リイルフ集落 防衛準備 終
お楽しみください!
感想で次の次で襲撃が始まると言いましたが…あれは嘘だ!
…ごめんなさい。そこまで行けませんでした!許してクレメンズ&レディーズ…
エビフライの準備はしないでいいですよ?
次回更新は5月12日 0時です!
「これは…」
ソウルが、数時間の作業を終えてテントから出ると、テントに入る前の周りの風景と今の風景が違う事に、目を大きくさせて驚いた。
「内側…もうほとんど出来てるんだな…」
「どうやら今は一番外側の防壁を作っているみたいですよ?あの二人を競わせるという手段が功を奏した様ですね」
「マジか…俺の予想だとこの半分位を予想していたんだが…」
マギアがウィンドウを操作して、プレイヤー達の動向を調べると、一番外側の防壁に取り掛かっていることが分かり、その事をソウルに伝えた。そして、その情報を耳にしたソウルは、只々すごいと言う思いが心から溢れていた。
「一応聞くが…間に合うか?」
「この分だと十分に間に合いますね」
「そうか。じゃあ俺は…」
「ソウル殿ー!斥候が戻りました!至急屯所へ!」
ソウルが他にできる事を探しに行こうとした時、リイルフの戦士の一人がソウルを大声で呼び、ソウルはその声に答えた後、屯所に向かって行った。
「ソウルさん、斥候が戻ってきました。どうやら魔物達はここから北西にある遺跡に集まっているようです」
「北西の遺跡…ですか…どの位集まっていました?それと様子は?」
ソウルとマギアが屯所に入ると、戦士長のドルグが早速報告して来た。ソウルは、更に魔物の情報を聞くと、ドルクは神妙な面持ちで口を開いた。
「数は4万…尚も増え続けているそうです。それに…それほど集まっていても鳴き声一つ聞こえなかったそうです。不気味ですよ…」
「鳴き声一つ聞こえなかった‥‥という事は何かしらの催眠状態という事かもしれませんね…厄介ですよこれは…魔物達を攻撃しても怯えて逃げる事もせずにただ只管にこちらに向かって進んでくるんですから…」
「脅威ですね…」
「ええ、ですから倒したと思っても油断しない方が良いでしょう。マギア、この事をプレイヤー達にも伝えて来てくれるか?」
「了解しました。それと、侵攻してくる方向にマーカーを設置しますね」
「頼む」
ソウルはマギアに指示出すと、マギアはそれを了解し、屯所から出て行った。そして、マギアと入れ替わる様にジェラルドが屯所の中に入って来ると、ソウルに話しかけて来た。
「ソウル、着々と準備が出来ている様だな?」
「はい、皆さんのおかげで何とかなりそうです。ジェラルドさんは長老さんとのお話はもういいのですか?」
「ああ、先代の手記に解呪した後に後遺症があるのかないのか調べて欲しいと言う文章があったから調べてみたんだが…特にそういった物は無いようだ」
「ならよかったです。では、後は全力で戦えばいいわけですね?」
「そうだな…あ、そういえばソウルに渡す物がある」
ジェラルドは、背中に背負っていた1m半位で縁が金属の板が着けられた長物の箱を、ソウルに渡した。
「これは?」
「妻のネファーが自宅の倉庫を整理していたら見つけたらしく、さっき送られてきた。これは俺より4代前のジェラルドが使っていた武器だ。今のお前ならこれを使えるだろうし、家にあっても邪魔だか…もとい、埃を被っているよりも使える人に渡した方が良いだろうという事で貰ってやってくれ」
「(あれ?さっき邪魔とかきこえたような?)そうですか…そう言う事ならありがたく使わせていただきます」
ソウルは、ジェラルドから長物の木箱を受け取った後、それをテーブルの上に置き、箱を開けて中身を確認してみた。木箱の中には、M14をファンタジー寄りにした銃が入っており、スコープやサイレンサー、折り畳み式2脚等のアタッチメント類も銃から外された状態で入っていた。
