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Wonderful Planet ~弱体化されまくった銃使いで頑張ります!~ Ver1.0  作者: ハーメルンホイッスル
カドゥケウス
212/329

知恵者のカンテラ 7

完成しました!お楽しみください!


次回更新は7月27日 0時更新です!



2023/07/26 大きな扉を巨大な扉に変更。

「よいしょっと」


「後はこのレバーを下ろせばいいのね?」


「そうっぽいね?」


「私ギミックが動き出す瞬間が好きなんだよね~なんかワクワクするっていうか」


「あ、それ分かるわ」


 アップルは、ジンジャーに同意しながらタンクの端にあったレバーを下ろすと、大きな動作音と共に様々な大きさの歯車が動き出し、タンクに入れた液体が管を通って、何処かに流れ出して行った。


「…え?これだけ?もっとこう…バーンとなってガシャガシャしてドドーンとならないの?」


「動いただけっぽいね?」


「巨大な扉の方に何か起きているかも?」


「そうね、行ってみましょう」


 マナリアの言葉に頷いたアップル達は、鎖で雁字搦(がんじから)めになっているソウルを、全員で引きずりながら最初の部屋に戻って行くと、右側の歯車装置だけが動いていた。


「各部屋のギミックを解けば巨大な扉が開くのね」


「次はどの部屋に行く?」


「逆時計回りでいいんじゃないかしら?」


「あいあい」


 ティカルが返事をすると、仲間達もアップルの言葉に同意し、ソウルを引き釣りながら下側の部屋へ向かった。





 -メティスダンジョン・5階層・下部屋-





「…ここは…何かしら?」


「円柱型の作りで所々に黒い塊みたいのがへばりついてるね?」


「部屋の中心に何かありますよ?」


 マナリアが、部屋の中心を指さしながら言うと、そこには部屋の構造を逆にしたようなミニチュアが置かれていた。


「これは~…あ!動く!」


 ミニチュアには、ガーゴイルの顔が喜怒哀楽の表情で描かれた小さなパネルがあり、左右にスライドさせる事が出来た。更には所々に、上下に動かせる事が出来そうな部分や行き止まりの様な壁があり、一目見ただけで難解だと分かった。


「このガーゴイルの顔みたいなパネルを動かして上まで持っていけばいいんだね?」


「パネルは素早く動くけど部屋のガーゴイルが動く速さはずいぶんとゆっくりね?」


「大がかりな仕掛けみたいだからゆっくり動くんだと思うよ?」


「なるほどね」


「よし、大体どういう仕掛けか分かったから気合い入れてこのパズルを解いていこう」


 ティカルは舌なめずりした後、素早い手つきでパネルを動かして行った。


「ここがこうだから…こうして…ん!?あれ?」


 小さなパネルをスライドさせて、順調に部屋のガーゴイルを上まで運んで行ったが、途中にある黒い塊の様な物にガーゴイルが触れると、元に位置にあった所まで戻ってしまった。


「あの黒い奴をどうにかしないといけないって訳ね?」


「近い所は何とか出来そうですがかなり高い所にもありますよ?」


「困ったわね…流石に私でもあそこまで届かないわ…ジンジャーはどう?」


「私のマジックポットでも射程範囲外かな」


「ソウルなら銃使ってるし行けるかも?」


 ティカルの言葉で、仲間達はソウルに視線を向けると、ソウルは体に巻かれた鎖を無理やり引きちぎろうとして、嫌な金属音を体中から出していた。


「…あっちも限界みたいね」


「爆発する前にどうにかしないといけませんよ!えっと…確か衝撃的な事を起こせば元に戻るんですよね?」


「事というか物でも行けるかもしれない」


「何か探してみます?」


「そうしてみよう。あ、まだ行ってない部屋のギミックは触らないようにしてね?分からなくなっちゃうから」


「了解したわ」


「分かりました」


「はーい!」


「(ジンジャーの為に念を押して言ったけど…やらかさないよね?大丈夫だよね?)」


 三人はティカルに元気よく応えたが、ティカルは一人にだけ対して、すごく不安な気持ちになった。





 -7分後-





「見つけたー!見つけたよー!」


「何を見つけたの?」


「これ見て-!」


 ソウルを元に戻せる何かを探し始めて7分後、ジンジャーが金属製の両手鍋を持って、ティカルの所に戻ってきた。


「鍋?」


「この中に入ってる物が凄いんだよ!」


「どれど……うわ!」


 ジンジャーが、持ってきた鍋の蓋を開けたティカルは、中身を見て驚いた後、慌てて蓋を閉めた。


「どうこれ?これならインパクトは十分だと思うんだけど?」


「う…うん、そうだね?…でもそれ何処で見つけてきたの?」


「液体を作った部屋に置いてあったよ?多分誰かの忘れ物だと思う」


「そうなんだ…(あれは落とし物っていうより誰かが捨てて行ったんじゃないのかな?それによく見ると蓋の取っ手の塗装が剥げてるから沢山の人が中身を見て放置したんだろうなぁ…)」


