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Wonderful Planet ~弱体化されまくった銃使いで頑張ります!~ Ver1.0  作者: ハーメルンホイッスル
冒険への準備編
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初めての決闘!そして念願の魔法系習得!

おまたです~


それではお楽しみください~

「やるしかないか…」


「マスターこちらをお使いください」


 ウィンドウに表示された決闘を許可すると、マギアはジャバワークの首と肩の間から、格納されたライフルを出した。


「高出力のライフルです、設定はスタンですので何も気にせず連射してください、また弾数は本機と繋がれていますので無限に撃てます」


「おお、これで無力化しろって事か!」


 ライフルを握り格納部から抜くと、幾つ物パーツが動き出し両手で使うライフルになり、グリップの底には白い管が繋がれジャバワークのシート後ろにまで伸びていた。


「これならいける!」


 なぜか向かってこないコヨーテに、狙いをつけて引き金を引くと雷を纏った透明な結晶が発射され、コヨーテを気絶させ地面へと倒れ伏した。


「スタン成功を確認、これより全力射撃を開始します!ガトリングアームセット、ミサイルポットオープン、レーザーブレス砲目標にセット、脚部アンカー…固定完了、チャージ開始3…2…1…発射します」


「え?マギア!ちょっとどういう事?ガトリングアーム?え?目標?…ああぁ…」


 ジャバワークが武装を展開し、口から砲塔を出した姿にどうしていいのかわからず、止めることができないままソウルは、ミンチよりひどい状態になっていくコヨーテを、見続ける事しかできなかった。