「これは…すごい!外装はウッドストックのままなんだが金属部分はよくカスタムされているのが見ただけでわかる!それに口径も若干大きくされているから、この銃ならいろいろな魔物に対応できる!」
「どうやらその銃は銃士ギルドに依頼して特別に作ってもらったらしいぞ?そこから歴代のジェラルドと銃士ギルドの関係が続いて~…聞いて無いな…」
ジェラルドが説明するが、ソウルは目を輝かせながら貰った銃に没頭している為、聞いてはおらず、ジェラルドを呆れさせた。
「おや?マスター?その銃は?」
プレイヤー達に斥候の情報を伝え終えたマギアが、屯所内に戻って来ると、目を輝かせて銃も見ているソウルに気が付き、ソウルに近づいて行った。
「ジェラルドさんから貰った銃だ。これは銃は良い銃だ!」
「なるほど。…ふむふむ」
マギアが、自身の手を銃にかざしてスキャンすると、マギアの目の前にウィンドウが表示され、スキャンした銃の詳細なデータが表示された。
「銃の名前はScarlett、名前の由来は嫁の名前だとありますね…スペックは現在マスターが所持してる武装の2番目位ですね。ただアタッチメントの有無で性能が変わるのでマスターが持っている武器内での最強の武器と言って良いでしょう」
「最強…いい響きだ!…俺の中でだけど」
「ええ、いい銃です。例えマスターが4代前ジェラルドの奥さんをムチャクチャしても耐えられるでしょうし…」
マギアの発言にその場の空気が凍り付いた。
「おい‥‥今…なんつった?」
ソウルがマギアに聞き直したその時、屯所の扉が勢いよく開いた。
「ソウルが寝取ったと聞いて!」
「おい!白いの!聞き間違いだからカエレ!」
「Rなの?Lなの?RRなの!?どっち!?」
「どっちでもない!カエレ!もしくは星に還れ」
ホワイトローズが期待した目でソウル達を見るが、ソウルは若干キレながらホワイトローズの問いに答えた。
「LかRとかの話はややこしいですが、私はマスターが寝取ったという事の方がしっくりくると思います」
「あ~やっぱり?でも、嫁がソウルを…って言う線も微レ存があるかもしれない…」
「ねぇから!そこ!話広げんな!…チッキショー!さっきの俺の喜びを返せ!」
ソウルの心からの言葉は、屯所の外まで響き渡った。
「ログイン完了っと」
ソウルが心から叫んだ後、様々な相談や指示を出し終えた後、ログアウトして十分な休息を取った。そしてその翌朝にログインを完了させると、一人の男性プレイヤーがソウルに近づいて来た。
「ソウルさん、ちょっといいですか?」
「はい?なんでしょう?何か問題が起こりましたか?」
「いえ、問題は起こってないのですが罠に爆薬を詰めた物が欲しくて…爆薬類は銃士職じゃないと作るのが難しいと言われて…」
「爆薬の罠?クレイモア地雷ですか?」
「あ、ご存じなんですね!はい、それです」
ソウルは、男性プレイヤーの言葉を聞いて、どんな火薬が良いか考え始めた。
「マスター?地雷に使う爆薬なら「中級爆薬」がいいと思われます」
「ああ、それならここで量産できるな…幾つ必要ですか?」
「1000個程お願いします!」
「1000個!?…だと…」
「はい!ルーン魔法が使える友人に短距離の物質転送魔法陣を設置して貰ったので、発破後再び使えるようになるという物です!なので最低でもその位は必要になります!」
「分かりました…頑張ってみますよ…あ、お名前は?」
「シロヌリです」
「シロヌリさんですね。では、これから言った物を用意してください。「トリメチ結晶石」を2000、「ジメポリ茸」を1000、「オクチルイチジク」を1000です」
「あ、持ってます。数が多いのでトレードで渡しますね」
「分かりました」
