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Wonderful Planet ~弱体化されまくった銃使いで頑張ります!~ Ver1.0  作者: ハーメルンホイッスル
カドゥケウス
195/329

ムムブ村の悲劇

もうちょっと話を進めたかったけどリアルが忙しくて…(汗


ちょっとしか進んでいませんがお楽しみいただけたら幸いです!


次回更新は、3月30日 0時更新です!


3/27 「南西に30分くらい行った所」を「南西に飛んで行って30分くらい」に変更

「飛んで行った」を入れ忘れてました!

「なぁ?マギア?…本当にここか?」


「間違いありません。ここが目的地です」


 ソウル達は、休憩を挟みながら飛行していき、目的地のムムブ村へとたどり着いた。だが、眼前に広がる光景は廃墟が立ち並んでいるだけの場所であり、住民はもちろんこの場所で生活していたという痕跡すら、消えていそうな程だった。


「あちこち壊されているわね…襲撃でもあったのかしら?」


「そうみたいだよ?だってほらあそこに木のバリケードぽいのあるし」


 アップルの言葉に、マナリアが指を指しながら答えると、ソウル達はマナリアが指を指した方に視線を向けた。


「マナリアさんの言う通り朽ち果ててはいますが防備を固めた痕跡がありますね」


「ああ、確かにな…だが…」


「だが?」


 ティカルが首をかしげながら聞き返すと、ソウルは怪訝な顔をしながら答えた。


「違和感…みたいなのを感じるから少し調べてみよう」


「わかったわ」


「おっけ~」


「わかりました」


「何か探せばいい訳ね!」


 ソウル言葉に仲間達は頷き、各自に分かれて廃村を調べ始めた。そして、その30分後に集まり、調べた結果を話し合い始めた。


「うーん…私が調べた所は特に何もなかったわね」


「アップルちゃんに同じくです」


「僕も同じくかな~」


「私が調べて所は民家ぽい所だったけど…クローゼットの中には体が大きくなりそうなキノコが生えた「ステテコパンツ」があったくらいかな…はいこれ!」


「うわ!そんなもの持ってくるな!ていうかもう…丁度な所から生えててちょっと先っぽが見え出てるじゃねぇか!捨ててこい!」


「え?せっかく見つけたのに捨てちゃっていいの?男性の大事な場所からキノコがちょっと「こんにちは!」している面白いステテコパンツなのに?ほんとに?」


「捨ててこい!っていうか燃やしてこい!」


「ソンナー…」


 ソウルが嫌な顔をしながらジンジャーに言うと、ジンジャーはしょんぼりした顔でステテコパンツを燃やしに行った。


「まったく…あいつはなんていう物を持ってきてんだ…」


「まぁある意味で奇跡的な位置に生えてるキノコだったね…そう…まさに神の悪戯(きせき)とも言うべき~…」


「あんな神の奇跡があってたまるか!」


 ティカルの言葉を、途中でぶった切る様にソウルがツッコミを入れると、再集合時には居なかったマギアが、ソウルの所に帰ってきた。


「マスター、ここから少し行った所にとある物を発見しました。私に付いて来て貰えますか?」


「わかった」


 ソウル達は頷いた後、マギアに付いていくと、人工的に広げられた空き地へと到着したが、その空き地には、不自然に岩や土が盛られている場所が多くあった。


「これは…墓か?」


「はい。先ほど盛られた一か所をスキャンしてみた結果、遺体が収められてあるのを確認できました」


「え?これ全部?…かなり多いよ?」


「もしかしてこれ…全部…村の住民?」


「その可能性は高いと思われます」


 マギアの答えに、ティカルとアップルは困惑の表情を浮かべると、ソウルがこの村で起こった事を、予想交じりにまとめ始めた。


「あーつまり~この村を襲ってきた「奴」又は「奴ら」がいて、村総出で防備を固めて迎撃したが、多数の犠牲者が出てしまった…そしてこの村の生き残りがここに墓を建てたと…」


「え?でもそれはおかしくない?生き残った人達がどれぐらい居たか分からないけど…この規模だよ?それも共同墓地みたいなまとまったお墓じゃなくて一人一人のお墓があるから誰かの手を借りたんじゃない?」


「う~んそうか…誰かか…」


 ソウルは、数多くある墓に視線を向けながら、ティカルの言った「誰か」を考え始めた。


「この規模のお墓を建てるとしたら一人、二人の話ではないな…もっと大人数がかかわってそうだ」


「う~ん…大人数か~…なら中規模から大規模ユニオン位かな?」


「この規模でなら大規模だと思います」


「大規模…大規模か…ちょっと聞いてみるか…」


 マギアの言葉を聞いて、ソウルは少し考えた後にウィンドウを開き、フレンド欄のタブを押した。


「もしもし?ユメミルク?今大丈夫か?」


「[はい!こちら牛乳と相談して勝利した者だがどうした?]」


「えー…っとあーうん…今ムムブ村があった所にいるんだがこの村の惨状について何か知っていたら教えて欲しいんだ。この村の生き残りがどこに行ったかも教えて欲しい」


 ソウルは、マギアの大規模ギルドが関わっているかもしれないという言葉を聞いて、大規模ギルド「ヴァルハラ」の頭をやっているユメミルクが、何か関係した情報を持っているかも?と思い立ち、連絡を取ってみると、悪意のないおふざけで返答され、ソウルもそれに乗っかろうとは思ったものの、特に思いつか無かった為普通に用件を話した。


