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Wonderful Planet ~弱体化されまくった銃使いで頑張ります!~ Ver1.0  作者: ハーメルンホイッスル
カドゥケウス
202/329

杖の素材収集 2

お楽しみください!



次回更新は5月18日 0時です!

「敵発見…グリーンゴブリン3、ゴブリンライダー1、フォレストファング1です」


「距離は?」


「200です」


「200か…150まで近づいて射線を確保する」


「了解です」


 ソウル達は、ビトーレに西にある森へと入り3級魔髄液の素材集めを始めようとしたが、マギアの索敵にモンスターの反応がありその事をソウルに報告すると、ソウルは肩に担いだScarlett(スカーレット)を両手に持った後、指示を出して移動した。


「あれか?」


「はい」


 モンスターまで150mとなった距離で、ソウルはScarlettのスコープを覗きながらマギアに尋ねると、マギアはソウルの言葉を肯定した。


「最初はあのオオカミを撃つ。射撃タイミング頼む」


「フォレストファングですね。了解しました」


 Scarlettの銃口を、ゴブリンを背に乗せている狼に向けて、トリガーに指をかけた後、マギアの合図を待った。


「今です」


 森に吹く風の音が聞こえなくなった時、マギアが合図を出すと、ソウルはScarlettの引き金を引いて発砲音を響かせた。そして、轟音と共に放たれた弾丸は、フォレストファングの頭に当たり絶命させた。


「左耳前にヒットして即死判定が出ました。お見事です」


「次はライダーだ」


「了解です」


 フォレストファングが突然黒い霧に変わり、背に乗っていたゴブリンライダーが体勢を崩して、顔面から地面に着地すると、周りにいたグリーンゴブリン達が唸るような声を出しながら警戒し始めた。ソウルは、騒ぎながら警戒するゴブリン達をスコープで見ながら、まだこちらの居場所がバレてない事を確信すると、地面から顔を上げたゴブリンライダーに銃口を向けて、合図を待った。


「今です」


 マギアの合図と共に引き金を引くと、Scarlettから轟音が響き渡り、グリーンゴブリン達と一緒に周りを警戒していたゴブリンライダーのこめかみを撃ち抜き、絶命させて黒い霧に帰ると、周りに居た3匹のグリーンゴブリンが逃げ出した。


【アナウンス:魔物の群れ を討伐しました。SP1200 を獲得しました。1000オカーネンを獲得しました。】


「敵逃走しました。リーダーがやられた為だと思われます」


「狼とライダーで1000オカーネンか…」


「いまいちという所でしょ…ん?あれは…」


 言葉を途中で止めたマギアに、ソウルは疑問符を浮かべながらマギアに視線を向けると、マギアは上を見ていて、その視線を追ってソウルも上を見上げてみると、木に実が実っていた事に気が付いた。


「あの実は?」


「ポポカの実ですね」


「あ~あの甘酸っぱい奴か…少し取っておくか」


「では私が上で実を取って下に落としますので、マスターは私が落とした実をキャッチしてください」


「あいよ~」


 ソウルは、マギアの言葉に了承した後、アイテム欄から買い物袋の位の大きさの手篭(てかご)を取り出した。


「準備はいいですか?」


「いつでもOK」


「では、スタートです」


 マギアから、スタートという声と共に軽快な音楽が流れ始め、ソウルは落ちてきた実をキャッチし続けた。


「(あれ?これってあれかな?落ち物ゲームっていうやつか?)」


 ソウルは、上で上機嫌に回転しながら、実を摘んでいるマギアを見て、内心でそんな事を考えていた。そして、手篭の半分が埋まる位の量が取れると、ソウルはマギアに「これ位でいいだろう」と伝え、収穫を終えた。


「ポポカの実は後で漬物にしておこう」


「マスター?ポポカの実は錬金にも使えますからある程度は残しておいた方がいいと思います」


「そうなんだ。分かった」


 マギアに頷いた後、ソウルはScarlettを肩に担いで森の奥へ進みだした。





 -ビトーレ・名もなき西の森-





「何処からか水が流れてる音が聞こえるな…」


「はい、近くに川がありますね」


「川か…何か痕跡があるかもしれないな?」


「調べてみましょう。こちらです」


 しばらく森の奥へ進んでいたソウルの耳に、水が流れている音が聞こえ、マギアが近くに川が流れていると報告してきた。ソウルは、その川の辺りにレッドテイルディアの痕跡があるかもしれないと思い、その川に向かおうとマギアに伝えると、マギアはソウルの言葉に頷き先導した。


