喫茶店にて
今回少し短いですが、お楽しみください。
次回更新は10月5日 0時更新です。
ってもう残り3か月で今年が終わるんですね…早いなぁ…
「到着っと」
「移動が長くて少し疲れました…その…暇すぎて…」
「移動時間を短縮する方法を考えないといけないわね~」
「お~よしよしヂュンちゃん!お疲れ様だよ~ビャぁぁ~!」
学術都市ベリタスの入り口に到着したソウル達は、長距離移動で退屈した気分を晴らす様に体を伸ばした後、暗い顔をしながら俯いているソウルに視線を向けた。
「あれはいったい何だったんだ?何故全員で俺を見つめてきた?何かのクエストだったのか?いや…確認してみたけど何のクエストも起きていなかった…じゃああれは一体…?どうすればあの現象に納得できる?あの事象には何かの理由があるはずだ…でなければ…」
「ソウルはランバル村から一体どうしたの?ずっと酷い顔しながらブツブツ言ってるけど?」
「きっとバルスのファルシのルシがコクーンでパージしてマコウかコジマにでも当てられた後コー〇ルを強制的に摂取されたんじゃない?」
「バルスのファルシ…コジ?…ん?」
「えっと~…よく分からないけど大変な目にあったって事?」
「そうだと思うよ?…多分」
「そこは多分なんですね」
ソウルの様子を見て、ティカルがテキトウな事を言うと、その場に居た全員が頭の上にクエッションマークを出しながら首を傾げた。
「まぁソウルの事だしほっといてもいいんじゃない?」
「そう…かも…しれないわね?」
「え!?」
「ジンジャーは知ってるよ!ああいう人はほっといても自己解決する人だって」
「あーそうだね。じゃあ、ホテル行ったら解散だね~」
「分かったわ」
「いいのかなぁ?」
「今日はホテルでゆっくりしよ~っと」
ティカルの言葉に納得したアップル達は、ソウルを置いてインペリアルホテルに向かって行くと、思考の海を泳いでいたソウルが、現実に帰ってきた。
「よし、保留だ!…ってあれ?皆は!?」
「思考中のマスターを置いてインペリアルホテルに向かいました。ホテルに着いたらそのまま解散するそうです」
「…改めるか」
自分の癖に反省し、ソウルは喫茶「学びの安らぎ」に向かって歩き出した。
-喫茶「学びの安らぎ」-
「いらっしゃいませーご注文をどうぞー」
「シングル ベンティ キャラメル ヘーゼルナッツ ツーパーセント チョコチップ エキストラホイップ キャラメルソース チョコソース ジェリー バニラクリームフラペチーノっていうのを一つ」
「シングル ベンティ キャラメル ヘーゼルナッツ ツーパーセント チョコチップ エキストラホイップ キャラメルソース チョコソース ジェリー バニラクリームフラペチーノを一つですね。ご一緒にアッポーパイや魔物肉ナゲットはどうでしょうか?」
「いえ、要らないです」
「畏まりました。お客様?ただいまA~Cセットが特別セール中でして大変お安くなっております。またセットメニューをご購入されますと、次回会計時に使える割引クーポンもついて来ますがどうでしょうか?」
「いえ、要らないで…」
「ど う で し ょ う か !?」
喫茶店の女性店員が、圧を掛けてセットメニューをお勧めしてきたが、ソウルはその圧に負けずに要らないと言おうとすると、店員は笑顔で更に圧を掛けて来てた。
「う…じゃあ、このポテトが付いているBセットを…」
「ありがとうございまぁぁぁす!Bセット入りましたぁぁ!」
「「「「ありがとうございまーす!」」」
「え!?何処から!?」
店の中には、カウンターに女性店員が一人しかいないはずなのに、何処からか複数の男性の声が感謝を伝えてくると、ソウルはその声に困惑した。
「590オカーネンになります。お持ちしますのでテラス席でお待ちください」
「…アッハイ」
さっきのテンションが嘘だったかの様に、女性店員が突然スンと落ち着いて料金を提示すると、ソウルはそれについての追及や考える事を止め、オカーネンを払った後、テラス席で注文した物が来るのを待った。
「おや?」
「こんにちはクレインさん。奇遇ですね」
「奇遇なもんかい…あんたこの街に着いて真っ直ぐこの喫茶店に来たくせによく言うよ」
「そんなたまたまですよ」
