プロジェクト R -挑む者達-
完成しました!お楽しみください!
次回更新は2月15日、0時更新でっす!
「Wonderful Planet…このゲーム世界の海の中にある街「プロテウス」…その街の奥地で前人未到に挑もうとする者達が居た…誰もがそんな事は出来ないと考えていた。だが彼らは諦めなかった…」
「急にどうした?」
「いや、オープニングナレーションを付けるならこうかなと思ってさ~」
「いろいろな所から怒られそうだからその位にしとけよ?」
「あ~…コホン!ワンダフルプラネットと言うゲームがぁあったぁ…」
「言い方が間違ってるとかじゃねぇんだよ!それと森〇レオさんに土下座して謝れ!」
「似てると思うんだけどなぁ…」
「そう言う問題じゃねーから!」
会議室で、賢老のローブを作る事に決めたソウル達は、会議室を出てギルド内にある酒場で休憩していると、突然ホワイトローズがどこかで聞いたことがあるナレーションを言い出し、いろいろ怒られそうだからそれ以上は止めろとソウルが止めに入ったが、ホワイトローズはその言葉に頷いたものの、声真似で言い直そうとして、ソウルはツッコミを入れつつ強く止めた。
「あ、トイレ信号が来たから一旦落ちるよ~」
「出してら」
「う~トイレトイレ…今トイレに行こうとして全力でログアウトしようとしている私は、薔薇乙女騎士団の隊長をしている一般人。強いて違う所を上げるとすれば姉Xロリに興味があるってとこかな~」
「下らねぇ事言ってないでさっさと行ってこい!」
「えへペロ☆」
ホワイトローズが、あざと可愛い仕草をしながらログアウトして行くと、それを見たソウルは、無言で無表情のまま、両拳を固くして怒りのオーラを体から発した。
「どうしたのソウル?闇の世界の生き物を憑依させたみたいになってるわよ?」
「友人の一人がイラっとさせてトイレ落ちして行きやがった…俺はこの怒りの鎌を何処で振るえばいいか分からず抑え込もうとしたが完全には無理だった…」
「ん?えーと…とりあえず我慢してるけど爆発寸前ってことね?」
アップルが、ソウルの体から出ている怒りのオーラに対して質問したが、帰ってきた答えが今一よくわからなかったので見た目で判断すると、ソウルは深く頷いた。
「フンフフンフフーン、なーにを改造しようかな~?」
「あら?ご機嫌ね?」
「懐がポッカポッカになったからね~これなら何作っても問題ないしって…うわ!…ソウルはどうしたの?」
「白い人が何かやらかしたみたいよ?」
「白い人っていうと~…ホワイトローズ?確かリアルフレなんだっけ?メスガキムーブかまされちゃったか…」
「中身?の人?を知っているから余計に憎さ増さっているのかもね?」
「あ~なるほど。でも中の人って聞くと声優さんの事かな?と思うわ」
「そう言えば白い人の声って何処かのアニメで聞いたことあるわね?課金ボイスって奴かしら?」
「そうだと思う。あの1000円する奴…私も買ってみようかな?あの仕事を選ばない独特な大御所ボイスを」
「独特な大御所ボイスって日曜夕方の国民的アニメにたまに出てくるキャラの?」
「そうそう」
「威厳が出て良いかもしれないわね?」
「止めといた方がいい!したとしても笑いしか起こらないし泣く奴が多く出るから!」
「わ!喋った!」
アップルとハピネスカラーの会話を、黙って聞いていたソウルだったが、ハピネスカラーがあの独特な声になると聞いて怒りを忘れて止めに入った。そして、止められたハピネスカラーは、ソウルが突然喋った事に驚いた。
「そりゃ混沌事変になると分かっているので止めに入りますよ」
「混沌事変って…そこまで!?」
「ええ…そこまでです。想像で分かりやすく説明するので試しに目を瞑ってみてください。…いいですか?え~…とある男の子が貴女に愛を告白しようと綺麗な場所に貴方を呼び出しました。そしてその男の子は緊張しながらも愛していますとあなたに伝え、そしてあなたはその答えを言おうとしましたがその声はあの大御所の声ですよ?「私も愛してます…ぶらぁ…」ですよ?断る場合でも「ごぉぉぉめんなさぁぁい!」と独特な言い方で断るのですよ?」
「うわぁ…」
「これは…笑いしか起こらないわね」
「外から見れば喜劇ですが…告白した男の子はもう色んな感情が混ざり合って混沌ですよ」
アップルもハピネスカラーと一緒に目を瞑って、ソウルの言った事を想像してみたが、その想像は悲惨な結果になり、眉間に皺を寄せて苦悩した。
「…声ってこんなに重要だったんだね」
「声なんてと何でもいいと気軽に考えていたけど…自分に合っている声じゃないといけないのがよくわかったわ…」
「ご理解いただいて何よりで…おっと来ましたね」
ソウルの言葉に反応して、アップルとハピネスカラーの二人が、ソウルが向いている方向に視線を向けると、厚い紙束を脇に抱えた支部長が、こちらに向かって歩いて来ていた。
