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Wonderful Planet ~弱体化されまくった銃使いで頑張ります!~ Ver1.0  作者: ハーメルンホイッスル
隻狼と氷狼の銀弾武踏
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勇気の灯

新年あけましておめでとうございます!


いや~正月じゃ~とゆっくりしてたらもう5日…早いですね…

おせち食べましたか?お雑煮は?お年玉は貰いましたか?かわいい甥っ子姪っ子にアハー↑できましたか?


今年もよろしくお願いします!


それではお楽しみください!


「マスター…ティーの反応が狩場からあります…更に複数の反応も…」


「複数の反応?…まさか!」


「はい、そのまさかです!子供達が狩場に居ます!」


「なんと!?それは誠か!?」


ソウルとマギアの言葉を聞いていた長老が、目を見開き驚愕した。


「長老さん!今から急いで子供達を迎えに行ってくる!数名貸してくれ!」


「わかった!足の速い物を後から向かわせる!」


「マギア!急ぐぞ!」


「了解、こちらですマスター!」


マギアとソウルは、長老宅から飛び出す様に出た後、ティー達の反応があった狩場へと急いだ。その時のソウルは、途轍もない不安感が心の底から沸き起こり、表情を曇らせていた。


「(無事でいてくれ…)」


先導するマギアの後を追いながら、ソウルはティーと子供達が無事な事を必死に祈りながら、木々を飛び越え全速力で狩場へと向かって行った。





「だめなのよう!もどるのよう!」


「大丈夫だって~」


「ちょっと確認するだけ~」


「確認したらすぐ帰る~」


「何かあったら拙者がこの刀でお守り申す!」


時は少し戻り、アゲハが子供達を家に帰した時だった。道場を出た子供達が、家に帰らず森の狩場へ向かおうとしていた為、ティーが必死に子供達を引き留めていた。だが、子供達はティーの言葉を無視し、森の狩場へと進んで行ってしまっていた。


「確認するって何を確認するのよう?」


「ワンコ!」


「子犬!」


「友達だよ!」


「拙者の未来の相棒…用心棒稼業には欠かせない相手でござる!」


「友達?…それならしかたない…ってだめなのよう!あぶないのよう!そうだ!ご主人に頼めば確認してくれるのよう!」


「大人はだめだ!」


「僕達だけの秘密!」


「大人に知られたらきっと殺されちゃう!」


「拙者の相棒を簡単に売り渡したりはしない!」


「それでもだめなのよう!もどるのよう!」


ティーは、空中に浮きながら子供達の服を掴んで引っ張って止めようとするが、子供達は、服を引っ張るティーをそのままにして進んで行った。そして、ティーを無視し続けて森の狩場に到着すると、大きな声を出し始めた。


「おーい!きたよー!」


「わんわーん!」


「こいこーい!」


「コジロウ!拙者達の前に姿を現すでござる!」


「あわわ…着いちゃった…ど、どうすればいいのよう…」


大声を出す子供達を前にしてティーは、その場を右往左往しながら困惑し始めると、森の奥から何かが急速に向かって来ている音が聞こえると、余計にティーは慌て始めた。


「あ!ママワンワン!」


「お!来たね!」


「来た来た~」


「さぁゼンジロウ!拙者の胸に飛び込んでくるのでござる!」


《いけない!子供達!ここから逃げなさい!》


「ふぇ!?【テレパス】!?」


森の奥からやって来た銀色の狼が、思念を飛ばして来た。その銀色の狼は、体長2mを超える大型の狼だったが、体中から赤い血を流しており、その血で銀色の毛が真っ赤に染まっていた。そしてその銀色の狼の傍らには、小型犬程の小さな子狼が居り、心配そうに銀色の狼を見つめていた。


「どうしたの!?」


「大丈夫!?」


「怪我してるの!?」


「敵か!拙者に任せるでござる!」


《だめよ!貴方達では勝てないわ!逃げるのよ!急いで!》


テレパスを使って逃げるように言って来た銀色の狼だったが、怪我を心配している子供達は聞く耳を持たず、銀色の狼の怪我をどうにか出来ないか困惑するだけだった。それでも銀色の狼は、子供達にこの場から逃げる様に必死に伝えてきたが、銀色の狼がやって来た方向から獣の雄たけびが聞こえると、牙をむき出しにして唸り声を上げた。


「な…なんだ!?今の鳴き声!?」


「聞いた事ない!」


「ひぇ…」


「せ…拙者が守らなくては!」


《妖精種の方!私の子供と子供達を守って!》


「え?!…あ…うん!ま…任せなさいよう!【風の魔壁】!」


子供の一人が子狼を抱え、銀色の狼から距離を取った後、ティーは子供達と銀色の狼、そして自身に風の障壁を張り守りを固めた。


《来る!【魔氷弾】》


ティーが障壁を張り終えると、森の奥から重い物が駆けて来る音が聞こえ、その音は確実にこちらへと向かって来ていた。銀色の狼は、音が聞こえてくる方に体を向けた後、スキルを使い自身の周囲に幾つもの氷塊を作り出し射出した。


「あわわ!効いて無いわよう!突っ込んでくるわよう!」


射出された氷塊が、木々をなぎ倒して行くと、雄たけびを上げた獣の姿が見え始めた。その獣の姿は、体長3mの大型で上半身と前足が熊、下半身の後ろ足が馬脚な異様な姿をしており、全身の体毛が金属かのような硬質さを感じさせた。その獣は、銀色の狼が射出した氷塊を物ともせず、こちらへと突進してきた。


