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Wonderful Planet ~弱体化されまくった銃使いで頑張ります!~ Ver1.0  作者: ハーメルンホイッスル
隻狼と氷狼の銀弾武踏
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リイルフ集落 防衛準備 準

お楽しみください!


サブタイトルを序から準備の準に変更。


「ソウルさん?実際どの位の規模で攻めてくると考えてますか?」


 ソウル達が戦士長に付いて行き、リイルフの戦士達が屯所に使っている小屋に到着すると、戦士長がソウルに質問を投げかけて来た。その質問に、ソウルは顎に手を当てながら少し考え、答えを口にした。


「俺の予想では、この森のすべてのモンスターが来ると予想しています」


「へあぁ!?全てですか!?」


 戦士長の驚きに、ソウルは深く頷いて話を続けた。


「ここ最近、モンスターの姿を見た人はいますか?」


「‥‥そう言えば、ここ2、3日魔物の討伐報告が無いですね‥‥そんな日もあるかと思っていたのですが…」


「どこかに集まっていると見た方が良いですね」


「どこかに‥‥では、斥候を行かせて調べたいと思います」


「お願いします。それとですが、極力戦闘は避けて確認するだけにしておいてください」


「分かりました」


 戦士長はソウルに頷いた後、近くに居た数名の戦士達に斥候に出るように伝えた。


「では、斥候が戻ってくるまで俺達は集落の守りを固めましょう。戦士長さん、土木や建築に強い人は居ますか?」


「います。ここに呼びますね。おい、ヤッタレ棟梁を急いでここに呼んで来てくれ」


 戦士長が近くに居た部下に命じると、その部下は了解し屯所を飛び出す様に出て行った。そしてその数分後、ソウル達が襲撃時の初動の動きを話し合っていると、屯所に白い髭を蓄えた男性が入って来た。


「あー…ドルク戦士長?呼ばれてきたんだが…一体何の用だ?」


「あ、ヤッタレ棟梁。ユニークモンスターの件は知っているな?どうやら、そのユニークモンスターが森の魔物達を引き連れてこの集落に襲撃してくるらしいんだ。だから、ヤッタレ棟梁にはこの集落を砦並みに堅牢にしてもらいたいのだが…できるか?」


「砦並みに…ふむ…」


 ドルク戦士長の言葉を聞いて、ヤッタレ棟梁が険しい表情をしながら悩み始め、数秒後に口を開いた。


「無理だ」


「な!?…理由を聞いてもいいか?」


「ああ、実はな…昨日、部下達を近くの街に避難する様に言っちまったんだ…それで~今さっきなんだが部下達を見送って帰ろうとした所、ここに呼ばれて来たんだが…まずったな…」


「マジかよ‥‥」


 ヤッタレ棟梁の言葉を聞いて、ドルグ戦士長は絶望した。


「すまんな…棟梁として、部下の命は守らなくてはいけなかったんだ…魔物が居なくなったこの時が、部下達を逃がすチャンスだと思ったんだ…」


「そ…ソウルさん!?我らはどうしたらいいのでしょうか!?もうダメなのですか!?おしまいなのですか!?」


 ドルグ戦士長は、集落を守れないという事に動揺してソウルに助けを求めると、ソウルは、自分の顔の近くに人差し指を立てて答えた。


「じゃあ、プランBですね!」


「え?!そんなんあるの?」


「ご期待ください!」


 ドルグ戦士長の疑うような言葉に、ソウルは渋い顔芸をしながら答えた。







「とはいっても、ホワイトローズとユメミルクに連絡してみるだけなんだけどね」


「だと思ったよ。…そういえばホワイトローズに、ここの警邏を頼まれたって当の本人から聞いたけど、それは森の魔物に対して?それともここの住民に対して?」


「どっちもだ」


 ソウル達は一旦屯所から出て、友人二人に連絡を取り始めた。その時の会話で、ティカルがソウルに訊ねると、ソウルは一瞬だけウィンドウを操作する手を止めた後、誤魔化すような言葉を言った。


