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Wonderful Planet ~弱体化されまくった銃使いで頑張ります!~ Ver1.0  作者: ハーメルンホイッスル
隻狼と氷狼の銀弾武踏
159/329

神獣戦 2

お楽しみください!ほぼ戦闘シーンです!


次回更新は、6月30日0時です!


2022/06/24 タイトルに Ver1.0 を追加。

「穿て!【三重螺旋】!」


 最初に、ジェラルドがディスペアーストーカーの胴体を斬り付けた後、すかさずその箇所にザソースが、3連続攻撃の刺突スキルを使用し、ディスペアーストーカーのHPを減らした。


「【魔氷弾】!」


 その次に狼の氷雨が、ザソースの追撃する様な形で氷の塊を飛ばし、敵のHPを減らすと、ディスペアーストーカーが激怒する咆哮を上げた。


「マナリアさん!激昂時はモーションが一段階速くなって攻撃も強烈です!もしも攻撃が当たったら即死する可能性も有るので全力で捌きますよ!」


「はい!」


 タンクのKUNIMOとマナリアが、激高したディスペアーストーカーの前に立ち、自身の持っている盾を前に出して身構えた。KUNIMOが言った通り、先程よりもディスペアーストーカーの攻撃速度が上がり、【重撃】という一撃の攻撃力が上がるスキルを連発して来たが、二人は攻撃の衝撃でほんの少しずつ後退させられながらも凌ぎ続けた。


「キラー弾装填完了。発砲します」


「食らえーなのよう!」


 通常弾からキラー弾に交換したマギアが連続で発砲した後、ティーが逸れに追撃するような形で、風の塊を放った。放たれた弾丸は、ディスペアーストーカーの金属毛に阻まれる事なく胴体へと当たり、ティーの風の塊が、新たに作られた傷口を大きくした。


「マスター!キラー弾いけました!」


「分かった!」


 マギアの報告を聞いたソウルは、Σウェポンの通常マガジンからキラー弾が入ったマガジンに交換し、引き金を引くと、放たれた弾丸は胴体に当たり、ディスペアーストーカーのHPを削った。ソウルは、攻撃が通った事に内心で喜びながら攻撃を続けた。


「グガァァァァァァァァァァ!」


 ソウル達は、それぞれの役割を果しながらHPを削っていると、突然ディスペアーストーカーが咆哮した。その突然の咆哮に驚き、ソウル達は警戒して身構えると、ディスペアーストーカーはタンクの二人に向けて、体を半回転をするような動きを入れた蹴りを繰り出した。


「きゃあぁぁぁぁぁ!」


「な!強制ノックバッ‥‥‥!」


 ディスペアーストーカーの薙ぎ払うような蹴りで、タンクの二人が強制的に吹き飛ばされてしまい、洞窟の壁に激突した。


「ぜ…全員回避行動を取れ!」


 壁に叩きつけられて、地面に横たわる二人の姿を見たソウルが慌てて指示を出すと、その甲斐も合ってか、ディスペアーストーカーの砲弾の様な速さで、縦横無尽に突進してくる攻撃と切断系の風魔法を四方八方に飛ばしてくる同時攻撃を、多くのプレイヤー達は回避する事に成功した。


「っく!俺か!」


 プレイヤー達は回避に成功したのだが、何故だかソウルだけに、ディスペアーストーカーの突進攻撃が集中し、まるで「絶対に殺してやる」と言っている様なほど、しつこく攻撃して来た。そこ攻撃に対して、ソウルはブルーローズを使った回避をしたが、切断系の魔法が弾幕の様に広がりソウルを襲った。


「うおおお!(くそ!このままだと殺られる!)」


 風魔法の弾幕で、もはや回避する事も出来ない為、ソウルはブルーローズを全身を覆う程の大きさに広げた後、形を半球の形にして耐え始めた。だが、一向に風魔法の弾幕は終わる事は無く、ブルーローズの残量も底を尽きようとしていた時、ディスペアーストーカーがソウルに向かって突進してきた。


「畜生がぁぁぁ!」


 ディスペアーストーカーの突進で、戦闘不能が確実となったソウルは防御するのを止めて、自棄(やけ)クソになりながら前へと飛び込み、全力で右腕を突き出すと、ディスペアーストーカーの顔面に右拳が見事に当たった。その自棄クソ攻撃で、ディスペアーストーカーはソウルの横を転がって行き、ソウルは生還する事は出来たが、その代償に右手のガントレットが完全に壊れてしまい、光の粒子と共に消え去ってしまった。