「マークスさんと関りがあると思われる過去の依頼書を見つけました!」
「ありがとうございます。では早速~…と言いたいのですが友人がトイレに行っているので5分後に先程の会議室ででいいですか?」
「分かりました」
支部長はソウルに頷いた後、先に会議室へ向かって行った。
「ふ~…ただいま~っと…何か進展合った?」
ソウル達が支部長を見送り、そのすぐ後にホワイトローズがログインしてきてソウルに尋ねたが、ソウルは先程の怒りを思い出し、再び闇を纏った。
「メスガキを装いて戯れなば、汝…メスガキとなって分からされるべし…」
「え!?魔弾の〇手!?」
ソウルは、右手でアイアンクローをするが如く、ホワイトローズの頭を鷲掴みしてそのまま持ち上げた後、両肩で担ぐ様に固定して高くジャンプした。そして、そのまま急降下して着地と同時にバックブリーカーの様な体勢をしてわからせた後、ホワイトローズを投げ捨てた。
「ゴポォ…」
「執行完了のポーズ…決め!」
ソウルが謎の決めポーズを取ると、近くに居たアップルとハピネスカラー、そしてそのどさくさ紛れて、他のプレイヤー達も一緒に決めポーズをを取った。
-プロテウス・冒険者ギルド・会議室-
「こちらがマークスさんが関わったとされる依頼書です」
「拝読します」
「どうぞ」
再び会議室に集まったソウル達は、支部長が探して持ってきた依頼書の束を手分けして読んでいき、賢老のローブに使われていると思われる素材を探して行った。
「この程よい大きさの貝殻3枚ってなんだ?水着か?水着に使うのか?」
「こっちは卵の殻の膜5kgってあるけど…こんなの何に使ったのかしら?」
「こっちの依頼書には卵、砂糖、牛乳、ハチミツ、小麦粉、食用油ってあるけど…お菓子でも作ったのかな?」
「塩、低麗人参、ローヤルゼリー、ガラーナ、マカマカ…なんだこれ?」
ソウル達は依頼書を呼んだが、そこに書かれている物に首を傾げた。
「支部長さん?本当にマークスさんはこの依頼を出したのですか?」
「はい、マークスさんのサインが書かれているので確かなのですが、マークスさんは服を作る以外にも食通でも通っていまして…」
「あ~…これらはその食通のですか…」
「そうだと思われます」
「マスター、こちらの依頼書を」
「ん?」
マギアが一枚の依頼書を渡してくると、ソウルは依頼書の下部に書かれてある要求品欄に視線を向けた。
「魔髄液x5、クライシープの羊糸x20、大型クラフト紙x5、ウールx2、リネンx2、シルクx1、麻x2、万年蜂の蜂蜜x3、蓮花の蝋x10…これは間違いなく服に使う素材だな」
「はい。別の依頼書にも同じ物が書かれてあったのでそれが素材だと思われます」
「おー!よくやった!ナイスだ!」
「感謝の極み…アァー」
「ちょっと!マギア!最後の奴小声でも聞こえたわよ!それは止めてと言ったわよね?」
「申し訳ございません…我慢したのですが出ちゃいました…いや~うっかりですね!HAHAHA!」
「ぬぅんらぁ!!」
アップルの抗議に、マギアは一切の反省する事なく笑いながら言うと、それにキレたアップルがチョップしてマギアを叩き落した。
「…後は作り方だな」
「それが一番のネックだよね~」
「北のおっさんに聞いてみるか?」
「あ~じゃあ私の方も南ちゃんに聞いてみるよ」
「頼む」
ソウルが、二人に向かって頼むと言った後、ふと視界に暗い顔をしているジンジャーの姿が見えたので、その原因を知る為に声を掛けた。
「ジンジャー?暗い顔してるけどどうした?」
「…」
そう問いかけたが、ジンジャーは何も答えず、じっと依頼書の一点だけを見つめ続けていた。
「ジンジャー?」
「…」
「ジンジャー!」
「うぇい!は…はい!なんでしょう!?」
「どうした?」
「あ…ごめん…ぼーっとしちゃってた…」
「その依頼書に気になる事が書かれていたのか?」
ソウルの質問に、ジンジャーはこくんと頷いた。
「この依頼書にお父さんの名前が書かれてる…」
「なに?」
ジンジャーは、持っていた依頼書をソウルに渡し、ソウルはその依頼書をよく読んでみると、そこに書かれていたのは先程の依頼書と同じ内容の素材だった。
ホワイトローズの「えへペロ☆」はえへのえが、てに聞こえる様に言いました。文字にするなら「てえぇ」です。
メスガキが分からされるのはこれ自然の摂理なり。
ソウル達が休憩中の時、アビスはソウルに話しかけようとしていましたが、日和ってまごまごしていました。
ソウルが執行中の時、他のプレイヤー達はソウルが謎ポーズを取った時にすぐ動けるようにスタンバってました。
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