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Wonderful Planet ~弱体化されまくった銃使いで頑張ります!~ Ver1.0  作者: ハーメルンホイッスル
カドゥケウス
209/330

知恵者のカンテラ 4

お楽しみください!


次回更新は7月6日 0時更新です!


「今度はやってやりましゅ!」


 準備を整え、再びメティスダンジョンの入り口にやってきたソウル達は、意気込みながらも噛んだマナリアに表情を緩めた。


「決め顔で嚙んじゃいました…」


「程よく緊張が取れたから問題ない」


 恥ずかしそうにしながら言うマナリアに、ソウルは笑って答えた後、メティスダンジョンの扉に視線を向けた。


「行こう」


 ソウルの言葉に仲間達は頷き、メティスダンジョンの中へと入って行った。





 -メティスダンジョン・1階層-





「前方にゴブリンが3匹来てます!」


「罠に注意しながら倒すぞ!」


「まずは私ね!」


 1階層に上がったソウル達は、罠に注意しながら暗い通路を懐中電灯で照らし、メティスダンジョン内を進んでいくと、マナリアが前方にゴブリンがいる事に気が付き、仲間達に報告してきた。マナリアの報告を聞いてソウルは、撃退する事を仲間達に伝えると、ジンジャーが最初に動いた。


「ポンっと!」


 ジンジャーの声と共に、マジックポットから合成された物が射出されると、前方のゴブリン達の上で爆散して、睡眠の状態異常を与えるエリアが生成されると、丁度そのエリア内に居たゴブリン達は、睡眠のデバフが付いて動かなくなった。


「えいや!」


 眠ったゴブリン達の一匹に、マナリアが槍で攻撃すると、そのゴブリンは睡眠のデバフが解除されて反撃して来た。


「オラァ!」


 起きたゴブリンが、マナリアに向かって粗悪なつくりの武器を振り下ろしたが、マナリアはゴブリンからの攻撃を盾で防ぐと、アップルがその横からゴブリンの顔を殴り、大きなダメージを与えた。


「次は僕だ!」


 アップルに殴られたゴブリンが、口から血を流しながら後ろに数歩よろめくと、ティカルが手から金属製の剣を突出させた後、ゴブリンの右胸に突き立て絶命させた。


「次を釣る!」


 最初のゴブリンが、黒い霧に変わった事を確認したソウルが、いまだ睡眠のデバフが付いている残りの2匹の内の1匹に向かって、Σウェポンを発砲して攻撃すると、起こされたゴブリンは武器を振り上げながらソウルに向かって行った。 


「こっちです!【タウント】」


 ソウルに釣られたゴブリンに、マナリアがスキルを使って敵視(ヘイト)を自身に向かせると、ソウルに向かっていた筈ゴブリンが、急にマナリアに標的を変え、不快な奇声を上げながら武器を振り下ろしたが、マナリアはその攻撃を盾で防いだ。


「よいしょ!」


「ほいさ!」


 最初の1匹目と同じ様に、アップルとティカルがゴブリンを攻撃して倒すと、最後に残った3匹目も先ほどと同様に倒した。


「ん!?なんかLVアップしたか?」


 ゴブリン達をすべて倒すと、ソウル達の体に短い謎のエフェクトが流れた。


「皆さんのステータスが少し上昇しているのでLvアップしたと言っていいでしょう」


「へぇ~このダンジョン内はLv制なんだね~」


「つまり敵を無視して進んでいっても途中で引き返す事になったりする訳ね!」


「しっかり考えられてますね」


「エンカウント!オーク2匹だ!」


 Lvが上がった事に、仲間達はそれぞれ感想を述べていると、前方の通路からオーク2匹が今いる部屋に入ろうとしている姿を視認したソウルは、仲間達に少し大きな声で警告した。


「さっきと同じ様にポンっと!…あ!」


 ソウルの警告を聞いて、ジンジャーが先ほどと同じ様にマジックポットから射出したが、2匹のオークは射出された物を避ける様に左右に分かれて動き、発生したデバフエリアを避けた。


