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Wonderful Planet ~弱体化されまくった銃使いで頑張ります!~ Ver1.0  作者: ハーメルンホイッスル
カドゥケウス
217/329

知恵者のカンテラ 12 カースドアンサティスファイド戦 前編

ほぼ戦闘パートです


お楽しみください!


AC6もうすぐ発売ですね!楽しみです!Star fieldは少し様子を見た方がいいのかな?

「さて…30階層に上がってきたんだが…」


「何もないですね?」


 ソウル達が30階層に上がり、周りをライトで照らして調べてみると、他の部屋に続く様な通路はなく、1つの大部屋だという事が分かったが、それ以外に目立った物は無かった。


「ん?何か出てきたよ?」


 ソウル達は、ティカルが指を指している部屋の中心に視線を向けてみると、石造りの器に何かの液体が満たされている状態の物が、ゆっくりと床から現れていた。


「この臭いは…油か?」


「石の器に油…って事はここにランタンの火を灯せばいいのかしら?」


「丁度人数分の器が出てきたし多分そうだろう」


「灯すのは一人づつやりますか?」


「いや、同時にやってみよう」


「分かりました」


 ソウルの言葉に仲間達は頷いた後、それぞれ出てきた石造りの器の前に立ち、いつでも火を灯せるようにランタンを手に持って構えた。


「皆準備はいいか?カウント3で灯すぞ!1…2…3!」


 ソウルのカウントで、全員が石造りの器にランタンの火を移すと、その火は器に満たされた油で激しい炎に燃え上がると、突然石造りの器が壁際にスライドして行った。そして、石造りの器が壁際にたどり着くと、人工的に掘られたと思われる壁の溝に油が流れており、その溝を流れる油に火が移ると、真っ直ぐ上に向かって火が伝わって行った。


「導火線に火をつけたみたいね」


「そうだなぁ…」


「流れてる油が上から下にじゃなくて下から上に流れて行っているのも不思議だね…」


「そうだn…全員横に避けろ!」


 壁を上って行く炎を見ていたソウルが、突然大声で回避するように叫ぶと、仲間達は驚きながらもその言葉に従い、飛び込むような形でその場から回避すると、自分達が先ほどまで居た所に、巨大な板状の物が勢いよく落ちてきた。


「な…何が…」


「敵だ!」


 突然の出来事で狼狽えるジンジャーに、ソウルはホルスターから銃を抜きながら答えたが、その言葉にいまいちピンとこなかったジンジャーは、ソウルが銃口を向けている先に視線を向けてみると、そこには巨大な人骨が笑うかのように顎を鳴らしていた。


「全員無事か!?」


「何とか!」


「大丈夫よ!」


「大丈夫です!」


「問題ありません!」


 全員が無事である事に、安堵したソウルは目の前に現れた巨大な人骨を睨みつけた。


「初手から初見殺しとかやってくれるな!」


「びっくりしたわ」


「見た目はソウルライクに出てきそうな見た目してますよ!」


「ローグライクだと思ったら実はソウルライクだったって事?!」


 マナリアが言った通り、目の前にいる敵は巨大なスケルトンであったが、その姿は上半身しかなく体の所々にグロテクスな肉片が付いていた。更には右肘の先が、全て骨で作られた中華包丁を思わせる刃物になっていた。


「敵スキャン結果出ました!敵の名前は「呪われし(カースド)満たされぬ者(アンサティスファイド)です!左手の掴み攻撃から始まる連続攻撃に注意してください!」


「了解です!行きます!」


 マギアの忠告を聞き、マナリアが盾と槍を構えながらタンクとして前に出ると、ソウル達もマナリアの後に続いて行った。


「【ビッグシールド】」


 カースドアンサティスファイドが、右腕の刃を振り上げて、チョップするように振り下ろそうとしてくると、マナリアがスキルを使い、ガード範囲を広げて後ろにいるソウル達を守った。


「お…重い!」


「ジンジャー!マナリアを中心にバフを頼む!」


「わかった!」


 連続で繰り出される攻撃に、マナリアが必死に耐えていると、ソウルはジンジャーにバフを掛ける様に指示を出すと、ジンジャーは急いでアイテムを合成して射出し、ソウル達にステータス強化のバフを掛けた。