「[ムムブ村…か…]」


「…言いずらいか?」


「[…いや、話そう…]」


 先ほどまで明るかったユメミルクの声が、急に重々しい物に変わり、ソウルはその変化に心を引き締めながら聞き耳を立てた。


「[ソウルと初めてPTを組んだ時、俺が仲間に呼ばれた事あっただろう?]」


「あ~…確かレイドが起きたとか言っていたな?」


「[ああ、そのレイドの場所がムムブ村のど真ん中だったんだ。レイドモンスターの名前は「フォレスト・ドラゴン・ゾンビ]と言うドラゴン種で厄介なブレスを吐いてきたんだ…]」


「ゾンビというなら腐食系のブレスか?」


「[ああ、だけどあれは腐食なんていう生易しい物じゃなかったな…もっとこう…長い時間が経って物が朽ちていくっていう現象を一瞬にしてやっちまうヤバいものだった…]」


 ソウルは、ユメミルクの言葉を聞きながら、近くにあった家屋だったと思われる建物に目を移した。その家屋は、長い年月をかけて朽ちて果てていった形状をしており、数週間前まで人が住んでたとは思えないほどだった。


「かなりえげつないブレスだった様だな…」


「[ああ、当たった瞬間に朽ち果てて行くんだから攻撃するのも大変だったさ…でもそれ以上に厄介なことがあったんだ]」


「それは?」


「[そのブレスが広範囲に広がるんだ…まるで重さなんて無いみたいに上や下にな…」」


「……」


 ユメミルクの言葉に、ソウルは言葉を詰まらせた。そのブレスが広範囲に広がった結果が、数多くの墓なのだと理解したからだった。


「生き残りはいるのか?」


「[ああ、いる…たった6人だけだが…]」


「その人達は何処へ?」


「[なんでも近くにある町に知り合いがいるっていうんでその町に送ってやったよ。…あ、ちゃんと送った後、衣食住やら税金とかは全部こっちで手配したから路頭に迷っている事はないと思うぞ?]」


「あ~じゃあ、今から会いに行っても問題ないか?」


「[問題ないと思うぞ?…それにしても急にムムブ村の事について聞きたいだなんて何かのクエストか?]」


「ああ、この村にあるはずの「隠者の杖」が必要になったんだ。でもこの村が廃村になっているからどうしようかと思ってな…何か知っているかと思って連絡した次第だ」


「[隠者の杖?それならナナミちゃんが関係しているかもしれないな?]」


「ナナミちゃん?」


「[生き残りの一人にナナミちゃんっていう女の子がいたんだがその子の親が杖職人でな…何か関係があるかもしれない]」


「なるほど、その子がいる町の名前は?」


「[ビトーレっていう町だ。そこから南西に飛んで行って30分くらいの所にある]」


「そうか、ありがとう」


「[いいってことよ!それでだ…ソウル?]」


「ん?」


「[もし彼女達が困っていたら最大限助けてやってくれ。金がかかる事なら俺達が全部持つからさ…]」


「…了解した。金が全くかからなかったとしても不正に請求書送っておくわ」


「[ちょ!おま!]」


 ソウルはユメミルクとの通信を終えた後、仲間達に視線を向けた。


「次に行く場所が分かった」


「何処?」


「ここから南西にあるビトーレっていう町だ。30分くらい飛んで行った所にあるらしい」


「その町で何すればいいのですか?」


「ナナミという少女が杖の事について知ってそうだと言っていたからその子を見つけて杖の事を聞こうと思う」


「かなりデリケートな問題になりそうね?」


「ああ、この村に起こった悲劇で両親が亡くなっているからかなりデリケートな問題になると思う」


「それでもいくんだよね?」


「ああ、俺達はそれでも進まなきゃいけない。例え鬼だの鬼畜だの言われてもな」


「ちゃんと言葉を選んでいけば大丈夫だと思いますよ?マスター?」


「そうだな…気を付けよう」


 ソウルは、仲間達の質問に受け答えをした後、腰のホルスターに収められているΣウェポンに、手を伸ばし始めた。


「でもその前に…」


「そうね…ちょっとここいらを掃除しなきゃいけないわね!」


「さっきからチラチラ見えてるし…あれで隠れているつもりなのかな?」


「もうこれ以上酷い事はさせませんよ!」


「え!?え!?どういう事!?」


 ソウル達が、武器を抜いて戦闘態勢になったがジンジャーだけは何の事か分からず、その場でうろたえ始めた。


「ジンジャー!敵だ!構えろ!」


「え!?敵!?わわわぁ!」


「敵モンスター「フォレストゴブリン」数は40です!今のマスター達の推定Lvなら余裕だと思いますが連携攻撃で大ダメージを与えてくるので注意してください」


「皆聞いたな?」


「油断はするなって意味ね!分かってるわ!」


「やってやりますよ!」


「ばっちこーい!」


「えと!えと!これを入れて~シャカシャカして~よし!大丈夫です!」


 ジンジャーの準備が整うと、ソウルは腹の底から声を出した。


「行くぞ!!」


「「「「「了解!」」」」」


 ソウル達は、全方位から来るフォレストゴブリン達に、攻撃を仕掛けていった。


牛乳に相談だ!



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