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Wonderful Planet ~弱体化されまくった銃使いで頑張ります!~ Ver1.0  作者: ハーメルンホイッスル
カドゥケウス
229/329

決断しろ!

完成しました!12P分です!お楽しみください!


次回更新は11月23日 0時更新です!

「そ…そのいい案とは!?」


「俺の友人にこういった事に詳しい人がいるので少しアドバイスしてもらいますよ。少しお待を…」


 支部長に断りを入れてから、ソウルはウィンドウを開き、フレンド欄のユメミルクとホワイトローズの名前をダップして、通話ボタンのマークを押した。


「もしもし?」


「[こんばんわ!おっぱいに囲まれた人生を送りたい男性その1です!]」


「[おいs…ちょ!最初からひでぇな…と思う男性その2だよ~]」


「2人とも今時いいか?」


「[大丈夫だ。問題ない]」


「[どしたの~?]」


 ウィンドウに通話中の文字が表示され、友人二人の声が聞こえてくると、ユメミルクがとんでもない挨拶をしたので、それにホワイトローズがツッコミを入れながらユメミルクと同じ挨拶をしたが、ソウルはそれらをスルーして話を進めた。


「今プロテウスに来ているんだがこの街にギガントグラトニーが接近中なんだ」


「[プロテウスって言うと~あ~…海中都市か!]」


「[海の中か~やりづらいね~]」


「それでプロテウスの冒険者ギルドの支部長さんが今ギガントグラトニー対応できる人が居なくて困っているんだが何かいい案は無いか?」


「[俺の所はもっぱら地上戦だからいい案とかは無いな!ガハハ!]」


「[う~ん…あ!ちょっと待ってね~]」


 ユメミルクが、笑いながらいい案は無いとはっきりと言い、ホワイトローズが少し悩むと、何かを閃いたようで、数秒立った後にウィンドウから女性の声が聞こえてきた。


「[突然呼ばれたんだけど…なに?]」


「あ、ハピネスカラーさんこんばんは」


「[んえ!?この声は…ソウル?]」


「はい、そうです。今プロテウスにギガントグラトニーが接近中なのですが、この街には対応できる人が居なくて困ってるのです。何かいい案ありませんか?」


「[プロテウス…プロテウス…あ、海中都市!う~ん…海の中か~海人機(かいじんき)なら行けるかも?]」


「海人機とは?」


 ソウルが聞き返すと、ハピネスカラーは海人機について簡単な説明を始めた。


「[文字通り海の中で動く人型兵器だね。基本二人乗りで結構自由に動けるんだけど、コクピット内が狭いのが難点なんだよね]」


「その海人機があれば倒せるんですね?」


「[う~ん…厳しいかも?]」


「え?」


 意外な言葉が帰ってきた事に、ソウルは頭の上に疑問符を浮かべた。


「それはどういう事です?」


「[戦えたとしても倒せないかなぁ…確かギガントグラトニーってピンチになると仲間を呼んで群れで襲ってくるから近接しか持ってない私らは格好の餌になるだけだね]」


「なるほど…」


 ハピネスカラーの説明を聞いたソウルは、納得する様に頷き、先程言われた問題について思考を巡らせると、一つ思いついた事があった。


「つまり遠距離から攻撃出来て、なおかつギガントグラトニーに仲間を呼ばせなければどうにか行けるという事ですね?」


「[う~ん…まぁ大体はそんな感じだけど…そんな事出来るの?]」


「今通信している三人のユニオンの協力があれば可能です」


「[俺の所は問題ないけど…何もできないかもしれないぞ?]」


「[新人さん達の参加がおkならうちも大丈夫だよ~]」


「[…報酬出るならやる]」


「報酬出るか聞いてみますね」


 ソウルは、正面に開いていたウィンドウを横にずらすと、目の前にいる支部長が眉間に皺を寄せながら、縋るような目で見つめていたので、ソウルはその表情に驚きつつも、報酬の事を尋ねてみた。