「ええ!?避けるの!?」


「まじか!チィ!俺達は右のオークを相手する!」


「私たちは左ね!」


 アップル達が左に動いたオークを倒すまで、ソウルとマギアとジンジャーの三人は、右に動いたオークを相手をして時間を稼いだ。


「1階層のモンスターですから強くはないですね」


「ああ、でも油断はできないな」


 マギアと会話しながら、ソウルがオークの頭に向けて銃を数発続けて発砲し、放たれた弾丸は真っ直ぐオークの頭に飛んで行ったが、弾丸が当たっても即死する事はなく、大ダメージを与えた。


「即死もないのか!」


 弾丸が即死させる箇所に当たっても、大ダメージを与えただけだった事に、ソウルは目を大きくさせて驚いた。


「待たせたわね!」


「お待たせです!」


「豚さんは出荷してやる!」


 左に動いたオークを倒したアップル達が、ソウル達に加勢して、半分以下のHPになったオークを数回の攻撃で倒すと、そのオークは黒い霧になりながら筒状のアイテムをドロップした。


「なんか落としたね?」


「何かの巻物っぽいですよ?」


「巻物…レ〇ーラかイ〇パスとかか?」


「いやパルプン〇かもしれない」


「モンスターかもしれないわ」


 ソウル達は、ドロップした巻物が何なのか意見を出し合っていると、マギアが巻物をスキャンして答えを言った。


「お!これは運がいいですよ!エクスシーアの巻物です」


「え?エク…なに?」


「エクスシーアの巻物です。装備している武器を強化できます」


「バイキ〇トの巻物だったか…」


「お~いいじゃない!で?誰が使うの?」


 ジンジャーの何気ない言葉に、ソウル達の間に緊張が走り、巻物を中心において距離を取り始めた。


「ここはアタッカーの私が使うべきよ!」


「アタッカーなら僕もだよ!」


「ティカル?あなたは何の装備もしてないじゃない!だから使っても意味ないわ!」


「っく!そういわれると…いやまだだよ!僕の中にある武器が強化される可能性があるじゃないか!」


「いいえ、そんな事はないわ!だってそういうのってスキルで出しているんでしょう?だから使っても意味ないわよ!」


「むぐぐ…反論できない…ぐふっ!」


 アップルの言葉に、ティカルは反論する事が出来ず、あまりの悔しさに膝を突いて脱落した。


「マナリアは盾が重要だろ?」


「そうですけど私の槍も強化したいです!」


「そうだな…でもその大きな槍…狭い通路内だった時十分に振るえるのか?」


「う…それは…」


「強化しても使えないんじゃ意味ないだろう?ならここは譲るべきだと思うぞ?いやなに防具系を強化できる巻物が出たらマナリアに優先的に渡そうと思うが…どうする?」


「そう…かもしれません…ね…」


 ソウルは、かなり優しい声で囁くように言うと、マナリアはその言葉に惑わされてしまい、譲る事に頷いた。そして残ったアップルとソウルは、互いの視線を合わせた後、少しの間を置いてからソウルが先に口を開いた。


「アップル?どうやらこのダンジョンでの銃はただの遠距離攻撃になってしまったから強化してPTの負担を減らしたいんだが?」


「それなら私の小手を強化しても負担は減るわね?」


「ん?小手?ちょっと待ってくれ?小手って防具ではないのか?」


「そうよ?だけど攻撃力も表示されているから武器ともいえるわ」


「そうなのか?あ~でも…もし俺がPTと離れてしまった状態に陥ったらかなりヤバいけど、アップルは強ジョブだから何とか出来るだろう?俺は無理だと思うからここで強化しておきたいのだが…」


「それは分かるわ。戦力を均等化すれば攻略にも有利になるし、ピンチになった時でも生き残れる確率が増えるものね?でもソウル?あなたは攻撃力だけ強化しても意味あるの?ナーフ職なのに?」


