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Wonderful Planet ~弱体化されまくった銃使いで頑張ります!~ Ver1.0  作者: ハーメルンホイッスル
隻狼と氷狼の銀弾武踏
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悲劇の新婦

いくぞぉ!(ヒーロージャンプからのきりもみ回転)文章改行!(謎の機械的変形)完成!シンワダー!!


…お楽しみください

 ソウル達は、戦闘準備を終えた後、月明りすら届かぬ暗い森に、ライトを頼りにして入って行った。


「本当に真っ暗ね…」


「暗すぎて怖いです…静かすぎますし、お化けとか出てきそうで…」


「それは勘弁してくれ…」


 マナリアのお化けと言う言葉に、げんなりとしたソウルは、ライトで周りを照らし、何も居ない事を確認した。


「な…何も居ないな…よし…」


「なんだ?お化け怖いのか?」


 ソウルの仕草を見たジェラルドが、少し笑いながらソウルに言うと、ソウルは真剣な顔で頷いた。


「子供の頃、俺の祖母に死ぬほど驚かされた…それが原因で驚かせに来る幽霊がダメになったんだ‥‥」


「そ…そうか、お前も苦労してるんだな…」


 余りにも真剣な表情に、ジェラルドはソウルに同情すると、ソウルの隣に居たティカルが聞き耳を立て、怪訝な顔をしていた。


「どうした?」


「………何か聞こえない?」


「え?」


 その言葉を聞いたソウル達は、ティカルと同じく聞き耳を立てると、遠くの方から何かを打ち付ける様な音が聞こえた。


「確かに聞こえるわね?」


「固い物を叩いている音みたいです」


「なんだろう?」


「きっと碌な物じゃないのは分かるな…」


「どうやら、音の発生源はここから南東に330m行った先から聞こえて来るようですよ?」


「行って確かめるしかないな」


 ティカルは首を傾げながら訪ねると、ソウルは嫌な顔をしながら言い、マギアが音の距離を報告した。そしてジェラルドが、南東に向かって進み始めると、ソウルはため息を吐き、諦めた表情をしてジェラルドに付いて行った。





「この辺りですね」


 音が聞こえて来た方向に進んで行き、その現場近くに辿り着いたソウル達は、マギアの声に反応して辺りをライトで照らし、音の原因を探し始めた。


「あれは!?」


 しばらくその場を探していると、ティカルが急に大きな声を上げて指を差した。ソウル達は、ティカルの声に驚いて視線を指の先に向けると、その先に青白い人型の何かが、森の奥に進んで行くのが見えた。


「見たよね?」


「…見たけど、見てない!」


「そういう訳にもいかないでしょ!ほら!追うわよ!」


「か~…行きたくねぇけど仕方ねぇか…」


 アップルに嫌々ながら背中を押されたソウルは、青白い人型の視界に入らない様に後を追って行くと、この森で一番大きいと思われる樹齢100年は超えてそうな木がある場所に辿り着いた。


「ここで、一体何を…」


 ティカルが首を傾げて呟き、ソウル達は青白い人型の後ろでよく観察してみると、その青白い人型は懐から木と藁で出来た人形、五寸釘、金槌を取り出した後、一定のリズムで人形を打ち付け始めた。


「本当に丑の刻参りだったわね…」


「うわぁ…」


「私、初めて見ました…」


「だろうね…」


 青白い人型が牛の刻参りを始め、それを見ていたソウル達は、全員引いてしまった。


「あいつからメダリオンと同じものを感じる…あの奇妙な儀式を止めるぞ」


 ジェラルドは、背中に背負っていた剣を引き抜き、青白い人型に近づいて行くと、ソウル達も武器を手にして向かって行った。


「おいお前!その行為を今すぐ…」


「ギャャァァァァァァ!!」


 声を掛けられた青白い人型は、ジェラルドに振り返ると、人では開ける事ができない程の大きく口を開き絶叫した。その絶叫にソウル達は、硬直のデバフを喰らって動けなくなってしまった。


「動けない!」


「ああ、なんか沢山出てきた!」


 ティカルが動けない事に焦りを感じていると、青白い人型の絶叫でか、地面から6体の幽鬼が現れた。


「グラッジバンシーだ!様々な状態異常をしてくるから気をつけろ!」


「「「「「了解!!」」」」」」


 ソウルとマギアは、ゴースト系にダメージを与える事が出来る特殊弾を装填し、アップルとマナリアはスキルを使って、自身の武器に聖属性を付与をした。ティカルは、異形の頭で地面から出てきた幽鬼に噛み付き、半透明な剣【幽剣】を獲得する事に成功し、その剣で斬りかかって行った。


「まずは雑魚から処理していく!」


 ソウルは、Σウェポンを構えてヘッドショットを狙ったが、幽鬼の頭にヒットしても、即死させることは出来なかった。


「マスター、どうやら即死無効の敵の様ですね」


「なら、しこたま撃つまでだ!」


 幽鬼にヘッドショットを喰らわせて、大ダメージを与える事は出来たが、連射して数多くヒットさせた方が効率はいいと判断し、ソウルは連射攻撃に切り替えて発砲し続けた。


「攻撃してくるぞ!」


 幽鬼の体当たりや、両手の鋭い爪で引き裂く攻撃を、回避しながら戦闘を続けていると、ジェラルドが叫んでソウル達に注意を促した。ソウル達は、その声に反応して身構えるとグラッジパンシーが絶叫して、デバフ攻撃をして来た。


