホワイトローズ隊の総舵手が、ホワイトローズの命令を復唱し、両手に握っていた操縦桿を前に倒すと、薔薇女王が動き出し、プロテウス港から出港して行った。


「とりあえず近くまで行ってみるね~」


「ああ、よろしく頼む」


 プロテウス港から出た後、薔薇の女王はゆっくりと上昇して行くと、ブリッジから見える外の光景も同じ速さで、海中から海面へと変わって行った。そして、海面上に出た後も上昇を続け、手を伸ばせば雲に触れられる位にまでになった後、薔薇の女王は前へと進み出して行った。


「到着は30分位だけど…どうする?」


「どうするとは?」


「いや、もう夜遅いしさ~」


 ホワイトローズの言葉を聞いて、ソウル達は現実時間を確認してみると、深夜の時間帯を刺していた。


「もうこんな時間か…」


「そろそろ寝ないといけないわね」


「明日…というか今日の学校でずっとウトウトしそうです」


「僕はまだ行けるよ!」


「…そんなガンギマリしたみたいな目で言われてもな」


 まだ行けると言って、サムズアップしたティカルの目は、全開で開いてはいたが血走った眼をしていた。


「ちょっと前に飲んだエナドリが今になって効いて来てさ!元気ハツラツっていうレベルじゃない位ハツラツしてるんだよね!」


「それ大丈夫な奴なのか?変な物入ってないか?」


「成分表見たけど普通のエナドリと一緒だったよ?…ただ聞いたことも見た事もない名前の国が生産地だけども…」


「ちょ!おま!それ絶対成分表には記載されてない成分入ってると思うぞ!?」


「それも危険な葉っぱとかのじゃなくて取り過ぎるとヤバい奴系かも~?」


「大丈夫!大丈夫!前に飲んだことあるけど変な依存性とかなかったし!問題は無いと思うよ!Fuuuuu!」


 徐々にテンションが高くなっていったティカルは、持て余している元気を発散する様に、側転やバク転等のアクロバティックな動きをして行ったが、突然電池が切れたおもちゃの様にその場に倒れた。


「うお!ティカル!?大丈夫か!?」


「ティカル!?」


「ティカルさん!」


「え!?何が起こったの!?」


 突然、倒れたティカルにソウル達は驚き、慌てて駆け寄って無事かどうか声を掛けたが、ティカルは何の返事もすることは無かった。


「これは!」


「何か分かったのか!?」


 ホワイトローズが、ティカルの顔に耳を近づけて呼吸音を確かめた後、険しい表情でソウルの質問に答えた。


「寝落ちだね~」


「…はぁ?」


「寝息が聞こえて来たし間違いないね~」


「いや、そんな急に寝るってヤベェと思うんだが…」


「エナドリって元気を前借するって聞きましたからその前借分の元気が無くなったからでしょうか?」


「だとしても段階をすっ飛ばして寝るって…もうこれ気絶じゃないか」


「確かに気絶ね…」


 アップルの言葉を聞いて、その場にいた全員がティカルを見ると、ログアウトまでの時間が表示された。


「エナドリはちゃんと用法用量を守らないといけませんね…」


 マナリアの言葉にその場にいた全員が頷いた。





 -レミラブルス荒野-





「ソウルから教えてもらった場所はこの変なんだけど~見渡す限り荒野で何も無いね~」


「とりあえず降りて探してみるか」


「あいよ~着陸して~」


「Aye,ma'am!着陸します!」


 ホワイトローズ隊の総舵手が、命令を復唱した後、両手に握っていた操縦桿を引くと、薔薇の女王が降下して行き、地面が近くなった時、格納されていた降着装置を展開して着陸した。


「ソウル?ここがそうか?」


 ヴァルハラの船「エインヘリャル」と、ハピネスカラー達が乗っている飛行船「轟雷天」も着陸し、ユメミルク達やハピネスカラー達が荒野に降り立ち、先に降りていたソウルに話しかけると、ソウルはその言葉に頷いて返した。