「これはひどい…もう何も残ってない…」


「マスターに危害を加えようとした愚か者の末路です」


「わ~…ソウルさん…少し見ない間に過剰兵器を手に入れたのですね…気絶させて殲滅するって決闘じゃなくて惨殺ですねこれは…」


 ハリーベルが若干顔を青くしながら言うと街の方からコヨーテが走ってきた。


「ちがぁぁぁぁぁう!俺は!パイルバンカー同士で決闘したいんだ!誰がそんな化物と殺り合いたいか!」


「あ、だから向かってこなかったのですね、私もこれはひどいと思ってました」


「ええい!さっきの勝負はお前にくれてやる!だがもう一度だ!もう一度パイルバンカー同士で戦え!」


 ソウルがジャバワークから降り、パイルバンカーをアイテム欄から取り出して装備した。


「マスター?勝てますか?」


「解らない…だけど負ける気はない」


「サポートが必要ですか?」


「いや、見ていてくれ、コヨーテさんはどうやら譲れない男の戦いをやるみたいだ…俺も全力で戦う」


「…わかりました、では応援しますね!」


「私も、応援しますね!フレーフレーソ・ウ・ル!ガンバレ♡ガンバレ♡!」


「ハリーベルは一度関係者に、てい!ってやられようか」


 ソウルとコヨーテが対峙し、再びウィンドウが開くと決闘の許可にイエスと答えた。


「(コヨーテさんが突っ込んでくる?…いやこれは…)」


 ソウルも走り出し、コヨーテがパイルバンカーを斜めに構えると、ソウルも斜めに構え互いの武器をぶつけあい互いに距離を取った。


「(挨拶か…味な事をしてくれる…)」


「そっちも同じ考えか…フッ…面白い」


 ソウルはパイルバンカーのグリップをしっかりと握り、コヨーテより先に仕掛けた。


「ちぃ!」


 弾丸も一緒に飛んでくる攻撃をコヨーテは体を傾けて避け、すぐに反撃をするが螺旋状に出てくる杭をソウルは反動を利用した動きで杭を弾き、再び杭を向けて引き金を引いた。


「うお!」


 攻撃、回避、反撃の攻防を繰り返し、コヨーテの攻撃がソウルの体を貫くように飛び出すが片足で思い切り蹴り上げた。


「やベぇ!」


 コヨーテのパイルバンカーが上に向き、ソウルは左半回転をした後、腰を落としパイルバンカーを突き上げた。


 コヨーテは、苦し紛れに片手を突き出し、片手を犠牲にする事で難を逃れた。


「さすがですね…取ったと思ったのですが…取れませんでした」


「俺は…負けちゃいけないんだ…こいつにかかわった人たちがいるから…こいつに夢を見た人がいるから負けられないんだ!」


「それは、私だって同じですよ、これを使って楽しいと言ってくれた人達がいます。いい物だと言ってくれた人がいるんです!」


 ソウルはパイルバンカーをリロードした。


「じゃあ…」


「そうですね…」


「「一撃で決着をつける!」」


 二人は武器を構え、腰を落とし対峙した。


 周りにいるギャラリーも、動かない二人を見ながら固唾を呑み、誰かがコインを地面に落とした瞬間、二人は刹那の時間に入った。


「ハァァァァァァァァ!」


「シャァァァァァァァ!」


 火薬が炸裂する音と杭が螺旋に回転する音が鳴り響き、決着がついた。


「届かなかったか…」


「いえ、届いてますよ…」


 片手で防御するも杭が体に刺さったソウルと、体に杭が刺さったコヨーテ達二人の判定は「DRAW」と出ていた。


「ふ・・・はっはっは!あー引き分けか!」


「ええ、引き分けです」


「なんか、憑き物が落ちたような気分だ、また戦ってくれるかな?ソウルさん…いやソウル!」


「!…いつでも来い!ただ、次は俺が勝つぜ!コヨーテ!」


 二人は握手をすると周りにいたギャラリーが沸いた。


「いやーいい物見せててもらったよ、ソウル!」


 いつの間にかいたホワイトローズが、手にコインをもってソウルに近づいてきた。


「ホワイトローズ…いたのか…ってさっきの金属音はお前か…」


「一度やってみたかった…反省はしてない」


「まぁ…いいけどさ…」


「それにしてもよく戦ったね!たとえ、生産職で使えないパイルバンカーに固執しているコヨーテ氏に負けたとしても新人いじめって書かれていたと思うから引き分けは妥当な線だと思うよ! コレジャナイバンカーを作っても全く売れず、ソウルの作った本物のパイルバンカーに嫉妬して喧嘩吹っ掛けて負けたんじゃ本当にダメダメ…(オイィ!そろそろ黙れぇ!)…フギュ!」


 慌ててホワイトローズの口を片手で握るように黙らせた後、ソウルは恐る恐るコヨーテを見ると、体を震わせ顔を赤くし涙目になっていた。


「次はぁ!必ず!勝ってやるぅ!覚えとけぇ!ウワァーン」


 コヨーテがどこかへ走り去ってしまった。


「お前ぇ…ひどすぎる…何か恨みでもあるのか?…」


「ないよ?コレジャナイバンカーを買ってこうしてくれって言う簡単な要望を言ったら罵声を浴びせられた事なんてないよ?」


「具体的だな…ありがとう」


 どっちもどっちだな…と思ったソウルは魔導ギルドへ足を向けた。




「すみません、お邪魔します」


「はぁい、あ!貴方は!」


 前回と同じ様にハリーベルの妹が現れ、ソウルの顔を見た瞬間驚いた顔をした後、胸を持ち上げる様に腕を組んだ。


「ん!…ん!…今日はぁ…どういったご用件でぇ?」


「?…錬金術ギルドのアンジェラさんから聞いたのですが、デュミナイさんが魔力解放をしてくれるというので伺いました。 それと、前回にも言った通り何か製作物に魔法を組み込めないか探しに来ました」


「はぁ…はぁ…そうですかぁ…少々お待ちくださいぃ」


 何故か色っぽいハリーベルの妹は二階へ向かって行き、暫くするとデュミナイを連れて戻ってきた。


「おお!お待ちしてました、今回このような事になってしまい大変申し訳ございませんでした。以後このような事が起こらない様、誠心誠意努めていきたいと思います」


「いえ、デュミナイさんも大変ご苦労された事でしょう どうかお気になさらないでください」


「そう言っていただけると私の心もいくらか軽くなりました ありがとうございます」


 デュミナイの謝罪を受け入れた後、奥に案内され儀式を行うような部屋に入り、魔法陣の中心に立った。


「これからソウルさんの魔力解放の儀を始めます! ソウルさんはそのままお立ちいただき、私達の魔力を感じる事が出来たら成功です」


 五芒星を描くように人が配置され、デュミナイ達が杖を構えると青白い光がソウルに届き包み込むようにソウルの全体が光だした。


「(なんだろう…リアルじゃ感じた事のない何かが体にあるのが解る…これが…魔力か?)」


 生暖かい感触が、次第に血液の循環の様に動き出し最後には、足先から頭の天辺まで満たされた感覚があった。


「さすが、渡来人…もう魔力を感じる事が出来たのですね…」


 デュミナイは汗を拭い、疲労を隠すような態度で言った。


「(魔力解放ってすごく大変な事だったんだな…俺一人であの疲労だ…気軽にできる物じゃない…)」


「ふぅ…後の事は、リーラに任せてあるのでお尋ねください」


「はい、ありがとうございました」


 ソウルはデュミナイに頭を下げ、部屋を出るとマギアに纏わりつかれた。


「魔力解放おめでとうございます!マスター!ぜひ、スキャンさせてください」


「え?ああ…」


 マギアの両手から青い光線が出ると、ソウルの頭から足先まで光を当てていった。


「スキャン完了…解析中…解析中…解析完了! マスターの全データを適応…完了!全ての機能がアンロックされました!神滅憎機エンドオブピリオドの条件を一つクリアしました。これにより…ビガガ‥今だ情報開示の条件をクリアしていない為、アクセスを切断しました。エラーが多数発生…再起動します‥‥」


