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Wonderful Planet ~弱体化されまくった銃使いで頑張ります!~ Ver1.0  作者: ハーメルンホイッスル
カドゥケウス
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学術都市ベリタス 2

何とか間に合いました!お楽しみください!



次回更新は、9月8日 0時更新です!



「さて、それじゃあさっきの事を話しましょうか?」


 ソウル達は、冒険者ギルドに入り、用事を済ませた後、人目が付きにくい位置にあるテーブル席へと座った。そして、全員が着席した後、ソウルは睨むように灰色ローブを着た女性を見た。


「あ、その前に貴女のお名前をお聞きしましょうか?俺はソウル、こっちが俺の相棒のマギアでさっきの男を軽く捻ったのがアップル、新種族のティカルに俺らの盾のマナリアです」


「ジンジャ―・エドワードです…」


「では、ジンジャーさん。先ほども言いましたが貴女は助かっていません。彼らはもっと武装した状態尚且(なおか)つ大人数でまたやってきますよ?」


「そ!そんな~…どうにかならないんですか?」


「ありますよ?衛兵の屯所に駆け込んだらいいんです」


「ま…まってください!この街にいる衛兵達の中にもあいつ等の仲間がいるって噂があるんです!無理です無理です!」


「じゃあ、護衛を雇ってみてはどうですか?オカーネン次第で身を守れますよ?」


「…オカーネンないです…」


「…じゃあもう潔く捕まるしかないですね」


「そんな!助げでぐだざいよ゛!」


 ソウルの目が次第にジト目になって行き、最後に見放すようの事を言うと、ジンジャーは号泣しながらソウルに懇願し始めた。


「と、言われましても~…」


「あ!そうだ!あなた方が私を守ってくれればいいんですよ!」


「お断りします」


「なんでぇぇ!?」


「俺達にも予定があるのです。更に言えばこんな所で人助けしている場合でもないのです」


「そこを何とかお願いしますよー!」


「…じゃあ、貴女は何を出せるのですか?」


「え?」


 ジンジャーの疑問顔を見たソウルは、内心で邪悪な笑みを浮かべ、表の顔は真面目な表情でジンジャーの目を見つめた。


「俺達に助けて欲しかったら、俺達の予定を無しにする程の物を差し出して貰わないと~俺達は動けませんね~」


「な‥‥ど…どうしよう…」


 ジンジャーは頭を抱え、差し出せる物を必死に考えた。


「そもそもなんであんな輩と関りを持ったのですか?」


「…えっと…その……がほし…て…」


「はい?」


「研究資金が欲しくて借りたんです!」


「ん?先ほど借りてないと言っていましたが…」


「えっと…その…」


「借りたんですね?それで?そのお金はどうしたのですか?」


「研究に使いました…」


「マスター?この方が嘘を言っている反応がありました」


 マギアの言葉を聞いたソウル達は驚き、ジンジャーを凝視したが、ジンジャーはソウル達よりも、驚いた顔でマギアを凝視していた。


「もう一度聞きます。その研究資金はどうしましたか?」


「研究につか…「嘘ですね!」」


 ジンジャーが言っている途中で、マギアが嘘だと見抜くと、ソウル達の間に少しの沈黙が流れた。


「‥‥で?本当の所は?」


「…食っちゃ寝する為にギャンブルで増やそうと思ったけど全部溶けました…」


「………」


「チキショウ!ワタシ!アンタキライダ!」


 ジンジャーは、マギアが間違える事に期待して言ったが、何も言わない事に(いきどお)り、片言でマギアを嫌った。


「じゃあ、しっかり返さないといけませんね。借りた金額より数倍のオカーネンが必要になりますよ?」


「ええぇ!?」


「当り前ですよ。ああいう輩はいろいろ難癖付けて加算させてきますから。それとさらに言うなら時間も無い状態でです」


「ん゛ん゛ん゛ん゛…あ、オワタ!」


「そんな貴女にいい案が一つありますがどうしますか?」


 天使の様な笑顔で言うソウルの言葉に、後の無いジンジャーは直ぐに頷いて話に飛びつくと、ソウルは内心で邪悪な笑みを浮かべた。そして、ソウルという生き物を知っている仲間達は、「あ、今ソウル嫌な笑みを内心で浮かべてるな~」という事を察して目を細めた。







「ここか~」


「あの中心に立っているのがクリウスっていう人の像かしら?」


「観光名所なだけあって人も多いですね」


「ちょっとした屋台も出てるけど…観光地特価だね」


「あわわ‥‥こんな堂々と歩いて大丈夫?ねぇ?大丈夫?」


 冒険者ギルドを後にしたソウル達は、予定通りにクリウス公園へとやって来ていた。その公園の中心には、杖を上に掲げた人物像が立っており、レンガで舗装された道、中世ヨーロッパのようなデザインのベンチ、程よく生い茂っている芝生、色取り取りの花が咲き誇っている花壇が、正確な間隔で配置されていた。


「大丈夫だと思いますよ?そこまで馬鹿じゃないと思いますし…もしも、ここで問題を起こしたとしたら、本腰入れた街のお偉いさん達が対策に出るだろうと思いますし、そうなれば別勢力の人達が激怒する事になるでしょう。あ、それと一番厄介なのが、この公園の中央に立っている像の~…クリウスさんでしたっけ?その人のファン達も敵に回す事になりますね」


「確かにこの国の殆どがクリウス様のファンですが…そこまでですか?」


「なら、尚更ですね」


「え?え?」


 いまいちピンと来てないジンジャーを他所に、ソウル達は公園の中心にある像へと向かうと、像の台座に刻まれている伝承を探した。


「あったわ!ソウル!でも…」


「あ?うん?どうした?」


 アップルが、台座の後ろに刻まれている文を見つけて、ソウルに報告して来たが、その時のアップルの表情は雲っており、ソウルはその表情に首を傾げた後に刻まれた文に目を移すと、アップルの表情の意味が分かった。