「あ!お魚!」


「マスターが純朴な少年みたいになってますね…SS撮っておきましょう…」


 マギアの先導で、川に到着したソウルが川をのぞき込むと、沢山の川魚が悠々自適に泳いでおり、その姿を見たソウルが、穢れを知らぬ少年の様な声で言いながら目を輝かせていた。


「うわ~結構大きいな~…ん?あれは…」


 ソウルが、川を泳いでいる魚を観察していた時、視界の端で何かが動いた事に気が付き、その何かに視線を向けてみると、立派な角をした鹿が森から出てきていた。森から出てきた鹿は、ハッと驚きながらソウルを凝視した後、全速力で逃げ出した。


「あれか?」


「はい、尻尾が赤い鹿でしたのでお目当てのレッドテイルディアですね」


「よし、追うぞ」


「了解です」


 ソウル達は、レッドテイルディアが出てきた位置から森へ入って行き、足跡等の痕跡を辿りながら逃げたレッドテイルディアを追いかけ始めた。そして、約3時間かけて森の中を進んでいくと、レッドテイルディアの群れが数百メートル先にいる事を、索敵していたマギアが一つの問題と共に報告してきた。


「マスター、レッドテイルディアの群れを捕捉できましたが一つ問題があります」


「なんぞ?」


「その群れをグリーンゴブリンとオークの混合部隊が狙っています」


「ん?ゴブリンとオークって群れる物なのか?」


「あり得ない事ではないですね。強者(オーク)弱者(ゴブリン)を支配するという事はままある事なので」


「弱肉強食の世界っていう事か…。よし、そのゴブリンとオークの群れを討伐しよう。あっとその前に鹿の群れにマーキングとかできるか?」


「すでに施してありますので、いつでも戦闘を開始できます」


「パーフェクトだ、マギア」


「感謝の極み」


 ソウルは、装備している武器が不具合を起こして無いかその場で確認した後、グリーンゴブリンとオークの群れに射線が通る位置に移動し、スコープを覗きながら銃口を静かに向けた。


「群れのリーダーはどいつだ?」


「多分ですが群れの後方にいるオークだと思われます」


「木々が邪魔して狙えないな…仕方ない…一番手前のオークから始末していく」


「了解しました。スポッターは必要ですか?」


「頼む」


「では私の合図で発砲をお願いします」


「了解」


 ソウルはそう言った後、しっかりとオークに狙いをつけたまま、トリガーガードに置いていた人差し指をゆっくりとトリガーにかけ、マギアの合図を待った。


「今です」


 ソウルがオークを狙い続けたまま、その数秒後にマギアが合図を出すと、Scarlettから轟音と共に弾頭が勢い良く発射され、オークの頭を吹き飛ばした後、黒い霧に変わって行った。


「発見されました!グリーンゴブリンが来ます!」


「見つかるの早いな…何かの索敵スキル持ちがいるのか?」


「パッシブスキルの【被ダメージ時捕捉】だと思われます。これはそのままの意味で、非戦闘時に自身やPTメンバーが死亡又はダメージを受けた際、攻撃してきた者を捕捉するパッシブスキルです」


「そんなスキルがあるのか。便利だな」


 こちらに向かってきたゴブリン達を撃ちながら、マギアが説明したスキルに関心していると、ゴブリンやオークの群れが居る方から、怒りが混じった咆哮が聞こえてきた。


「今のはなんだ!?」


「【突撃の咆哮】というスキルですね。効果は~…」


「それは大体予想できる!数は?」


「グリーンゴブリン20体、オーク7体が一斉に突撃してきます」


「一斉にか…ちっと数が多いな…仕方ない引き撃ちで迎撃する」


「了解しました。援護します」


 ソウルは、こちらに向かってくるグリーンゴブリン達を、自分に近い順から発砲して黒い霧に変えた後、数メートル後方に全力で走り、リロードを済ませてから再び発砲した。そしてマギアは、ソウルが後ろへ走っている間、両手を機関銃に換装して扇状に斉射し、ソウルが再び発砲した時にソウルがいる場所に移動するという事を数回続け、モンスターの数を徐々に減らしていった。


「マギア!後何匹!?」


「グリーンゴブリン2、オーク1です」


「オークはリーダーか?」


「はい」


「分かった。このまま引き撃ちで仕留める」


「了解しました」


 残りのモンスターが少なくなってきた時、ソウルが後何匹残っているのかマギアに尋ねると、リーダーと雑魚だけだと言われ、ソウルはそのまま引き撃ちで倒しきれるなと思い、作戦を続行する事をマギアに伝えた。だが、残りの雑魚を黒い霧に変え、最後に残ったオークの頭を狙って発砲したが、そのオークは武器と太い腕で致命傷となる位置をガードしていて、倒す事が出来なかった。


