メティスダンジョン前の戦い 前 ーアップルsサイドー
お楽しみください!
次回更新は9月21日 0時更新です!
「ソウル!」
「大丈夫だ!こっちは何とかする!皆は残りの二人を相手してくれ!」
「分かりました!」
「ボコボコにしてやんよ!」
「了解!」
「わかった!」
ソウルが仲間達から引き離され、アップルはソウルの名を叫んだが、ソウルは大丈夫だと言った後、残りの二人を相手するように指示を出した。
「へ!やれるもんならやってみやがれ!前とは違う所を見せてやるぜ!」
「ぶっ殺す!」
「どう変わったか見せて貰おうじゃないの。マナリアとティカルの二人はそっちを任せてもいいかしら?」
「任された!マナリアちゃん!行こう!」
「はい!」
「ポンっとサポートするよ!」
ジンジャーが、ステータスを強化するバフを射出して仲間を強化した後、アップルがオニオンチョップに向かっていき、マナリアとティカルの二人は、武器を構えながらデリー・バートンに向かって行った。
「【剣闘士の叫び】【守人の剣】【ヘルメスの風】」
オニオンチョップが、アップルと対峙すると攻撃力、守備力、素早さを上げるバフスキルを使った。
「【ブリッツ】」
「うお!」
アップルが、高速移動のスキルを使って急接近した後、オニオンチョップの顔に目掛けて拳を突き出すと、オニオンチョップは驚いた声と共に体を仰け反らせ、アップルの拳を回避した。
「しゃらくせぇ!」
攻撃を回避したオニオンチョップは、そのままの回避した姿勢のまま、右手に持っている剣でアップルの胴体を斬ろうとしたが、アップルは後ろに軽く飛び、オニオンチョップの攻撃を避けた。
「【イグニッションキック】」
「ぐお!」
アップルは、後ろに飛んだ後すぐにスキルを使い、ミドルキックをオニオンチョップの胴体に入れ、大ダメージを与えた。
「たった一撃で!?嘘だろ!?」
「なんか軟らかくなったわね?ビルド間違えたんじゃないの?」
「スキル特化にしたのは間違いだったか?…まあいい!足りない分は自分の技術で補えばいいさ!」
「補えるといいわね?」
「ぬかせ!」
オニオンチョップは、連続で攻撃を繰り出してきたが、アップルはその全てを受け流したり避けたりして、一切ダメージを受けることは無かった。
「くそ!なんで当たんねぇんだよ!」
「あんたがスキルに頼って只がむしゃらに振り回しているだけで体の使い方がなっちゃいないからよ」
「体の使い方…だと?どういう事だ!?」
「実際に叩き入れて教えてあげるわ!」
そう言ったアップルは、オニオンチョップに一歩踏み込んで懐へと入り、拳を固く握った。
「まず最初に手足が何処まで動くのかを知る事!」
鎧の上から鳩尾部分に拳を叩き入れると、その部分にある金属から嫌な音が鳴り響いた。
「鎧着ているんだぞ!?なんでこんなダメージが入るんだよ!?」
「衝撃を応用した技だからよ」
「にしたってそんなの絶対おかしいだろ!」
鎧を着ているのにダメージが軽減されてない事実に、信じられないと声を上げながら、オニオンチョップは斬り返したが、その攻撃はアップルには当たらなかった。
「次に間合いを知る事!」
オニオンチョップは袈裟斬り、右薙ぎ、左切上と連続で剣を振ってきたが、袈裟斬りが来た時アップルは、右に一歩踏み込みながらしゃがみ込んで回避した後、ボディーブローを入れ、右薙ぎが来た時は、上半身を地面に付ける勢いで左回転させて斬撃を回避した後、その勢いのまま左足で蹴りを入れ、体を元の姿勢に戻した。そして、最後の左切上の時は、右足でオニオンチョップの右手首を蹴って勢いに乗る前に斬撃を止めた後、蹴りに出した足を戻しつつ正拳突きの構えをし、足が地面に付いたと同時に、ワンツーパンチの要領で拳を入れた。