《っく!》


獣の突進をギリギリで回避した銀色の狼は、自身に有効な手段が無い事に悔しさを表した。


「援護するわよう!」


《助かるわ!》


ティーは、自分のポケットから小さい筒を取り出し、筒の蓋を開けた後、片手で風の塊を作り始めた。その小さい筒には、11mmの鉄の玉が無数に入っており、その玉を風の塊に入れた後、獣に向かって放った。


「そんな!効いて無いのよう!」


放たれた風の塊は見事に獣に当たったが、硬質そうな毛に阻まれてしまい大した効果は無かった。風の塊に入れた11mmの鉄の玉も、金属同士が衝突する音を出しただけで、地面に落ちてしまっていた。


「金属の毛皮なんてするいのよう!」


ティーと銀色の狼は、その後も続けて鉄の玉入りの風の塊と氷塊を射出して行ったが、獣はそれらを無視するかのように、突進や前足の薙ぎ払うような攻撃を銀色の狼に繰り出して行った。銀色の狼も、獣の攻撃をギリギリで回避するが、負傷している為、次第に動きが鈍くなっていき、ついに獣の攻撃が当たってしまった。


《グゥ…逃げて…》


「グォォォォォ!」


獣の攻撃が銀色の狼に致命傷を与えると、銀色の狼は薄れゆく意識の中でテレパスを使い、ティー達に逃げるように伝えた。獣は、勝鬨を上げる様に天に向かって吠えた。


「あ!だめ!」


その時、子狼が子供の腕を離れて獣へと向かって行き、獣の後ろ足に噛みついた。


《ダメ…逃げなさい…》


「キャウン!」


自分の母親を助ける為に、子狼は獣に噛みついたが、獣は痛がる様子も無く子狼を後ろ足で蹴飛し、木に衝突させた。それでも子狼は、口元から血を流しながらも立ち上がり、獣に向かって行った。


「だめなのよう…」


ティーは、何度も向かっては蹴飛ばされる子狼に向かって呟いた。


「死んじゃうのよう…」


自分の母親を助ける為に、必死に獣に向かって行く子狼に語り掛けた。どうしていいのか分からず体が硬直してしまったティーは、ただそれしかできなかった。


「もうやめてなのよう!」


体中から血を流しフラフラになりながらも、それでも立ち上がる子狼を止めようとティーは必死に声を張り上げるが、子狼は止まらなかった。ティーは、ボロボロになって行く子狼を見て、どうする事も出来ない自分が悔しく思い目から涙を流し始めた。


「誰か…誰か助けて!!‥‥ソウルゥゥゥゥ!」


「任せろ」


突然森の奥から現れた何かが、獣の頭部に飛び蹴りを喰らわせ、獣を地面に転がせた。


「無事か!ティー!?」


「ソウルゥゥ…ごしゅじ……ウワァァァァン」


「マスター!お気をつけください!こいつがディスペア―ストーカーです!」


「こいつが…マギア!最初から全力で行くぞ!」


「了解です!」


「起きろ!【RGAV 01】!」


ソウルは、右手の指を鳴らして手の甲にある召喚器を起動した。その起動した召喚器は紋章を表示した後、ソウルの体にパワードスーツが装着されて行った。


「グォォォォォ!」


ソウルの飛び蹴りを喰らい、気絶(小)のデバフが付いたディスペアーストーカーは、頭を振って正常な意識を取り戻すと、ソウル達に向かって威嚇する咆哮を出した。その咆哮には怒りの感情が入っている事が、ソウルには分かった。


「ソウルさん!」


「アゲハさん!子供達とそこの狼達を頼む!」


「わかったわ!皆!お願い!」


武道袴姿のアゲハが、リイルフの戦士達を連れてソウル達がいる場所に到着し、ソウルに声を掛けた。ソウルはディスペアーストーカーに視線を合わせ、さらに睨みながら子供達と狼達を頼むとアゲハに伝えると、アゲハはそれに頷き、リイルフの戦士達の手を借りて、子供達と狼達を集落に連れて行った。


「ティー…その涙は恐怖からか?無力感からか?」


「ひっぐ…どっじも…」


「そうか…じゃあ、今選択しろ。そこで泣きわめく子供のままでいるか、恐怖に勇気をもって抗う者になるか…お前はどっちに成りたい?」


「‥‥」


ソウルの言葉を聞いたティーは、涙を拭い口を開いた。


「私は‥‥もう守られてるだけの子供でいたくないのよう!強くなりたいのよう!」


「なら、心を奮い立たせろ!今がその時だ!それにお前は一人じゃない!俺達がいる!」


「うん!」


「いくぞ!」


ソウルが、両手の銃と背中の銃をディスペアーストーカーに向け、引き金を引くと戦闘が始まった。そして、その時のティーの顔は、勇気ある者の表情だった。


ちょっと時が遡ると言うのをやってみました。


子供の無茶や無鉄砲はデフォで付いているので、お気を付けて。


武士みたいな口調の子供が、子狼の名前を言ってますが決まっていません。適当に付けて読んでるだけです。


これから特殊な会話文は《》を使います。


ティーがただ黙って子狼を見ていたのは、恐怖や困惑もありますが、一番の理由は迂闊に動いたらディスペアーストーカーが子供達に向かって来る危険性があった為に、動けなかったのです。


ティーがソウルの名前を叫ぶ所がありますが、ご主人にするか迷いました。が、ソウルの方を使いました。


選択しろ!無力な子供のままでいるか、誰かを守る為に立ち上がる大人になるか?とソウルはティーに尋ねました。そして、ティーは大人になる選択をしたのです。


モチベ維持に評価お願いします! 今年もよろしくお願いします!


ブックマーク登録もよろしくね! 頑張って行きたいと思います!



2022/01/07 申し訳ございません!風邪を引いてしまいました!なので更新をお休みさせてください!3~4日で多分治ると思います…


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