「おおい!大丈夫か?!」


 マギアが空中で赤く点滅し、急に落下するとソウルは慌てて受け止めた。


「※ あれ?私は…どうしたのです?」


「いや、こっちが聞きたいよ!急に赤く点滅したら急に落ちるんだもん…びっくりだ…」


「…再起動したのですね…はて?」


「どこも問題はないか?」


「自己診断中…完了…オールグリーンです」


「そうかそれならいいが…(何かやばい事に触れてエラー落ちした?触れない方がいいか…)」


「あ、ソウルさん、魔力解放は終わりましたか?」


「えっと…リーラさんでよろしかったですか?」


「ええ、もしかしてギルドマスターから何かいわれましたか?」


 先ほどの妙な色っぽさがなぜか(・・・)無くなったリーラは、首を傾げた。


「いえ、後の事はリーラさんにお尋ねくださいと言われました」


「なるほど、ソウルさんは製作物に魔法をっという事で付与魔法やルーン魔法などどうでしょうか?」


「いいですね、お願いします」


「ではこちらへ」


 リーラの後を付いて行き、他のプレイヤーがいる作業室へと案内された。


「まず、付与魔法からお教えいたしますね」


 リーラは、赤い石と短い木の棒を取り出した。


「やりながら説明しますね、まずこの炎のクリスタルを六芒星が書かれているこの台に置きます」


 ソウルは、リーラのやり方を真似ながら炎のクリスタルを六芒星の下の三角に置いた。


「この時、追加で付与したい時は下の三角から時計回りに置いていきます、最初なので一つだけの付与ですがご参考になさってください」


「わかりました」


「次にこの短い棒を中心において、両手を六芒星の横に置きます」


 言われた通りに、六芒星の外側の真横に両手を置いた。


「ここから重要なのですが、自分の魔力を使って付与していきます。両手から均等に魔力を流し、炎のクリスタルを通って渦をイメージしながら中心にある棒に魔力で包み固める感じで」


「…ちょっと難しいですね…」


「何回も繰り返していると慣れて簡単になりますよ」


 初めて魔力を操作するので均等化が難しいが、ゆっくりと時間をかけていった。


「クリスタルが無色になったら完成です」


「なるほど」


 次第に炎のクリスタルが無色になっていき、暫くの後完全に無色になっていった。


「完成しましたね」


 棒を手に取り魔力を流してみると、炎が木を包んだが燃焼しているようではなかった。


「これは…不思議ですね…燃えている様に見えるのに木は燃えてない…」


「そうです、これが付与魔法、エンチャントです」


【アナウンス:エンチャント Lv1 を獲得しました】


 ソウルは、チャット欄を見てちゃんと習得できたことに安堵した。


「では、ルーン文字ですね」


「はい、よろしくお願いします」


 ソウル達は、黒板のある場所に席を移動した。


「ルーン魔法をお教えいたしますね、この魔法難しすぎて使っている人は少ないのですが、習得できればどんな魔法より強力になります」


「難しいのですか?」


「ええ、難しいです、使うのは古代言語で一つの言語習得に近いからですかね? 組み合わせ次第で別の意味になったり、少し並びを変えただけでも全く別の言葉になったりしますから…」


「なるほど…頑張ります」


「では、各属性にを示す文字から紹介しますね」


 ソウルはメモ機能をフルに使い黒板に書かれたこと、リーラの言葉を必死に書き綴った。


「この形は~‥‥この文字を反対に‥‥…最大表現はここを…拡散したい時は‥‥終息表現はここを横に…」


 数時間に及ぶ授業を続け、ようやく一区切りついたようだった。


「お疲れさまでした。どうです?習得出来そうですか?」


 頭から湯気が出ているソウルは、机に突っ伏した。


「頑張って覚えます…」


「マスター!ルーン魔法について理解しました!それでこのような物を作ってみました!」


「こいつは…」


 マギアが開いたウィンドウをソウルに見せると、簡単に欲しい効果のルーンを製作する事ができるようなものだった。


「こいつはすごいな…けど俺もちゃんと覚えないといけないな…」


「そうですか?せっかく作ったのに…」


「いや、使わせてもらうよ? でも知識が半端な奴が使ってもいい効果のルーンは使えないだろうと思うからね、習得がんばるよ…」


「さすがマスター!向上心が高いのですね!さすマス!」


「それは、何処かから怒られそうだから、それ以上はイケナイ」


「?そうですか…」


 リーラにお礼を言い、休憩がてら受付付近に行き、頭を冷やしていると何処からか視線を感じた。


「ウギギ…ソウルさん…やっぱり魔法職に転職するのですか…」


「ハリーベル…何してるん?」


「ずっと妹と一緒に何かしているという情報を聞いて飛んできました…」


「まぁ…ルーン魔法について教わってはいたけど…」


「キィーーーそんな満足そうな顔しちゃって!あれですか!あの体がいいのですか!そうじゃなかったら性癖ですか!貴方が目覚めさせたドM性へk…ゴフゥ…」


「もう!姉さん!何言ってるの!おほほほほ…何でもないんですよ~」


 ハリーベルに無言の腹パンで床に沈めたリーラは、ハリーベルを引きずって行き何処かへ行ってしまった。


「…何というか賑やかな姉妹だな…」


「マスターどMってどういう意味ですか?」


「‥‥全年齢設定なので答えられません」


 わざとらしく言い、遠くの方で悲鳴が聞こえてくるのを無視したソウルだった。



※ 思わず古ッ!って思う機械の起動音を脳内再生してください。




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