「クソ!クソ!クソ!なんでだ!訳わかんねぇ!なんでそんなに合わせられるんだ!?チー…いや、リアルでなんかの武術しているな!?」
「あら?ようやく分かったのかしら?」
「なるほどな…あんたは武術家で俺は剣を振り回しているだけのただの素人…なら!」
オニオンチョップは、腰にある大きめのポーチから丸い玉を取り出し、力強く握って砕くと、体に何かのエフェクトが複数回掛かった。
「ならもっと強化して圧倒すればいいだけの話だぁぁぁ!」
咆哮の様に叫んだオニオンチョップは、一瞬でアップルへと迫り、剣を縦横無尽に振るった。
「嫌に硬くなったわね!」
「竜玉の力はまだこんなもんじゃねぇぞ!10秒単位で更に強くならぁ!」
強化されたオニオンチョップの攻撃を、紙一重で避けていたアップルだったが、徐々に躱し切れなくなり、HPを少しずつ減らしていった。
「オラァァ!」
「ぐ!」
横薙ぎの剣を躱したアップルに、オニオンチョップはトンファーキックをするかの様に蹴りを出すと、その蹴りを避け切れなかったアップルは、腕をクロスさせる防御をしながら、後ろに吹き飛んだ。
「(流石に生身のままじゃ追いつかなくなってきたわね…)」
後ろに吹き飛ばされて、地面を転がったアップルは内心でそう考えた後、すぐに立ち上がり、変身ポーズを取った。
「【変身】!」
変身スキルを使い、獅子をモチーフにした姿になったアップルに、少し離れた所にいるジンジャーがアイテムポットから何かを混ぜた物を射出して、アップルの上で破裂させた。
「それは1分間だけスキルの再使用時間を0にして連発できる強化だよ!効果時間は短いし一分過ぎたら使ったスキルの再使用時間が3倍になるから気を付けて!」
「ありがとうジンジャー…十分よ」
「へ!たった1分で俺を倒せると?しゃらくせぇ!」
オニオンチョップは、アップルの十分と言う言葉に苛立つと、先程と同じ様に一瞬で目の前に迫った後、スキルを使った。
「【アークスラッシュ】」
「【超集中】【流水】」
「なぁ!?」
アップルが三つのスキルを使うと、攻撃スキルを使っていたオニオンチョップは、突然アップルの後ろに向かって吹き飛ばされた事に、驚きの声を上げた。
「【ブリッツ】【豹連脚】【スパイラルストレート】【イグニッションキック】【蒼雷破】」
「ぐおおおお!」
後ろに吹き飛ばしたオニオンチョップに近づき、更に5つのスキルを使って大ダメージを与えた。
「【武神蒼気勁】【武神蒼気勁】【武神蒼気勁】」
先程の攻撃で倒せなかったと見たアップルは、畳みかける勢いで同じスキルを3回使用すると、オニオンチョップのHPを1割以下まで減らした。
「あの攻撃を食らってまだ生きてるなんて随分としぶといわね…」
「なんでだ!?超強化したはずなのに気が付いたら吹き飛ばされて瀕死になってる!?訳が…訳が分からねぇ!」
「あんたが強化しても私が同じくらい強化したらどうなるかしら?」
「…力の差は埋まらない?」
「そう行くことよ!【武神蒼気勁】」
「うわぁぁぁ!」
オニオンチョップは、悲鳴を上げながらアップルの攻撃を横に飛んで回避した後、視線をデリー・バートンに向けた。
「だ…旦那!もう無理だ!あれを使うしかねぇ!」
「ちぃ!そうだな!」
デリー・バートンも、どうやら追い詰められていたらしく、腰のベルトに差し込んであった木の枝を抜いて折ると、その木の枝から子供の悲鳴のような甲高い叫び声が鳴り響くと、アップル達がいる地面から棘の付いた樹木が突然現れ、アップル達を動けない様に拘束した。
「はははは!やってやったぜ!やっぱり奥の手は最後に使ってこそだな!」