「っク!…召喚器は無事みたいだが…これじゃあRGAV(ルガヴ)が使えない…」


「ソウル!?無事!?生きてる!?」


「ああ、何とかなぁ…」


「良かった。マナリア達も回復したから後はあの二人に任せても大丈夫よ!」


「了解した…」


 ソウルの安否を心配して、近づいて来たアップルに頷いたソウルは、ディスペアーストーカーに視線を向けると、地面を転がった姿勢から立ち上がろうとしていたディスペアーストーカーに、銀色の泡の様なマークがついている事に気が付いた。


「なんかデバフが付いたな?」


「マスター、あのデバフマークは毒のデバフです。色が銀色なので水銀中毒状態ですね」


「水銀中毒?脳や肝臓なんかに障害を起こすあのヤバい奴か?」


「はい、現実で言うならそれで間違いありませんがこの世界だと「詠唱遅延」「毒」「鈍足化」「麻痺」「全ステータス10%ダウン」の効果があります」


「…なんでだ?」


「おそらくですが、ブルーローズが原因かと思われます」


 ソウルはマギアの言葉を聞いて、右腕のブルーローズを見た。


「もしかしてこれのせいで狙われていたのか?」


「可能性は大きいかと」


「マジか」


 ソウルが、ブルーローズの思わぬ効果に驚いていると、アゲハがディスペアーストーカーに弓を向けて矢を3連続で放った。本来なら金属毛で矢は通らないはずだったが、放たれた矢は右肩、脇腹、左胸に刺さり、ディスペアーストーカーのHPを削った。


「弱った気配がしたので矢を放ってみましたが…やはり弱体化してましたね!ソウルさん!ここは一気に行くべきです!」


「了解!全員一気に畳み掛けるぞ!」


 ソウルは、全員に向かって一斉攻撃をするように指示を出し、その指示を聞いたプレイヤー達やジェラルド達は、最大火力が出る攻撃を放ち始めた。


「マギア!キラー弾を撃ち切る勢いで行くぞ!」


「了解しました。これよりフルバーストを行います。あ、マスター?それとですね、あのデバフの初期効果時間が40秒しかないのでCLC 12を使って何度もブルーローズを撃ち出してください。そうすれば最大2分まで延長できます」


「それを早く言え!」


 マギアの言葉に、ソウルが慌ててCLC 12を装備し、実弾モードに変更した後、ブルーローズを杭の様な形に変形させ、CLC 12に装填して発砲した。ディスペアーストーカーに付いた水銀中毒のデバフマークが、早い速度で点滅して効果が切れ掛かっていたが、ソウルがブルーローズを当てた事により、効果が延長されると点滅が止まった。


「ま…間に合った…」


「お見事です。マスター!効果が延長されました!ギリギリでしたね!」


「オデ オマエ アトデ オシオキ スル」


「え!?何故ですか!?ああ、せめてエロ同人の様なものでお願いします!」


「………」


 ソウルは、マギアの発言に言葉を失いながらも、ΣウェポンとCLC 12の2丁持ちで攻撃し、最大効果時間までの延長とダメージをディスペアーストーカーに与えて行った。水銀中毒の効果時間が延長された事により、ソウル達が攻撃する時間も増えた為、ディスペアーストーカーのHPは、大きく削れて行った。


「その腕貰った!【カウンタースラッシュ】」


 ディスペアーストーカーの前に立ち、マナリアと一緒に、タンクとしての役割をしていたKUNIMOが、振り下ろして来た攻撃に対し、カウンタースキルを使用して4本の前足の1つを切り飛ばした。


「愛しい旦那様の為に死になさい!【貫一点】」


 KUNIMOがスキルを使って、ディスペアーストーカーの前足を切り飛ばしたすぐ後に、ザソースがKUNIMOを踏み台にして跳躍し、ディスペアーストーカーの額に向けて貫通スキルを使った。


「小癪な!」


 ディスペアーストーカーは、突き出されるザソースの剣を避けようと首を横に倒したが、ザソースは無理やり軌道修正し、ディスペアーストーカーの片目を切り裂いた。


「グアァァァァァァァァ!」


 ディスペアーストーカーが苦痛の鳴き声を上げると、遠距離攻撃をしていたプレイヤー達は、ここぞとばかりに近接に切り替え、剣や斧または槍をディスペアーストーカー突き立てた。だが、ディスペアーストーカーは満身創痍の姿になりながらも、今だ倒れる事は無く暴れ続けた。