「3つのユニオンが参加してくれるそうです。ですが~…報酬はかなり高額になると思います」


「言い値で払いましょう。ギルドにある資金で足りなければ街長(まちおさ)を説得して必ず出させますよ!」


「分かりました。そう伝えます」


 ソウルは、横にずらしたウィンドウを正面に戻した後、通信している三人に話しかけた。


「言い値で払うそうです」


「[い…言い値!?オッケー!すぐ行くー!]」


「[了解~]」


「[今向かうぞ]」


「待ってます」


 ソウルは、通信を切ってウィンドウを閉じた後、支部長に顔を向けて頬を緩めた。


「こちらに来るそうです。受け入れの用意をお願いしたいのですが」


「街長に連絡してすぐ手配します!ああ、あと住民の避難とか手配しなくては!」


「では俺は街を散策している仲間を集めておきますね」


「であれば集まり次第3番ポートに向かってください。そこが大型船を停泊させる事が出来る場所なので」


「分かりました」


 ソウルは、その言葉に頷いた後に支部長室から退室すると、横で浮かんでいるマギアに視線を向けた。


「さて、今回も忙しくなってきたな」


「報告だけのはずでしたのに大変な事になりましたね」


「まぁ支部長があんな目をしてたら手伝わないという選択肢は取れないよなぁ」


「あれは正に溺れる者は藁をも掴むと言う奴ですね」


「おいおい?俺は藁かなんかか?」


「マスター?そこは海だけに?とかダレウマ!とかいって突っ込む所ですよ!」


「…そりゃあ気づきませんで」


 マギアにテキトウな謝罪をした後、ソウルはアップル達に連絡を取り始めた。





 -プロテウス港・3番ポート-





「おいすおいす」


「よう!来たぞ!」


「張り切って稼ぐわよ!」


「毎度頼って済まないな」


 ソウルは、仲間達に連絡して集合した後、プロテウスの南西にある3番ポートに向かい、ユメミルク達が来るまでの間に、今回の事を仲間達に話しておいた。そして、暫くその場で雑談しながら待機していると、プロテウスの上に3つの船影が見え始め、徐々にその姿をはっきりと大きくさせて行き、ソウル達がいる3番ポートに入港して来た。それから、それぞれの船から三人が降りてくると、真っ直ぐソウル達がいる場所に来て挨拶を交わした。


「新人さんの訓練にもなってるから問題ないよ!…っていうか感謝してる」


「そうだなぁ…こういう大物は取るのが面倒くさいクエストアイテムが必要だったり、イベントやらを進めてようやく戦えるって物だから、こういう偶発的な物はありがたいぞ!」


「ソウルの場合だと必然的と言った方がいいんじゃない~?」


「お?そうだな!」


「…っく!言い返せない…」


 ソウルは、先程アップル達に説明した時「そうなると思ってました!」という、マナリアの言葉を皮切りに「しってた!」とティカルの言葉や「大体予想した通りね」と言ったアップルの言葉を思い出し、ガックリと項垂れた。


「ガハハ!…ん?誰か来たぞ?」


 ガックリと項垂れたソウルを、自身の胸を強調する様に張りながら、(わざ)とらしく笑っていたユメミルクは、こちらに向かって来ている人物がいる事に気が付いて報告すると、その場にいた全員が視線を街側に向けた。


「待ってください!街長!今彼らに帰られたらこの街が!」


「下手に刺激して被害が大きくなったらどうするのよ!あなた責任とれるの!?」


 ソウル達が視線を向けた先に、言い争いながらこちらに向かって来ている男女が見えた事に、ソウル達の間に不穏な空気が流れ始めた。


「おや~?これはただならぬ予感がするね~」


「ソウル!任せた!」


「聞こえてきた声から察するに大体予想できるね…あーやだやだ」


「ソウル!出番よ!」


「ソウルさんガンバです!」


「交渉事はソウルに任せた方がいいね」


「私はここでお弁当食べながら観戦してるから頑張って!」


「お前らなぁ…」


 こちらに向かって来ている厄介事に、その場にいた全員がソウルに頼むと、ソウルはうんざりしながらも当事者なので嫌とは言えない為、それ以上は何も言わずに二人に向かって行った。