「ミラ!今だ!」
「…余計な事を…ごめんなさいね【ブラッディスピア】」
ミラストーカーが、ソウルの胸に血の槍を刺し、ソウルのHPを全損させた。
-メティスダンジョン・入口・ソウルー
【あなたは死亡しましたが、命の草 を消費する事で復活する事が出来ます。使用しますか? YES/NO ※ 注意 NO を選んだ場合 譲渡属性 があるアイテムは、あなたを倒したプレイヤーに渡ってしまう可能性があります。】
「YESっと」
暗い画面に警告文が出ると、ソウルは迷わずYESのボタンを押して、復活する事を選んだ。
「へへ!まず最初にこいつの体を切り刻んでやるぜ!そして…ジンジャー!てめぇは最後だ!」
「ヒェェ…」
ソウルが復活すると、デリーバートンの声が近くで聞こえ、ジンジャーの叫声に似た声が、少し遠くから聞こえてきた。
「やっとだ!やっとこの時が来た!長かったぜ…俺の怒りが晴らせるのをよぉ!」
「…死体蹴りは感心しないな?」
「な!?」
ソウルが声を発した後に、右手に持っていたΣウェポンをデリー・バートンに向け、引き金を連続で引くと、銃口から放たられた数発の弾丸は右肩、左脇腹、右腎臓、脾臓と胴体中心に当たり、デリー・バートンは苦痛の声を上げながら後ろへ倒れて行った。
「だ…旦那ぁ!?」
「あら?復活アイテムでも使ったのかしら?」
「ああ、さっきこのダンジョンで手に入れたんだけど…早速使う事になるとは思いもしなかったな…」
ソウルは立ち上がった後、銃口をミラ・ストーカーに向けながら答えた。
「さて、他の皆も時期に復活してくると思うが…最後までやるか?」
「止めとくわ…ケチが付いたしやっても勝てそうにもないもの…」
「そうか…」
ミラ・ストーカーから戦意を感じなかった為、ソウルは腰のホルスターに銃をしまったが、いつでも抜ける様に、手の位置は銃のグリップに近い所に置いた。
「さて、帰るわよ!大馬鹿!」
「ま…待てよ!旦那を置いて行くのか!?」
「死んだ方がいいのよ!あんなろくでなしは!」
「なぁ?そんなこと言うなって…一緒に連れて行こうよ…」
「だったら早く回収してきなさい!この木偶の棒!」
ミラ・ストーカーに尻を蹴られたオニオンチョップは、急いでデリーバートンを肩に担いで彼女の元に戻ると、ミラ・ストーカーは何かの呪文を唱え、黒い渦を出現させた後、その渦の中に入って行った。
「あ!…お、覚えてろ!」
「早く帰れ!」
「うひゃあ!」
渦の中に入る前、オニオンチョップは何かを思い出して、ソウルに振り返った後に捨て台詞を吐くと、その言葉にイラっと来たソウルは、早撃ちの様に銃をホルスターから引き抜き、オニオンチョップの足下を撃って急かした。
「マスター?あの最後のは何なのでしょうか?」
「分からん…俺に聞くな…」
オニオンチョップが、黒い渦に包みこまれて消えたのを確認した後、マギアがソウルに疑問を投げかけてくるが、ソウルは首を傾げながら答えた。
前半製作時お腹が痛くて集中できなかった…なんかこう腸の中が固いので引っ張られたような痛みでした…正露丸飲んだら治ったのですがあの痛みはヤバかったです。
なのでおかしい文章があっても感じても、許して冷やし素麵麵大盛汁少な目…
アップルが強いのはリアルで格闘術をやっている為。強さの目安としては師範代クラスです。そんな相手に一般人のオニオンチョップは挑んでいきましたが、結果は御覧の通りです。
最後にオニオンチョップが捨て台詞を吐いたのは、悔しかったからです。それ以上の理由はありません。
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