「前にも言ったが、恐怖を目の前にした人は何をするか分からないからな…一応の保険としてお願いしたんだ。自分やその家族、親類達を助ける為に胸糞悪い行為を「それが正しい」事だと信じてやらかす奴が出て来る。そういった奴は必ずこう言う「俺は悪くない、仕方が無かったんだ」と…まるで責任が他人にある様にな…」


「確かにリアルでもそういう人はいるけど…この世界にもいるの?」


「じゃあ、確かめてみるか?二人に連絡した後、道場に向かおう」


 ソウルは、フレンド欄の友人二人の名前を押して通話し、この集落に来るように約束を取り付けた後、道場に向かって歩き出した。そして数分後、道場に辿り着いたソウル達は、道場の低い生垣の向こうで、縁側に座りお茶を啜っているアゲハの姿が見えた。お茶を啜っているアゲハの姿を見たソウルは、ニヤッと嫌な笑い方をすると、急に助走を取り道場の門に体当たりして、ダイナミックお邪魔しますを決めた。


「ブフゥゥーーーーー!」


「アゲハさん!ただいま戻りました!」


「げほッ!ゴホッ!がホッ!‥‥スゥーーー…びっくり…ゲホっ!‥‥した!…え?なに?」


「アゲハさん!ただいま戻りました!」


「聞こえなかった訳じゃないから!違くて!なんで飛び込んで来たかって聞いてるの!」


「その方がインパクトがあると思って…まぁ実際やったけど、一分一厘位の反省はしています」


「それって殆ど無いに等しいじゃない!もう!もうったらもう!」


 プンスカ怒っているアゲハに、ソウルは笑って答えた。それからアゲハの噴き出したお茶を全員で片付けた後、ソウル達は道場に入り本題を切り出した。


「子供達の様子はどうですか?やらかした人はいませんでしたか?」


「…子供達を攫って生贄にしようとした輩が数名いたわ…もちろん阻止したけど。今頃牢屋の中で膝の痛みに悩まされてるんじゃないかしら?」


「そうですか…やはりいましたか…」


「ええ、自分達が助かりたいが為の行動だとしても…あそこまで自分を正当化しているなんて目と耳を疑ったわ…」


 アゲハは、苦い物を口入れた様な表情で言うと、ソウルはその言葉に頷いた。


「そうですね。だから教えてあげましょう。お前らの取った行動は間違いだという事を。この集落を守り切れば自ずと理解するでしょうし」


「ん?守り切る?」


 ソウルの言葉に、アゲハは首を傾げた。


「もうすぐこの集落に大量の魔物が攻め込んでくるので、しっかり守れば生贄を出す必要は無いと…」


「いや、ちょっと待って!え!?攻め込んでくるの!?それを早く言いなさいよ!呑気にお茶を飲んでいる場合じゃなかったわ!急いで戦の準備をしないと!」


 アゲハは、飛び出す様に道場から出て行くとそこに残されたソウルとティカル、マギアは顔を見合わせた。


「まぁ…確かに「お茶飲んでる場合じゃねぇ!」な時だけど…残された僕達はどうすればいいかな?」


「…屯所に戻って二人を待つか…子供達の安否も確認できたしな…」


「そうですね。お二人が来るまでにやれる事は沢山ありますし…」


 2人と一機は、何とも言えない気持ちで屯所へと戻って行った。






「ソウル?あれかな?」


 屯所の近くで、リイルフの戦士達が使う矢を量産していたソウルに、ティカルが空を見上げながら話しかけて来た。ソウルは、ティカルの言葉に反応して空を見上げると、こちらに向かって来ている飛行船が見えた。