シロヌリからのトレード申請を許可し、ソウルとシロヌリの前にウィンドウが表示されると、シロヌリは、ソウルが言ったアイテムのアイコンをトレード枠に入れて、完了ボタンを押した。ソウルも完了ボタンを押してアイテムを受け取ると、一気に体が重くなり「荷物重量過多」のデバフが付いて、その場から動けなくなった。
「では、お願いします」
「分かりました」
シロヌリがお願いしてソウルから離れて行くと、ソウルはその場で錬金釜を出して「中級爆薬」を作り始めた。そしてその数分後、ひたすら作り続けているソウルの元に、アップルとマナリアがやって来た。
「今到着したわ。なにかすごい事になってるわね…」
「何かすごい速さで動いて建物立ててる二人が居ましたが…あれは…?」
「ああ、あれはここの要塞化を頼んだんだけど、問題が起こってな…どちらが優れているかと競わせてみたんだ。結果、たった1日半でほぼ完成した」
「そうだったんですね…まさかドット絵で表現された様な建築風景が見れるとは…思いもよらなかったです」
「え?何それ?気になるんだが!?…おっと!ヤバイ!」
マナリアに視線を向けて、目を輝かせたソウルだったが釜から煙が上がり始めた為、すぐに視線を釜に戻し、中和剤を入れてかき回し続けた。
「ソウルは今何を作っているの?」
「「中級爆薬」だ。罠に使うから1000個作ってほしいと頼まれてな…」
「なるほどね。それについては私は手伝えないだろうし、他の所に行って何か手伝えることはないか探すわね」
「私も行きます」
「わかった。二人共頼む」
「任せて!」
「行って来ます!」
アップルとマナリアが、何か手伝い出来ないかを探しに要塞方面に向かって行った。そしてその数分後、ストレージに入っていたティーが出て来た。
「決戦なのよう!」
「…あれ?少し大きくなったか?」
「3㎝大きくなったわよう!あれから猛勉強したり、体鍛えたりしたのよう!」
「なるほど、パワーアップした訳だな?」
「そうなのよう!」
空中でドヤ顔しながら胸を張ったティーをチラ見しながら、ソウルが答えると、マギアがそっとソウルに近づき小声で話し始めた。
「数値で言えば小数点以下の強化です…たった3~4日結果なので…勉強に意欲的になってくれたのはうれしいのですが、このまま続いてくれる事を祈るばかりですよ…」
「意欲的になってくれた事でも大した進歩じゃないか?無力を味わったのが相当堪えたんだろう…見た所、自信は付いてるみたいだし…このまま持ち上げて置けば続くと思うぞ?」
「つまり「褒めて、乗せて、踊らせる」という教育で行くと?」
小声同士で会話し、マギアの質問にソウルが頷いて答えた。当の本人は、ソウル達の会話も聞こえておらず、元気よく空中を飛び回っていた。
ジェラルドさんから銃を貰うイベントは、イベント要求ステータス値という物があり、その値を超えてないと起こらないイベントです。
つまり、ソウルはギリギリで要求されるステータス値を超えていたという事です。
(やっぱ防衛戦は狙撃させたいと言う作者の意志も7割ありけり)
リアルのNTRは嫌いです。やっぱ2次エ〇イラに限るですわ。私の属性値は2.5位ですかね
シロヌリさんはリアル自衛官さんです。シロヌリと言う名前の由来は、野外訓練で顔中白粉を塗って参加したら、上官に怒られたという実体験から来ています。
そういうリアル話を作者が何処かで聞いたか見たかしたのを思い出して、出してみました。
ほめて伸ばすのではなく「褒めて、乗せて、踊らせて」伸ばすのです!
モチベ維持に評価お願いします! ありがとうございます!
ブックマーク登録もよろしくね! ありがとうございます!一喜一憂で頑張りたいと思います!
いいね!登録もよろしくお願いします!
誤字脱字報告 大変ありがたいです!




