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Wonderful Planet ~弱体化されまくった銃使いで頑張ります!~ Ver1.0  作者: ハーメルンホイッスル
カドゥケウス
227/329

列車ホープ -強盗事件-

完成しました!お楽しみください!


次回更新は11月9日 0時更新です!

「おい!そこで大人しくしておけよ?下手に暴れたら列車ごと吹き飛ばしてやるからな?」


「はいはい」


「おい!お前ら!よく見張っておけよ!?」


「わ…分かりました!」


ソウルが、列車強盗中の強盗犯に捕まり、三等車両の最終車両まで歩かされると、その車両に二等車両の乗客と思われる人達が、三等車両の乗客とすし詰め状態で捕まっていた。ソウルは、そんな状態の車両に両手を上げながら生返事で答えた後、二等車両に戻って行くリーダーの男の後姿を見送った。


「[マギア爆弾はどうだ?]」


「[スキャンの結果、仕込まれたのは単純な仕組みのダイナマイトが一か所だけだったのでそれはすでに解除してあります]」


「[そうか…じゃあ後は制圧するだけだな?]」


「[はい、現在アップルさん達が一等車両から制圧を開始しています]」


「[わかった。こっちからも始めよう]」


「[了解しました]」


乗客を見張っている強盗犯の目を気にしながら、マギアとチャットで会話すると、仕掛けられた爆弾は解除され、アップル達も動き出したのでソウルも動く事にした。


「お、おい…あんた何をする気だ?」


ソウルの近くに居た乗客の一人が、小声で問い変えてきたが、ソウルは人差し指を口に当てて静かにするように示した後、見張り役の強盗犯がよそ見をした瞬間にソウルは飛び出し、見張り役の強盗犯を後ろから締め落とした。


「あーどなたかロープとか縛る物持っていたら貸してください」


「ロープは無いけどこれならあるわ!これ使ってちょうだい!」


「え?お前何でそんな物持ってるんだ?」


「うふふ…秘密よ…」


女性が、手に持っていたカバンからSMプレイで使いそうな、革の首輪に両手を拘束するバンドが繋がっている拘束具をソウルに渡すと、女性の連れと思われる男性が、何故そんな物を持っているのかと尋ねたが、その答えを聞くと顔を青くさせた。


「よし、拘束できました。どなたかこの男が変な事しない様に見張っておいてください」


「それなら俺達でも出来そうだけど…あんたは?」


「ちょっと残りの馬鹿共をボコボコにしてきます」


「き…気をつけてな…」


ソウルが満面の笑みで言うと、尋ねた乗客の男性は若干引きながらソウルを見送った。





-列車ホープ・二等車両-





「おい!客から奪った物は一つの袋に入れておけよ!」


「うっす!」


「運転席のドアはまだか!?」


「もう少しで焼き切れそうです!」


「急げよ!海中トンネルに入ったら脱出できねぇからな!」


「分かりました!急ぎます!」


自分の部下に怒鳴る様にして指示を出した後、強盗犯のリーダーは、悪態を付きながら座席に座った。


「たくよぉ…あの婆のせいで組織を追われる事になっちまって列車強盗する羽目になっちまった…ちょっとご禁制の物を横流ししただけなのによぉ…ほかの奴もやってたのになんで俺だけなんだよぉ…ふざけんな!」


強盗犯のリーダーはため息を付き、座席に置いてあった乗客の飲み物を乱暴に掴んだ後、飲み始めた。


「おい!まだ終わんねぇのか!?」


強盗犯のリーダーは、奪った物を袋に入れておく様に指示した男に向かって言ったが、その男からの返答は無い事に眉をひそめた。


「おい!?…おい?」


段々不安になってきた強盗犯のリーダーは、確認をする為に男が作業していた三等列車側の連結通路に向かうと、そこでソウルが男を締め落としている最中の現場に出くわし、強盗犯のリーダーは腰に差していたナイフをソウルに向けた。


「おめぇはさっきの!てめぇ!大人しくしてろって言っただろうが!死にてぇのか!」


「そのつもりはない。予定もない」


「あ゛ぁ!?何言ってんだてめぇ!」


「その答えはお前の後ろにある」


「オラァ!」


ソウルが、強盗犯のリーダーの後ろを指さしながら言うと、その指先にある物を確認しようとして振り返った強盗犯のリーダーは、その後ろに居たアップルに全力で顔を殴られると、数メートル吹っ飛び列車の壁に激突して動かなくなった。