「…飛行船多すぎじゃね?」


「パッと見で100隻位に見えるけど…」


「100隻で足りるか?あの数…」


 ソウル達が見上げた空には、100隻を超える飛行船群が集落に向かって来ているのが見えた。その飛行船群は、気球船にヘリコプターの羽を複数付けた小型の飛行船や、ジェット推進で飛行する現代的なデザインの飛行船、星間を渡る事が出来そうな近未来的デザインの大型船等、様々なデザインの飛行船が一つの塊になったようにこちらに向かって来ていた。


「んあ?ホワイトローズから通信が来た」


 飛行船群を見上げていたソウルに、ホワイトローズからの通信が来ると、ソウルはウィンドウの通話ボタンを押した。


「(やぁソウル!もうすぐ着くよ~)」


「あ、うん。もうすぐなのはわかるけど‥‥多すぎない?」


「(掲示板や攻略サイト等でディスペアーストーカーの討伐募集したらこれだけ集まったよ~いや~壮観だね~)」


「募集って…報酬どうすんだよ…」


「(大丈夫!激レアアイテムが出たらオークションすればいいし、討伐時のSPやオカーネンも旨いクエストだから問題ないよ!)」


「ホントォ?ホントォ?」


「(ダイジョブ!ダイジョブ~!ホワイトローズヲシンジテー)」


 ホワイトローズの言葉が信用できなく、片言で答えたソウルは、ホワイトローズの片言を聞いた後、通信を切った。そして通信を切ったと同時に今度はユメミルクから通信が入った。


「(おっす!ソウル!楽しくなりそうだな!)」


「さっき、ホワイトローズにも言ったんだが…多すぎだろ!」


「(問題は無いぞ?ちゃんと銃士が頭になる事を伝えてあるし、公式ライブで有名になったプレイヤーが今度はユニークモンスターに挑むという話を聞いて参加して来た奴が多いしな!)」


「そこら辺はしっかりしてるんだな…でも…何だろう…来てくれるのはありがたいんだけど嬉しくないこの気持ちは…」


「(それは恋…ではなく、これからめっちゃ忙しくなるからその憂鬱から来る物だと思うぞ?)」


「やっぱり忙しくなる?」


「(Oh!YES!)」


「マァジィかよ…か~…分かった!到着したら、ここの屯所に土木建築に強い奴を連れて来てくれ。この集落を堅牢な要塞にするから」


「了解~」


 ユメミルクとの通信を切った後、ソウルは深呼吸交じりのため息を吐いた。


「これから忙しくなりそうだね~頑張ってね!」


「おいティカル!何を他人事の様に言ってるんだ?お前もこっち側だよ!」


「え!?えーっと…」


 ソウルの言葉を聞いて、ティカルは逃げ出そうとしたが、ソウルはブルーローズを紐状に伸ばしてティカルを捕縛した。


「うぉぉぉ!放せぇ!」


「逃がさんよ!さぁこれから何が必要で、どんな役回りが必要になるかを話し合おうね?」


 ソウルは、恐怖の笑顔を浮かべなら、ティカルを屯所の中に引きずって行った。

ドルク戦士長はユナさんの旦那さん。


ヤッタレ棟梁のフルネームは「トンカン・ヤッタレ」

…いや、もうね…許してと言うしかないです…


じゃあ、プランBだな!


アゲハが、やらかした奴に何をしたかって?いや、なに…膝に矢を射っただけですよ。ただ、冒険者じゃないから衛兵にはならないです。


悪戯青年ソウル!たまにははっちゃけたい年頃なのです。


困難を目の前にして、答えは一つしかないと思い悩んではいませんか?別の答えがきっとあるはずですよ?


モチベ維持に評価お願いします! ありがとうございます!


ブックマーク登録もよろしくね! 登録ありがとうございます!すごく励みになっています!


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誤字脱字報告 ありがとうございます!

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― 新着の感想 ―
[一言] 人VS魔物のLegion warが開幕される、その幕前回である
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