「この辺りにあるっぽいんだが~…何もないな…」


「見渡す限りの荒野!開発機の実験場によさそう!」


「ハピネス~?分かってると思うけどそういうのは後にしてね~?」


「う!……わ…わかってるわ…」


 ホワイトローズが、ハピネスカラーに釘を刺す様に言うと、部下に指示を出そうとしていたハピネスカラーは、体を一瞬硬直させた後にガックリと項垂れた。


「さて、どこから探そうか…」


「こういうのってこれまでに獲得したクエストアイテムがヒントになっている事が多いんだがそういうのないか?」


「クエストアイテムがか?ちょっと待ってくれ」


 ユメミルクの言葉に従い、ソウルはウィンドウを開いて、大事な物欄を調べてみると、知恵者のカンテラが虹色に光り輝いている事に気が付いた。


「知恵者のカンテラが虹色に光っているんだが…これか?」


「お?あったか。使ってみ?」


「分かった」


 ユメミルクの言葉に頷き、ソウルは大事な物欄にある知恵者のカンテラを、タップして取り出してみると、カンテラの中で灯っている火が激しく反応していた。


こっち()に向けると弱く反応してこっち()に向けると強く反応するな」


「当たりだな!このゲーム(世界)はこういった事が多くあるから覚えておくといいぞ?」


「分かった。じゃあ早速進んでみるか」


 ソウルは、カンテラを左手に持ち、強く反応して反応している方向に向かって進んでいくと、謎の揺らめきを見つけた。


「なんだあれ?」


「マスターあれは結界の障壁だと思われます」


「障壁か…どうすればいい?」


「カンテラを掲げてお進みください」


「大丈夫なのか?」


「大丈夫です。何の抵抗も感じる事無く結界内に入る事が出来るはずです」


「分かった」


 マギアの言葉を信じて、ソウルはゆっくりと揺らめきの中に入って行った。





 -ウェルミットの塔・名もなき原生林-





「ここは…」


「ジャングルだな」


「ジャングルだね~」


「ジャングルね」


「ジャングルですね」


 揺らめきを通ると、目の前の光景がアマゾン熱帯雨林を感じさせるような原生林に変わり、ソウル達は同じ言葉を言って驚いた。


「…あれがウェルミットの塔か?」


「はい、間違いありません。目の前にある塔がウェルミットの塔です」


 ソウルが、すぐ近くに(そび)え立つ塔を見上げながら言うと、マギアが肯定した。


「行ってみるか?」


「ああ、でも何が飛び出してくるかも分からないから慎重に行こう」


「そうだな。全員警戒しながら進むぞ!」


 ユメミルクが全員に向けて言うと、その場にいた全員が同意し、武器を抜いて進み始めた。





 -ウェルミットの塔・叡智の門-





「この原生林…生態系がめちゃくちゃだな…」


「そうだね~松の木みたいな木からから竹の子の様な物が生えてたし、逆に竹みたいな木には松ぼっくりが実っていたし…」


「梅の木にはレモンが実っていたな…」


「この桃…梨の味がするわ」


「ソウルさんソウルさん!この(いちご)オレンジみたいな味がしますよ!美味しいです!」


「あ!松茸みっけ!」


 ホワイトローズは、自分のロールを忘れて自生していた松茸を取り、高らかに掲げた。


「本当にめちゃくちゃだな…お?ここは…」


 ソウルは、この原生林を不思議に思いながら歩みを進めていくと、広場と思われる場所に出た。その広場には風化して崩れた石像や、かつては綺麗に整備されていた筈の石畳が、今では雑草が所狭しと生い茂る道になっていて、まさに未踏の遺跡と言っていいほどの雰囲気をしていた。


「広場の奥には大きな扉とその手前には石像か」


「あの石像に集めたクエストアイテムを使うのかしら?」


「そうかもな?調べてみるか」


 ソウルの言葉に仲間達は頷いた後、大きな門の手前にある石像に近づいて行った。


「何かを持っていたと思わせる姿の石像ね?」


「そうだな……お?」


 ソウルが、石像の前に立つとウィンドウが表示された。


「叡智の門を開きたければ我が身に着けていた物を捧げよ…我がという事はこの石像はウェルミットか」


「丁度アイテム置ける枠が3つあるね~」


「入れてみる」


 ソウルは、左手に持っていた知恵者カンテラをアイテム欄に戻し、簡略表示されている「隠者の杖」「知恵者のカンテラ」「賢老のローブ」をアイコンをスライドさせ、表示されたウィンドウの3枠の中に入れていった。


「お!動いたな!」


「ちゃんと使えるって事が証明されたね~!これは大ニュースになると思うよ!」


「その事なんだが公表するのは少し待ってくれ。この情報で少し儲けようと思う」


「そう言う事ならOK~当然頭割だよね~?」


「ああ、この情報をオークションすれば結構な額が入ると思う」


「流石ソウル!流ソウ!」


「そんな褒めんなよ…照れるだろう?」


 ソウル達が会話している間、叡智の門が重い音を出しながら開いて行き、完全に扉が開いた状態になると、知恵者のカンテラの火と同じ色の明かりが、数多くある燭台に灯され行き、内部がはっきりと見える様になった。


「よし!扉は開いた!早速…と言いたい所だがここまでにしておこう」


「そうだね~」


「集合は20時位でいいかしら?」


「そうだな」


 ソウルがアップル言葉に頷くと、ユメミルクとホワイトローズ、ハピネスカラーの三人は部下や仲間がいる方向に体を向けた。


「おう、俺達もその位の時間に集合だ。遅れるなよ?」


「集合は20時~遅れたら置いてくよ~」


「遅れたら尻にギガントスクリュードライバーを叩き入れるからな!」


 三人のリーダーの言葉に、各ユニオンメンバー達は返事を返した後、荒野へと戻って行った。


「俺達も一旦出て解散しよう」


 ソウルの言葉にアップル達は同意し、荒野へ引き返した後、各自ログアウトして行った。


エナドリは飲み過ぎるとヤバい!


竹の子ご飯とか松茸の料理食べたい…食べたくない?


バナップルというリンゴ風味のバナナがあるらしいそうですよ?



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誤字脱字報告 アザマス!

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[一言] 更新おつやで~ マギアが大人しい・・・
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