「水銀中毒のデバフが付いているのにしぶといな」


「HPが2割以下になった為パッシブスキル【根性】【不屈】【憤怒】が発生していますね。効果は「防御力アップ(大)」「瀕死時、敵からの攻撃を40%の確率でダメージを大幅に軽減」「攻撃力アップ(大)」です」


「手負いの獣は更に危険なったという事か」


「ええ、ですが時間の問題だと思われます」


 マギアの時間と言う言葉を聞いて、ソウルは防壁の事を心配したが、友人二人がしっかりとやっていると信じて攻撃を続けた。そして、その数分後、マナリアがスキルを使ってディスペアーストーカーのHPを0にすると、ディスペアーストーカーの巨体が前のめりで倒れて行った。


「た…倒したぞぉぉ!」


 プレイヤーの一人が、前のめりに倒れたディスペアーストーカーを見て勝鬨を上げると、その声に釣られた他のプレイヤー達も、武器を掲げて喜び始めた。


「やったわねソウル!」


「やりましたよ!ソウルさん!」


「すごく…疲れたのよう…」


「いやーヤバかった…」


「これで呪いは終わったはずだ…」


「これで集落の子供達も大丈夫ね」


 アップルとマナリアは倒した事に喜び、ティーとティカルは疲労の言葉を言い、ジェラルドとアゲハが呪いが解呪された事に安心した。


「……」


「マスター?どうしました?」


 プレイヤー達からも、ソウル達を賞賛する声が上がったが、その中心人物であるソウルは、難しい表情をしながら何かを考えていた。その表情にマギアが疑問を抱き、ソウルに訊ねてみると、ソウルは倒れているディスペアーストーカーに、視線を向けながら口を開いた。


「違和感…がある」


「違和感ですか?」


「ああ、でも何を違和感に感じているかが分からないんだ…」


 ソウルは、その違和感の原因を調べる為、アイテム欄の中を確認してみたり、周囲を見回したり、チャットログを確認してみた。そして、チャットログを見ていた時にその原因が分かると、全身に戦慄が走った。


「そいつはまだ生きてる!」


 ソウルが慌てて叫ぶと、ディスペアーストーカーが目を覚まして立ち上がった。そして、ディスペアーストーカーは全力で咆哮し全方位の衝撃波を出すと、近くに居たプレイヤー達やソウル達を吹き飛ばした。


「クソ…しぶとい奴め…」


 衝撃波で壁に激突し、HP9割を持って行かれたソウルは、悪態を吐きながら立ち上がると、周囲を確認した。


「最後の最後にこれかよ…」


 ソウルの視界には、プレイヤー達が倒れており、洞窟の壁には人が衝突したと思われる跡が幾つもあった。そして、ソウルは視線をディスペアーストーカーに向けると、ディスペアーストーカーはふらふらになりながらも、1歩ずつ前に歩き始め、目の前で倒れているジェラルドに、爪を立てて腕を振り上げた。


「やらせねぇ!!!」


 ソウルは、ブルーローズを使って飛び出し、ディスペアーストーカーとジェラルドの間に入り、右腕を盾にするような構えを取ったが、ディスペアーストーカーの手が振り下ろされると、ソウルは易々と切り裂かれ、衝撃によって地面を転がって行った。


「チクショウ!チクショウ!チクショウ!」


 ソウルのHPが0になり、目の前が暗黒に覆われながら、悔しさと怒りの言葉を叫び続けた。

いやー、全員行動させるのは、難しいですね!アゲハさんの活躍が少ない…うーんまぁその分お色気でガンバ(トスッ)‥‥


別に召喚器は右手専用ではありません。ですが、ソウルは右手専用だと勘違いしています。いつ気が付くのか、作者にも分からない。


水銀中毒…怖いですね!


ジェラルドを庇った時、ブルーローズの残量は、腕を維持できる量しかありませんでした。


モチベ維持に評価お願いします! ありがとうございます!


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いいね登録!よろしくお願いいたします! 登録感謝です!


誤字脱字報告 アザマス!


新しい物語書いてみました。https://ncode.syosetu.com/n9301hr/

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