 そうティカルが、取っ手の禿げた箇所を見つめながら考えていると、別の部屋を探しに出ていたマナリアとアップルの二人がティカルの所に戻ってきた。


「こっちは駄目だったわ」


「同じく見つからなかったです…」


「ジンジャーが凄い物見つけたからこれをソウルに試してみよう」


「すごいのってその鍋?」


「あ~詳しくは鍋の中身だね」


「鍋の中身?」


「あ!不用意に開けちゃ!」


 アップルは、興味本位で鍋の蓋を開けてしまうと、二人は目を大きくさせながら悲鳴を上げた。


「きゃ!なによこれ!」


「きゃ!」


「二人の様子から見てもインパクトは大丈夫そうだね~早速見せてみよう」


 二人の驚く顔を見て、確信したティカルは、地面に伏している状態のソウルに近づき、顔近くに鍋を置いた。


「ゴ…ゴ…ゴブブゥリィィィン!」


「ほらソウル!この中を見てみて!」


「ゴブリィィィ…うわ!腐海!」


「あ、正気に戻った」


「おい!なんだこの腐海!って…ん!?動けない!?なんで!?」


「ソウル?君はゴブリンのせいで怒り狂ってたんだけどそのあたりの記憶はあるかい?」


「え?あー…うん…」


 ソウルは、ティカルの言葉に曖昧な返事で答えた。


「ソウル?大丈夫?」


「ああ、大丈夫だ…俺は正気に戻った!」


「マスター?そのセリフに説得力無いですよ?」


 マギアが、ソウルを拘束していた鎖を外しながら言うと、鎖を外されたソウルはゆっくりと立ち上がり、体に異常が無いか確認した。


「問題ないな…で?状況は?」


「そこにあるパズルを解けばいいんだけど途中にある黒い塊にガーゴイルが当たると最初の位置に戻されちゃうんだ」


「あーあるな…それをどうにかすればいいんだな?」


「そう」


「わかった。マギア?あれなんだか分かるか?」


「調べてみます。少々お待ちください」


 ソウルの質問に答える為、マギアは近くにあった黒い塊の汚れの様な物に、スキャンの光を当てて調べてみた。


「分かりました。どうやら黒い塊の汚れみたいな物は微生物の群体みたいですね」


「微生物?それってミジンコとかゾウリムシとかの?」


「はい、その微生物で間違いないですがリアル世界にいる微生物ではなくこの世界特有の微生物ですね」


「この世界特有のか…で?どうすればいい?」


「水を掛ければある一定まで数を減らす事が出来ますので、その内にガーゴイルを移動させればいいと思います


「って事はしばらくしたら増殖して通れなくなるのか…タイミングが大事だな…」


 ソウルは、アイテム欄を開いてScarlettと専用弾を取り出した後、弾に水のルーンを付与して行った。


「出来た。いつでもいいぞ」


「ほいほい、じゃあ解いていくね」


 ティカルが先程と同じ様な手早さで、パネルをスライドさせて部屋のガーゴイルを動かして行き、そのガーゴイルが黒い塊に近づいて行くと、ソウルがScarlettで水のルーンが付与された弾を連続で発砲し、黒い塊を減少させてガーゴイルが通れるようにしていった。


「順調ね~」


「私たちはやる事なくて暇ですけどね…」


「いいんじゃない?出来る人達に任せた方が物事は早く進むんだし」


 女性陣三人が、パズルを解くソウル達を見ながら姦しく雑談を始め、男性陣のソウルとティカルは黙々とこの部屋のギミックを解いて行った。


「これを右にスライドして終わり!」


「ん?もう終わりか?お疲れ~」


 ティカルが、ミニチュアのパネルを右にスライドさせ、喜怒哀楽の表情をしたガーゴイルの像がクロスする形で揃うと、重い金属が何処かに嵌った様な音が部屋中に鳴り響いた。


「…これで終わりか?もっと派手な演出を期待したんだが…」


「あ、ソウルさん?それアップルちゃんも前の部屋で言ってました」


「あらやだ、発想が一緒じゃない!」


「うわ!」


 アップルが、おばさんの様な言い方をしながらソウルの肩を軽く叩くと、アップルのステータスが高い為にソウルは前のめりの状態で時計回りに体を回転し、地面に倒れた。


「あ…ごめん…」


「アップルちゃん気を付けないとだめだよ…ソウルさんの体 (ナーフで)弱いんだから…」


「そうだったわね…(ナーフで)弱い体だったわね…」


「そうだね、ヨワヨワだね」


「ソウルの体って繊細なんだね?これから気を付けるね?」


「マスターご自愛ください…」


「おい待てお前ら!俺をモヤシボディの虚弱体質みたいに言うんじゃない!ただナーフ職だってだけだ!決して体が弱い訳ではない!」


 ソウルはそう反論するが、仲間達は生易しい目で見つめてくるの辞めなかったので、ソウルは心の中で悔しさを呟いた。


「(くそ!誰も俺の話を聞いてくれない!誰か俺の話を聞いてくれ!ってかティカル?お前面白がって態とやってんだろ!畜生!)」


 仲間達が話を聞かないので、口で言っても意味ないと理解したソウルは、目で反論し続けた。

申し訳ございません!今回あまり時間が取れなかったので、微妙にしか進んでいません!

前回も書いたのですが、メティスダンジョン編が完成次第纏めます!なのでカットや変更点があると思いますが、ストーリーの流れは同じになると思います!…多分


謎解きは必ずパズル系があると思うのですよ!


鍋の中に元々入ってたのはカレーです。数日前に私が手作りカレーを作ったのですが作って冷蔵庫に入れるという事を忘れて、白カビを発生させてしまいました…悲しみ…

腐海になってしまったのは、キノコなど菌類が多くある場所に置いてあったからです。


だいじょうぶだ! おれは しょうきに もどった!


戻った正気度は賢者タイム位ですぅぅ…かねぇ?




モチベ維持に評価お願いします! ありがとうございます!


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誤字脱字報告 だんだん…こころひかれて~く~!♪

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