「薙ぎ払いからの掴み攻撃が来ます!注意してください!」


「よっと!…って俺か!」


 マギアが警告を発すると、ソウル達はジャンプをして右腕の薙ぎ払い攻撃を回避したが、その後に続いてきた左手がソウルを掴もうとして来ると、ソウルは前に飛び込む様な形で掴み攻撃から回避した。


「やべぇ!めっちゃ怖ぇ!!」


「オラァ!」


 後ろを通り過ぎて行った巨大な白骨の手を見ながら、ソウルが口から恐怖を出すように言うと、攻撃に転じたアップルが跳躍して、カースドアンサティスファイドの頭蓋骨を蹴り、ダメージを与えた。


「かなりいいの入ったと思ったんだけど…2ドットしか削れてないわね…」


「あの頭蓋骨は弱点部分じゃなかったんだろう」


「じゃあどこかしら?」


「探すしかないな…マナリア!これから俺とアップルとティカルの3人で弱点を探すからヘイト超えたら【タウント】を頼む!ジンジャーはマナリアの後ろでサポートをしてくれ!マギアはマナリアの近くで援護射撃だ!」


「分かりました!」


「了解しました」


「頑張ってみるよ!」


 マナリア達の返事を聞いた後ソウル、アップル、ティカルの三人は、カースドアンサティスファイドから少し距離を取り、全体を観察してみる事にした。


「改めて見ても気持ち悪いモンスターね…」


「そうだね。あの気持ち悪さに制作者のこだわりみたいのを感じるし」


「こだわりか~…でもここのダンジョン過疎っちゃってるから製作者達は涙目だろうよ…ん?あれは…」


 カースドアンサティスファイドを観察しながら話し合っていると、敵の頭蓋骨と背骨の繋ぎ目の部分に、何か石の様な物があるのをソウルは見つけた。


「何か見つけたの?」


「ああ、頭蓋骨と背骨の継ぎ目部分に石っぽいのがあるな」


「あ~…確かにあるね」


「試しにちょっと叩いてみるわね」


「頼む」


 ソウルに頷いた後、アップルはカースドアンサティスファイドの左肋骨の近くまで移動し、スキルを使った。


「【ブリッツ】【イグニッションキック】」


 高速移動のスキルで跳躍し、石がある繋ぎ目部分に発火した蹴りを叩き入れると、カースドアンサティスファイドに大ダメージが入りHPバーを大きく削った。


「見つけたわ!」


「よし!アタッカーはその弱点を攻…うわ!キモ!」


 弱点を見つけて、攻撃に出ようとしたソウル達だったが、カースドアンサティスファイドが突然暴れ出し、自身の肋骨が節足動物の様に動き出すと、そのまま部屋中を走り回り始めた。


「肋骨がムカデの足みたいに動くとかかなりヤバいですね…」


「気持ち悪さに磨きがかかったな!」


「ソウル?そんな楽しそうに言うもんじゃないわよ?」


「まぁ実際気持ち悪さが上がったのは事実だけどね」


「殺虫剤吹き掛けたら倒せないかな?」


「ムカデみたいな動きしてるけど骨だから聞かないんじゃないか?」


「突進攻撃来ます!」


 部屋中を縦横無尽に動き回る敵の姿を見ながら、ソウル達が話し合っていると、マギアが警告を発し、ソウル達はこちらに向かってくる、カースドアンサティスファイドの突進攻撃を回避する為に身構えた。


「…ここ!」


 ソウルはタイミングを見計らって、突進から繰り出される右腕刃の横薙ぎ攻撃をスライディングで回避し、仲間達もジャンプや地面に伏せる等をして回避に成功した。


「よし、攻撃だ!」


「ソウル!?首の繋ぎ目に合った石が尾てい骨の方に移動してるわ」


「弱点が移動する系か…でもやる事は変わらない!移動した弱点を攻撃だ!」


「おっけー」


「全力でタンクをしますよ!」


「きつい一撃を叩きこんでやるわ!」


「サポートは任せて!だけど攻撃は期待しないで!」


「全力戦闘に移行します!」


 突進攻撃が回避で終わった後、カースドアンサティスファイドは部屋中を動き回るのを止め、最初の右腕の刃を主体に攻撃する行動パターンに戻ると、マナリアは敵の正面に立ち、スキル【タウント】と【ビッグシールド】を使って盾を大きくさせながら自身にヘイトを集め、振り下ろされて来た攻撃を盾で受け止めた。