「がっちりガードしてますね…」


「問題ない。ガードを崩せばいいだけの事だ」


 ソウルは銃口を少し下に下げ、オークの膝に狙いを付けた後、引き金を絞って発砲した。放たれた弾頭は、オークの膝を破壊しながら貫通し、2m程あるオークの巨体が前のめりに倒れた。


「Good night…」


 地面に倒れたオークは、慌てて立ち上がろうと両腕に力を入れたが、ソウルはそれを良しとせずに発砲し、オークの眉間を撃ち抜いて黒い霧へと変えた。


【アナウンス:魔物の群れ を討伐しました。SP15600 を獲得しました。12800 オカーネンを獲得しました。】


「ふぅ…あとは鹿だな。マギア場所は分かるか?」


「はい、先ほどの戦闘で鹿の群れは逃げ出しましたがマーカーを付けたので問題なく居場所がわかります」


「案内してくれ」


「了解しました。鹿の群れはここから西に逃げたようです」


 ソウルはマギアの案内を頼りに、レッドテイルディアがいる場所へ向かって行った。





 -ビトーレ・名もなき西の森・西側-





「あれだな」


 マギアの案内で森の西側に移動すると、先ほどマーカーを付けたレッドテイルディアの群れを発見した。

 その鹿の群れは、リーダーだと思われる(オス)鹿が辺りを警戒し、雄鹿の周りにいる(メス)鹿達は地面に生えている草を()んでいた。


「マスター、サイレンサーを忘れすに装着してください」


「ほいほいっと」


 マギアに言われた通り、ソウルはアイテム欄からサイレンサーを取り出して、Scarlettの銃口に装着した後、群れから少し離れている雌鹿に狙いを定めた。


「マギア、頼む」


「了解しました」


 ソウルは、マギアにスポッターを頼み合図を待った。そして、その数十秒後にマギアが合図を出すと、Scarlettから通常より低減した炸裂音が鳴り響き、狙っていた雌鹿がその場に倒れた。


「頭蓋骨を貫通し脳を破壊しました」


「回収して解体しよう。肉や毛皮は冒険者ギルドに納品だな」


「解体の指南を表示しますか?」


「いや、以前に解体の仕方は覚えたからいらない」


「了解しました」


 ソウルは、アイテム欄から道具類を取り出し、仕留めたレッドテイルディアの回収に向かった。


気づいたら200部を達成していました!これも読んでくれる皆さんやブックマーク登録、評価者様のおかげです!本当にありがとうございます!


グリーンゴブリン:木の樹皮を少し加工した防具を身にまとい、狩猟した動物の骨で作った武器で攻撃してくるゴブリン。物を少し加工する知恵はあるが、それ以上は無い。SP300 200オカーネン


フォレストファング:森で生息する狼。狼ゆえに群れで生活するが稀に群れからはぐれた個体がグリーンゴブリンに捕まり、調教されて騎乗モンスターになる事がある。また、調教途中でフォレストファングに騎乗できたグリーンゴブリンは、ゴブリンライダーに進化する。SP700 600オカーネン


ゴブリンライダー:グリーンゴブリンが調教途中のフォレストファングに跨る事に成功して進化した個体。ゴブリンライダーに進化した個体はその群れのリーダーになるが、知能はグリーンゴブリンと大差ない。SP500 400オカーネン


オーク:豚の顔を持つ人型の魔物。その巨体から繰り出される攻撃は大人一人を軽々と吹き飛ばすが、巨体な為動きは遅く知能も低い。SP1200 1100オカーネン


RPGとかのゲームにある唐突に始まるミニゲーム的なアレ


ステンバーイ…ステンバーイ…ゴッ! ビューティフォー…


サイレンサー付けただけで弾の威力が~…とか思っている諸兄らがいると思い説明しますが、ScarlettはM14に似たファンタジー武器です。アタッチメントの有無で威力が変わる武器です。なので、サイレンサーを付けると威力が低下しますが、消音効果は高いです。…とはいっても完全に音が消える訳ではありませんが。


マギアはスポッターとして超一流です。なんたって高度なAIを積んだ機械ですから!



モチベ維持に評価お願いします! ありがとうございます!


「ブックマークに追加する」ボタン登録もよろしくね! 登録ありがとうございます!


いいね登録!よろしくお願いいたします! 登録感謝です!


誤字脱字報告 ありがたいんでごいす

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