「はっはっは、抜かしよるねぇ…で?今日はどうしたんだい?」
テラス席でしばらく座っていると、クレインが対面の席に断りもなく座り、ソウルに話しかけてきた。そんなクレインに対してソウルは、何事も起きなかったように振る舞い、笑顔でクレインの言葉に答えた。
「えっとですね…クレインさんは禁制品についてご存じですか?」
「ああ、知っているねぇ…とても危ない物だよ。まぁそんな危なさに魅力を感じる奴らが多いから、私らみたいな裏に住む奴はうれしい限りだけどね」
「なるほど…もしクレインさんの所で取り扱うとなった場合は厳重な管理体制の下で?」
「まぁそんな時は無いだろうけど…そうなった場合は~そうだねぇ…」
「なるほどなるほど…」
クレインの言葉を聞いて、納得するように頷いていると、注文していた物が席に届けられ、ソウルはゆっくりと飲み物を飲み始めた。
「…あーもう!一体何だい!早く言いな!」
要点を言わないソウルに対し、クレインは痺れを切らして聞き出そうとすると、ソウルはティーカップを置いてクレインの目を合わせた。
「もし今から言う情報が事実だと分かったらこの情報に対して何かしらの対価をお願いしますよ。ああ、もちろんそんな事は無かった場合は何も要りませんし要求もしません」
「ほぉ…いいねぇ…約束してやろうじゃないか…ただし!禄でもない情報だったら徒じゃ置かないよ?」
クレインは目が鋭くして、ソウルを睨みながら言うと、ソウルは笑顔で頷いた。
「まずは最初にこれを見て貰いましょう。マギア」
「了解しました。デリーバートンとの戦闘録画を再生します」
マギアが、クレインの目の前にウィンドウを表示し、メティスダンジョン前の戦いの記録を見せた。
「おや?鎧男とコウモリ娘もバートンの所に居たのかい?厄介だねぇ…」
「見て欲しいのはその先ですよ。マギアあれが出てきた時まで飛ばしてくれ」
「畏まりました。早送りします」
マギアが、言われた通り記録を早送りして行き、デリーバートンが呪子木を取り出した所で記録を止めた。
「ん!?これは!?」
「呪子木と言うアイテムですね。こう言ったアイテムは世界中で禁制品として指定されてますよね?」
「ああ、そうだねぇ…」
「では何故そんな物をあの男が持っていたのでしょう?今までで2回あの男達と戦いましたが、初めて戦った時は禁制品を持っているような雰囲気はありませんでしたね」
「…」
クレインは目を大きくさせながら、ソウルの話を黙って聞いていた。
「ならあの男は何処から手に入れたのでしょうか?クレインさんの顧客さんにの中で窃盗に入られたとか襲撃されたとかそう言った話はありますか?」
「いや…無いね…」
「そうですか…あ、先程2回戦いましたと言いましたが初回が昨日で2戦目が今日です。この僅かな時間で手に入れるとしたら、元から知っていた場所から取って来るしか方法は無いですよね?それも知り合いがそう言った物を管理している場所にいるとしたら中抜きも簡単になりますでしょうし」
「…失礼するよ。至急確認しなきゃいけなくなったんでねぇ」
「どうぞどうぞ、私はインペリアルホテルにいますから用事があったらフロントに伝言を頼みます」
「分かったよ」
「あ、そうそう」
「なんだい?」
「確認は3~4回位やって毎回全員別の人選にするといいですよ」
ソウルの助言に、クレインはハッとした表情をした後に頷き、テラス席を離れて行った。
「マスター?クレインさんは何をくれるでしょうか?」
「さぁ?多分いい物くれると思うぞ?俺らがカドゥケウスを追っている事は知っているだろうし」
ソウルは、マギアの質問に答えた後、フライドポテトを一気に頬張り、残った飲み物で流し込んだ。
「さて俺達もホテルに行った後、賢老のローブを取る準備をするか」
「畏まりました」
ソウルはお腹を摩った後、マギアと共にインペリアルホテルに向かって歩き出した。
Q 意味わかんないんだけど?
A えーっと、バルスのファルシのルシがコクーンでパージしてマコウかコジマにでも当てられた後〇ーラルを強制的に摂取されたんです。
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