「【弩展開】【バリスタショット】」


 マナリアを狙って、左手の掴み攻撃をして来たカースドアンサティスファイドに、ティカルは右腕の口から大型の弩を展開して大型の矢を射出すると、その矢は左手首に当たり、掴み攻撃をキャンセルさせる事に成功した。


「よっしゃ!」


「助かりました!」


「次は私よ!【六道螺旋脚】」


 跳躍と同時に体を高速回転させ、ドリルの様になったアップルが、尾てい骨にある石の弱点を攻撃すると、カースドアンサティスファイドに大ダメージが入り、HPバーを大きく削る事に成功したが、カースドアンサティスファイドは再び部屋中を走り回り出した。


「石を攻撃すると走り出しちゃうのかしら?」


「それか大ダメージが入ったから、か又そのどっちもか…要検証だな」


「最初はどっちを試す?」


「石の攻撃から試してみようと思う。俺の銃撃ダメージなら丁度いいだろうと思うし」


「分かったわ」


 ソウルに頷き、アップル達は敵の突進攻撃を回避する為に身構えたが、マナリアだけが回避をしようとはせずPTの先頭に立ち、何かを待ち構える様に盾を前に出した。


「もしかして…マナリア?やるのか?」


「はい!やってやりますよ!」


「じゃあ、その後すぐ攻撃できるようにしなくちゃね」


「お!これは見ものだね!」


「だ…大丈夫?」


「マナリアさんなら成功させる確率が高いと思われます」


「マギアがそういうなら間違いないだろう。やっちまえマナリア!」


「はい!」


 PTの先頭に立ったマナリアが、何をしようとしているのか分かったソウル達は、大丈夫か?行けるのか?と尋ねると、マナリアはフンスと気合を入れながら「やれます!」と答え、その答えを信じたソウル達は回避するのを止めて、いつでも攻撃が出来るように準備をした。


「突進攻撃来ます!」


 マギアの警告が耳に入ったマナリアは、カースドアンサティスファイドの動きを目で追いながら集中して行き、右腕刃が降り動いた瞬間にスキルを発動させた。


「【シールドアンカー】ヤアァァァァ!」


 マナリアの腰脇から半透明の杭が現れ、体をその場に固定するように杭が床に深く刺さると、マナリアは気合いの入った声と共に盾を下から上に振り上げて、横薙ぎで来た右腕刃をパリィし、カースドアンサティスファイドの突進を止めた。


「よくやった!」


「お見事!」


「やったわね!」


「す…すっごい…」


「流石ですよ!マナリアさん!」


 カースドアンサティスファイドを止めた事に、ソウル達はマナリアを称賛しながら攻撃へと転じた。


「皆!マナリアが作ったチャンスを最大限に生かすぞ!」


「「「「了解!」」」」


 ソウルの言葉に仲間達は答えた後、各自が持つ高威力の技を、背骨の中心に移動した弱点の石に叩き入れて行った。

ソウルライクのボス戦で初見殺しは基本。


石造りの器にPTの誰かがランタンの火を灯せなかったら、その分ボスが弱体化しない設定になっています。つまり、灯す火が0ならそのままの強さで、見た目も完全な人の形をしている髪の長い男になり多くの技を使ってきます。灯せたのが1/PT人数なら1段階弱体化で見た目がゾンビの様な姿です。2/PT人数だけっだった2段階弱体化~という具合です。なので今回ソウル達は全員灯す事が出来たので、最大まで弱体化したボスとの戦いになりました。


Q、でもなぜそんな弱体化システムがあるのか?

A、それは過疎っているからです。


カースドアンサティスファイドの掴み攻撃に掴まってしまうと、そのまま握りつぶし攻撃→右腕の刃でギコギコ→床に叩きつけ→右腕の刃でミンチ攻撃の連続攻撃です。HPが多いタンク職ならワンチャン生き残れる可能性がありますがその他は即死です。



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