「これは…古代語みたいだな?」


「そうですね。その文字はかなり前の時代で使われていた文字ですね」


「ああ、その文字は~」


「待ってください!その続きは言わないでください!探す楽しみが無くなってしまいますから!」


 ジンジャーが、答えを言いそうになったのを、ソウルは慌てて止めた。


「…え?どういう事?」


「俺達は、この台座に刻まれている文から冒険を始めるんです。なので、答えを知っていても言わないでください」


「あ~…ネタバレ禁止って事?」


「そうです、そうです」


「冒険者って変な所に拘るのね?」


 ジンジャーの言葉に、ソウルは頬を上げて笑った。


「0から初めて行き、様々な困難を超えて、頂に据えられたモノを掴んだ時、言葉では言い表せない喜びを得る。それが冒険だと俺は思っているんですよ」


「なるほどね~」


 ソウルの言葉にジンジャーは、納得して頷いた。


「よし、じゃあ~ちょっと待っていてくれ。この文を模写するから」


 ソウルは、以前マギアから貰った手帳を、アイテム欄から取り出した後、備え付けのペンを使って正確に模写し始めた。


「マスター?敵性反応を複数検知しました」


「…監視しているのか?」


 しばらく模写を続けていると、マギアがソウルに近づき、報告して来た。


「いえ、かなりの数が真っ直ぐこちらに向かって来ているので、数分後には襲撃されると予想されます」


「…大馬鹿者達だったか…マギア?この世界の衛兵は警笛を使っているか?」


「はい」


「その音は出せるか?」


「出せます」


「じゃあ、俺が合図したら最大音量で鳴らしてくれ」


「了解しました」


「皆!聞いてくれ!ここにさっきの大馬鹿野郎共が来てる!俺とマギアが囮になるから、皆はこの街の図書館に向かってくれ。そこで合流しよう」


 ソウルは手帳をアイテム欄にしまった後、仲間の方に顔を向けて言うと、アップル達は驚いた顔をし、ジンジャーは、顔を青くしながら狼狽え始めた。


「え!?えええ!?ソウルさん!さっきあいつらは来ないって言っていたじゃないですか!?」


「どうやら俺の予想より大馬鹿者達だったらしいな…いや~俺の読みもまだまだだね!」


「そんなかわい子ぶった言い方してる場合ですか!?あわわわ…どうしよう!?どうしよう!?」


「一人で大丈夫なの?」


 慌てながらウロウロと右往左往し始めたジンジャーを横目に、アップルはソウルの心配をすると、ソウルはサムズアップしながら「大丈夫だ、問題ない」と答えた。


「えっと~つまり~逃げ出す観光客の振りをしながらここを離れた後、この街の図書館に向かえばいいんですね?」


「そうだ」


 マナリアが確認する様に言うと、ソウルはその言葉に頷いた。


「接敵しちゃった場合は?」


「なるべく回避する方向で頼む。だがどうしても回避できない場合は、速やかに撃退してその場を離れてくれ。今一街中での戦闘方法は理解してないけど、格闘なら行けるから」


「わかった~」


 ティカルは、握った拳を反対の手で包み込んだ後「ポキポキ」という小気味よい音を鳴らし、戦闘に備えた。


「あわわわ…」


「ジンジャーさん?…おーい‥‥ジンジャー!しっかりしろ!」


「ひゃい!」


 未だ慌てているジンジャーに、ソウルは喝を入れる様に言うと、ジンジャーは背筋を伸ばしてソウルの声に答えた。


「ジンジャーさん…貴女がそのまま慌てていたら守れるものも守れなくなってしまいます。怖いと思いますが、しっかりと気を強く持って俺達を信じてください」


「わ…わかりました!」


「20秒後、来ます!」


「あ、ごめんマギア、10秒切ったら何か大きな音を出してこの場を混乱させてくれ」


「了解しました。接敵まで15秒です」


 ソウル達は、マギアのカウントを聞きながら、移動を開始するタイミングを見計らっていると、ソウルがふとマギアの手に視線を向けて見ると、マギアの手には円柱の形をした物が握られていた。


「おいそれって…」


「安心してください。スモークグレネードです。接敵まで3秒!来ます!」


 マギアがスモークグレネードを近くに投げた後、機械で作った様な声が大音量に流れた。


「ウワァァァァァァ!毒ガスダァァァァァ!ミンナニゲロォォォォ!」


 マギアが出した声とスモークグレネードで、公園内にいた人々が混乱し、逃げ出し始めると、アップル達もそれに乗じて動き始めた。


「アッカンベー」


「マスター?」


「いや、あいつ等の一人と目が合ったからな…つい…」


「そんな事している場合ではないですよ!?逃げますよ!?」


「ほいほーいっと」


 そしてソウルが走り出し、ソウル達とチンピラ達との街中チェイスが始まった。

ジンジャーさんの名前の由来ですか? いや、飲んでた飲み物がジンジャエー〇だったんです。

所謂ダメ女です。マダオLv3(MAX 5)です。


ソウルのASDPエンジェルスマイルデビルスプランで哀れな女が引っ掛かりました。


んなぁお前ぇそこまで馬鹿じゃないだろう→大馬鹿者だったという話


マギアの取った行動をリアルでやると犯罪なので、絶対に真似しない様に!


ニゲルンダヨォーーー!は始まりました。



モチベ維持に評価お願いします! ありがとうございます!


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誤字脱字報告 お待ちしていまスン

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