「毒、麻痺、3秒硬直に沈黙…やべぇな…」


「グラッジパンシーがデバフを掛けて、周りの幽鬼が直接プレイヤーを攻撃するというタイプの奴ですね!」


「おい!冷静に分析してないで喰らった状態異常をどうにかしろ!」


 ジェラルドが、グラッジパンシーの攻撃を回避しながらソウルとマナリアに言うと、二人はアイテム欄から状態異常を治すアイテムを取り出して使った。


「市販の万能薬も結構役に立つな」


「一つ200オカーネンとお手頃価格なのもいいですね」


「現実世界で売ったらバカ売れしそうな即効性と効能よね」


「胃痛持ちの人は常備薬になりそうだね」


「…来訪者っていつもそうなのか?」


 ソウル達の緊張感が無い会話に、ジェラルドは呆れてしまったが、ソウル達は状態異常のデバフを取り除いた後、幽鬼との戦闘を再開して一体ずつ確実に屠っていった。


「残り三体!一気に行くぞ!」


「「「「了解!」」」」


 ソウルの号令で、アップル達は高威力のスキルを使い、残り三体の幽鬼を倒した後、マナリアが盾を構えてグラッジパンシーに突撃し、敵対心をマナリア自身に集めた。


「私の盾はそう簡単に破れませんよ!」


 マナリアがグラッジパンシーに挑発する様に言うと、グラッジパンシーは状態異常の絶叫をする為、大きく息を吸い込む動作を始めた。


「ここ!」


 グラッジパンシーが絶叫しようとした瞬間に、マナリアが盾を振り上げてグラッジパンシーの顎を強打すると、グラッジパンシーに気絶のデバフが付きよろめいた。


「チャンスだ!」


「【武神黒掌】!」


「【スパイラルスティンガー】!」


「乱射します!」


「幽剣射出!」


「【ラストピリオド】!」


 ソウルが叫ぶように言うと、アップル達は大技のスキルを使い、グラッジパンシーの残りのHPを大きく削って行った。大技スキルを持たないティカルとマギアは、最大火力が出る攻撃をすると最後にソウルが銃を二回回転させて止めの一撃を発射した。


「ギャァァァァ…オノレェェェェェェこの恨みぃぃ…地獄で晴らしてやるぅぅ‥‥」


【アナウンス: 悲劇の新婦カペラ を討伐しました。SP 27000 を獲得しました。40000 オカーネンを獲得しました。特殊クエストアイテム 新婦のベール を獲得しました。】


 ソウルの一撃で、止めを刺されたグラッジパンシーは恨み言を言いながら消えて行くと、ソウル達にアナウンスが流れて、グラッジパンシーとの戦いに勝利した事を確信できた。


「倒せたな…後は、そこの木に打ち付けられた呪いの人形をどうにか…」


「な!!ジェラルドさん!右に避けろ!」


 ソウルが慌ててジェラルドに指示すると、ジェラルドは言われた通りに右にローリング回避をした。


「なんだと!?」


 回避したジェラルドが、立っていた所に目をやると、そこに先ほど倒したグラッジパンシーの姿があり、驚いた表情をした。ソウルが注意をしなければ、上から降って来たグラッジパンシーにジェラルドはやられてしまっていた。


「これは一度引いた方が良いな…」


「了解!三秒後に煙幕を張るからそれで!」


「わかった!」


 ソウルがアイテム欄を操作しながら言うと、ジェラルドは頷いた。そして、ソウルはスモークグレネード投げて煙幕を張ると、全員撤退を始めた。


「あれは…」


 ソウルが逃げている際中、絶叫ではない叫び声が聞こえ、後ろに視線を向けると、グラッジパンシーの周りに三体の人狼がいる事に気が付いたが、今は何もできる事は無い為、そのまま視線を前に戻し、全力でその場を離れていった。





「逃げきれたな」


「まさか復活するとは思いもよらないな…」


「別の方法があるって事かしら?」


「たぶんな」


 ソウル達は森の入り口まで戻ってくと、グラッジパンシーが復活した事を話し、アップルの言葉にソウルは頷いた。


「普通に戦っても意味が無いとすると、怨念の方をどうにかするしかないな…」


「なるほど…じゃあ、これ使えますかね?」


 ソウルは、グラッジパンシー討伐時に手に入れた特殊クエストアイテム「新婦のベール」をジェラルドに見せた。


「ああ、それは役に立つな」


「それと「悲劇の新婦カペラ」って名前がありましたね。この情報は役に立ちますか?」


「勿論だ。カペラについて領主のミルコスに訊ねてみよう」


 マナリアの言葉に頷き、ソウル達とジェラルドは、今いる森の入り口から領主邸に向かって行った。

丑の刻参りしている青い人型はまだ人でしたが、所謂モンスターになりかけだったので、特殊なセンスを持っているジェラルドさんも人とモンスターの判断が難しく、すぐに斬りかかって行けなかったのです!


幽鬼とは、白いボロボロの服を着た幽霊です。特徴は鋭い爪と、触れた物から生命エネルギー(HP)を吸い取るドレイン攻撃、そして髑髏にそのまま皮膚を付けた様な青白い顔です。

即死無効、物理無効がデフォで付いています。まぁ元から死んでいるので当然ですね!


グラッジパンシーとは、生前に異常なほど怨念を抱えて死んだ女性の霊。この時出てきたのは、死にかけだった女性が、樹齢100年以上の木に呪いを打ち付けた事で完全にモンスターとなった。

主な攻撃手段は 嘆きの絶叫(ランダムで複数のデバフを与えて来る)、ドレイン攻撃、殴りつける攻撃です。

怨念と呪いで倒されてもすぐに復活する時があります。


モチベ維持に評価お願いします! おねg..:;.:… (´:;….::;.:. :: ..


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