「こいつで終わりか?そっちは何人倒した?」


「3人ね」


「こっちはこいつを入れて3人だ」


「6人で強盗ってどうなの?」


「さぁ?どう…何だろうな?装備も貧弱だったし仕掛けた爆弾も一つだけらしいから急遽列車強盗をしましたって感じだな…」


「僕はこう…なんか…初心者?っていう感覚を覚えたんだけど…」


「そうですね…手際が悪いっていう感じでした」


それぞれが強盗犯の印象を述べていると、先ほどまでぐったりしていた強盗犯のリーダーが、突然立ち上がり、上半身に着ていた肌着を強引に破いた。


「てめぇら!許さねぞ!」


「嘘だろ!?今時腹にダイナマイトって古代種かよ!?」


「昭和物でよく見た奴だ!」


「お腹にダイナマイト巻くって古いんですか?」


「昭和のドラマとかで犯人とかがやっていたのよ」


「へぇ~…」


「てめぇら!これが見えねぇのか!?ふざけんじゃねぇ!」


「と言われてもそんな長い導火線の爆弾を見せられてもね…」


強盗犯のリーダーは、ソウル達に長い導火線のダイナマイトを強調して見せつけたが、ソウル達はその姿に失笑した。


「んなもん!近くから着火すれば…」


「させると思うか?」


ソウルが、腰のホルスターにある銃に手を掛けながらそう言うと、強盗犯のリーダーはソウルの間の温度が急に氷点下になったような寒さを感じ、ただ黙って冷や汗を流し始めた。


「…わかった…降参する…」


「…その方がいいだろう」


しばらく二人は無言で睨み合っていたが、どの沈黙に耐えきれなかったのか、強盗犯のリーダーは両手を上げて膝を付き降参すると、ソウル達は強盗犯のリーダーの装備を外して拘束した。


「よし、これで全員捕まえたな?」


「他に反応はありませんのでこれで全員です」


「後は強盗犯達を適当な所に入れて一等列車に戻るか」


「そうね」


「あいあい~連れてくるよ~」


「あ、私も手伝います」


ソウル達は、倒した強盗犯達や降参したリーダーを、捕まっている乗客がいる三等列車に連れて行き、そこにいる乗客に強盗犯を全員捕まえた事を伝えると、歓喜と安堵の声が上がった。


「この袋に取られた物が入ってますので皆さん回収しておいてください。あ、要らぬ欲を出して他人の物を盗もうとする人は理由がどうあれ射殺します。分かりましたか?」


「…」


ソウルが、腰の銃に手を掛けながら言うと、先ほどまで喜んでいた人達は、口を(つぐ)んで何度も頷いた。





-列車ホープ・一等車両-





「列車で思い出したけど最終幻想で列車の前を走りながら戦うやつあるよね?」


「あー…たしか6だったか?」


「そう、それそれ」


「それがどうした?」


「あれって走行中の列車と同じくらいの速さで走らないといけないし、ましてや攻撃するなんて不可能に近いよね?」


「まぁリアルならそうだろうな…」


一等車両に戻っている途中、ティカルが有名なゲームの事を思い出して、ソウルに話しかけてきた。


「もしソウルがそうなった場合どう戦う?」


「もしそうなったら?そうだな…線路を爆破するかな」


「わ!過激!」


「いや、殺意と敵意むき出しにして襲ってくるんだから手段は選んでいられないよなぁ」


「その前にソウルは幽霊とか大丈夫なの?多分この世界に実装されるならかなりのホラー物になると思うのだけど?」


アップルの一言に、ソウルは体を硬直させて拒否反応を示したが、平静を取り繕った。


「べ…別に幽霊なんか怖かねぇ!へへ…不死鳥の尾も必要ねぇ!」


「ソウル?足震えてるわよ?」


無理やり平静を取り作ったソウルだったが、足が震えていた為、全て台無しだった。


「あ、おかえり~どうだった?」


「「「「…」」」」


ソウル達が1等車両に戻ってくると、新ジャーが窓際のベッドで、アップルが買った食べ物を食べながら寝転がっていると、その姿を見たソウル達は、真顔で口を噤んだ。


「え?なに?ちょっとアップルさん!?…がぁぁぁぁぁ!」


「アップルちゃんそれ以上いけない」


無言で、ジンジャーにアームロックを掛けたアップルだったが、マナリアの言葉でアームロックを解除し、窓際のベットから通路側のベッドにジンジャーを投げた。


「さて、到着するまでまだ時間があるしゆっくりしようか」


「今度は変なトラブルに巻き込まれたりしないわよね?」


「それは~どうだろう?俺の意志でどうこう出来るもんじゃないし…」


「厄介ね…まぁ楽しいからいいけど」


「そう言ってくれると俺も助かるよ」


アップルの一言で、ソウルは少し心が軽くなった。

[対象が目的地に接近」…


[仕掛けの再確認]…


[すべてのチェックを完了。エラー数1]…


[エラーを修正…修正不可能…]…


[思考中…]…


[エラー[1]は無視しても問題なしと判断]…


[対象がエリアに入り次第、自動実行します]…





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