「ナーフ職だからこそ強化しておきたいんだ。このままだとお荷物になってしまうからな…」


 ソウルが、哀愁の雰囲気を出しながら(さと)すように言ったが、アップルにはソウルがこういう事が得意だという事を知っているので、雰囲気には流されずフッと笑った。


「そんな事をしても無駄よ。それにソウル?あなたはナーフ職で言ってもこれまで何とか出来てたじゃない!だから今回強化しなくても切り抜ける事が出来るわよ!」


「いや、それはただの結果論だろう?前回上手く行ったからと言って今回が上手くいくとは限らないんだぞ?そんな確証なんてある訳ないんだし…」


「大丈夫よ!皆もいるし、私は私の目に映るソウルを信じてるからもっと自信を持って!」


「ぐぬぬ…」


 ソウルは、アップルに「貴方ならこの先どんな困難が起ころうとも持ち前の能力で切り抜けられるから大丈夫、信じているわ」と自信満々に言われ、気恥ずかしさで言い返す言葉が見つからず、顔を赤くしながら悔しそうな顔をしたが、最終手段を使う事を決めた。


「アップル!」


「キャ!な!何よ!急に大きな声を上げて…びっくりしたじゃな…」


 ソウルは、アップルにそう言われたが、反論する事はせずにただ顔を近づけ、アップルの瞳をじっと見つめた。


「ソウル!それは卑怯よ!最後に色仕掛けでくるな…んて…」


 アップルは負けじとソウルの目を見返そうとしたが、耐える事が出来ず目を逸らそうとしたが、ソウルの手がそっとアップルの頬に触れ、視線を外す事を妨害した。


「卑怯…卑怯よ…それ…は…」


 最後の抵抗として語彙力が低下した言葉を言ったが、遂にアップルは耐えきれなくなってしまい、顔を真っ赤にしながら降参した。


「わかったわ!もう許して!今回はソウルに譲るから!」


「…勝った!」


「マスター…」


「ソウル…君って奴は…」


「うーん…ソウルさんが見つめてくるだけっていうの販売したら売れそうですね…」


 マギアとティカルが、片手を上げて勝利宣言するソウルを白い目で見つめ、マナリアだけが金儲けができるかも考えた。


「よし、それじゃあマギア巻物をよこしてくれ」


「はい?私は持っていませんよ?」


「え?ここに置いてあったのに無くなってるからからマギアが持ち出したのかと思ったんだけど…」


「いえ、私は一切触ってません」


「じゃあ巻物は何処に…」


 ソウルは、仲間達に視線を向けて巻物の所在を確かめるが、仲間達は首を横に振って答えた…が、その中でただ一人だけが、ソウルと視線を合わそうとしない者がいた。


「おい…ジンジャー…まさかお前…」


「…てへ♪使っちゃった!ごめんね♪…グェェェェ」


「お前はぁぁぁぁぁ!!」


 小聡明(あざと)くごめんねと誤ってきたがその言葉は軽く、全く反省していない態度のジンジャーに、ソウルはキレながら悔し涙を流し、バックブリーカーという関節技を入れた。


「ギ…ギブ…ギブ…」


「何がギブだ!ゴラァ!今回と言う今回は許さんからなぁぁぁ!!」


 今だ1階層であり、こんな所でグダグダせずに先に進まなければいけなかったが、ソウルの怒りは数時間収まる事はなかった。


「……はぁ~…今日はまともに寝れる自信が無いわ…」


 ソウルに見詰められて、顔が未だに赤く火照っているアップルは、手で顔を仰ぎながら呟き、プロレス技をジンジャーに決めながら泣いているソウルを見た。

…すみません!今回も全く進んでいません!ちょっとダンジョン内の説明が必要な為にグダグダしました!これまでの事を纏めると、メティスダンジョン内は外とは別のゲームシステムで動いており、レベル制の不思議なダンジョン系です。大きな謎解きがある階層以外は、構造が変わっています。

更には、ソウル達の強さや装備品がある程度まで弱体化しており、ダンジョン内に置いてあるアイテムやらドロップ品等を集めて強化していかないと、クリアできない仕様です。なのでソウルの銃も弱体化していて即死効果が出なかったのです。あ、もちろんターン制ではありませんので、モンスターも自由に動いています。


次回はきっと多分すごく進むと思いますので、その投げつけ専用のエビフライは閉まっておいてください。…多分…あ!許して!投げつけてくるならせめてカツサンドでお願いします。


次回予告は意味もなく適当にやっていたけど…付けた方がいいのだろうか?



モチベ維持に評価お願いします! ありがとうございます!


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誤字脱字報告 だんだん♡


このだんだんっていう方言が私の性〇に刺さるのでお気に入りです。え?聞いていない?失礼しマンタの大ジャンプ!

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