「貴方ですね?今回ギガントグラトニーを見つけて報告して来た人は!あまつさえこちらから手を出そうとするなんて何を考えているのですか?!」


「あーすみません支部長さん、こちらの方は?」


「すみません!すみません!ソウルさん!この方がプロテウスの街長のモリ-・ビクミーです」


「え~モリ-さんと呼んで構いませんか?」


「ええ、それで構いません」


「モリーさんは俺達がやろうとしている事に反対という事ですね?」


「ええそうよ!貴方達がギガントグラトニーを余計に怒らせて街に大きな損害が出た場合どうするのですか!?」


「はい?では、このまま何もせず見過ごせという事ですか?」


「そうは言ってないわ!例えばギガントグラトニーの好物とかを使ってこの街から遠ざけるとかした方がいいんじゃないかと言っているのよ!」


 モリ-が、捲し立てる様に言うと、ソウルはその言葉に首を傾げた。


「好物とは何ですか?それを実行してくれる人はいるのですか?必要な機材は?」


「それは皆で話し合って決めるわよ!」


「そんな時間があるとお思いですか?みんなであーだこーだ話している間にこの街無くなりますよ?それともギガントグラトニーはこの街を少し齧っただけで立ち去ると本気でお思いなのですか?」


「それは…その…」


 ソウルは、少し睨むようにしながらモリーの目を見て尋ねると、モリーは先程の捲し立てる言い方が弱くなっていった。


「もし貴女の言った通りになったとしてもギガントグラトニーが引き返してきた場合はどうするのです?相手は本能で動く魔物ですよ?」


「そ…その時はこの街の防衛システムが…」


「その防衛システムがギガントグラトニーを怒らせたら?」


 モリーは、ソウルの問いに答えられず、困った表情をしながら視線を下に向けた。


「それにギガントグラトニーをどこかにやったとしても別の街が襲われるだけですよ?その原因がこの街だと知られた場合かなり悲惨な結果になりますね」


「…」


 遂には何も言わなくなったモリーに対し、ソウルは話を続けた。


「恨んだ人がどんな事をするか分かりますか?貴女の家族や縁者がとても口に出来ない様な事をされた挙句、見せつける様に磔にされて殺されますよ?若しくはプロテウスの街中でテロ行為ですね…そうなったら血で血を洗うような負の連鎖の始まりです」


「ソウルさんそれは…」


 支部長が渋い顔をしながら言うと、ソウルは睨むような視線から、態とらしい態度でハッとした表情に変えた。


「まぁ少し大袈裟な話かもしれませんが、時に人は感情を動力源に非道と言われる行動でも平気な顔してでやる生き物だという事を覚えておいた方がいいですよ?」


「はい…」


 モリーは、一言だけそう言うと再び黙ってしまった。


「それでモリーさんどうしますか?今この場で決断してください」


「そ…それは…」


「モリー!お前は何だ!?街長なんだろ!?街長の立場に立っているのなら決断しろ!やるのか!やらないのか!どっちだ!?」


 いいどもったモリーに対し、ソウルは怒号を上げて言うと、モリーは深々と頭を下げた。


「お願いします。どうかこの街を救ってください」


「分かりました。全力を尽くすと約束しましょう」


 先程の怒号が嘘だったかのように、ソウルが優しく言うと、モリーは下げていた頭を上げて驚いた様な表情をした。


「では支部長さん。俺達は作戦の準備に取り掛かりますね」


「え?…あ!はい!お願いします」


 ソウルは、支部長に会釈をした後、仲間達がいる方に向かって歩き出した。


構った時の友人…それを人はコネがあると言う。


久しぶりのハピネスカラーさん登場!久しぶり過ぎて口調が迷子になってるよと思われた方は…許してヌァン!


港の停泊所ってデッキなのかポートなのか…こういう完全に人口の港に入港する時ってどっちなんだろうと思います。


句読点の場所おかしいと思っても許してください!作者もものすごく迷ってます!

誤字脱字で報告オナシャス!


街の一番偉い人が迷うだけでそこで生きる人の運命が決まるのですから、ソウルは怒号を上げて決断しろと訳ですね。それにモリーの考えが甘いという事も怒りの中に入っています。



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誤字脱字報告 アザマス!

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