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Wonderful Planet ~弱体化されまくった銃使いで頑張ります!~ Ver1.0  作者: ハーメルンホイッスル
隻狼と氷狼の銀弾武踏
133/329

リイルフの森

完成しました!


お楽しみください!

「ここがリイルフの森か‥‥」


「詳しくは、リイルフの森の入り口ですね。マスター」


「僕と同じ位の身長の人が沢山いる…」


「面白しろそうな所なのよう!」


 ソウル達は、リイルフの森の入り口に到着すると、その場にはリイルフを選んだ新規プレイヤー達が雑魚モンスター達と戦っている風景が目に入った。他にも、森の奥にある集落に用があると思われる熟練プレイヤーや、商人風の住民が数多くいた。


「ここは、門番にギルドカード提示して入るというような事をしなくていいのか?」


「そうみたいですよ?マスター。どうやら悪意持つ人は森の結界に弾かれる、と公式に乗っていましたし」


「俺、イエローなんだけど大丈夫か?」


「悪さしなければ大丈夫でしょう」


「気をつけよう。じゃあ、早速中に入ってクエストを受けようか」


「了解です。クエストの依頼人は集落の東に居ります」


「分かった」


 ソウル達は、これから目にするだろう集落の風景に期待しながら、森の中へと入って行くと、他のプレイヤー達が皆同じ方向に向かっている為、ソウル達もその後を追う形で進んで行くと、言葉では言い表せない程の風景が目の前に広がって行った。


「お~…一本の巨樹に数多くのツリーハウス…街灯はキノコやら謎の発光する植物…何とも幻想的だな」


「そうだね~…は~…綺麗だ…」


「おっと!どいたどいた!こんな場所で立ち止まるんじゃない!後が閊えるだろうが!」


 ソウル達が、その場に立ち止まって集落を見ていると、後方から騎乗モンスターに乗ったリイルフ種の男性がソウル達に声を掛けて来た。ソウル達は、その男性に謝罪した後、道の端へと移動し住民に道を譲った。


「…なんだか…興覚めしちゃった…」


「まぁ…しかたない。田舎者みたいな事しちゃったからな…」


「そうだけど、こんな幻想的で綺麗な風景を見たら誰でも立ち止まって見ちゃうよ…でも、なんだか…」


「…それ以上は言うな…なんか虚しくなってくるから…」


「…うん…」


 幻想的な世界の中で、そこに住む住民達の近代的な生活を見てしまったような、残念感を感じたソウル達は、大人しく集落の東へ向かい、クエスト依頼者を探し始めた。





「あっちだよ~」


「こっちだよ~」


「そっちだよ~」


 クエスト依頼者を探している途中、ソウル達は、リイルフの子供達に絡まれてしまった。ソウル達は、その子供達を邪険に扱う事も出来ないので、適当に相手していると、子供達の中にソウル達が探している依頼者を知っている子供が数名いた為、その子供達に道案内を頼んだ。


「せんせー!お客さんだよー!」


「お客さんなうー」


「拙者、茶菓子を所望す!」


「(あれ?この中に一人だけ侍がいるな…)」


「え?お客さん?はいはい、ちょっと待ってねー!」


 ソウル達は子供達の案内で、日本の道場を思わせる様な所に到着した。案内した子供達は、勝手知ったると言うように敷地内へ入って行くと、大声でその道場の主を呼んだ。その子供達の声に呼ばれた道場主は、子供達に大声で返事を返し、その数分後にソウル達の前に姿を現した。


「大変お待たせいたしました。私は、心弓ホオズキ流の師範をしておりますアゲハ・ホオズキです。ご用向きは何でしょうか?」


「突然の来訪で申し訳ありません。俺の名前はソウルと言います。ここには視覚外の敵を察知できる技があると聞き及びそれを学びたいと思い参った次第です」


「なるほど、それなら私の道場で教えておりますね。では、こちらへどうぞ」


 ソウル達の前には、着物を着たエルフが現れた。そのエルフは、リイルフ種の様な低身長では無く、身長170程の身長で、美しい顔立ち、長い耳、金髪、スレンダーな体型をしていた。その女性エルフはアゲハと名乗った後、ソウル達を矢場へと案内した。が、何故だか子供達も一緒に着いて来ていた。


「私の道場では、心の目で見て弓を射る事を教えています。まぁ今では弓以外も取り入れていますが、本質的には変わっておりません。何故、他の武器も取り入れたかと言うと、我が流派の開祖ホオズキ様が…」


「お菓子でないのー?」


「ちょっとお腹がすいたよー」


「武士は食わねど高楊枝と言いますが、限界がありまする!」


「せんせーの弓ってすごいんだよ!すごく遠くにいる旨い鳥も一発で当てちゃんだ~」


 アゲハがソウル達に、流派の説明や開祖の話をし始めたが、その途中で子供達が騒ぎ出し、アゲハの言葉を遮ると、アゲハは「ちょっとごめんなさいね」とソウル達に謝罪した後、何処かへ向かって行った。そして数分後、アゲハは、木製のトレーの上に山の様に詰まれたお菓子とお茶を持って戻って来た。


「ちょっとあんたら!これ食べてなさいね!説明の邪魔しない!分かった?」


「「「「オーケィ!センセィ!」」」」


「…まったく…この子たちは私の道場にお菓子を食べに来ているのかしら?…えっとどこまで話しましたっけ?」


「あーっと…開祖のホオズキ様が~という所ですね」


「そうでした、そうでした。…話を続けますが、開祖のホオズキ様がありとあらゆる物を己が弓術に取り込み昇華させて行ったからです。なので、私の道場もそれに倣ったという訳ですね」


「え~嘘だぁ~!…だって先生が前に「門下生が少ないわ…今月ピンチ!どうしよう…あ、そうだ!うちの道場もいろいろな武器を持つ来訪者を呼べばいいじゃない!そうすれば…ウヒヒ…」って言ってたしさ~他にモガァ!」


「な…何のこと言っているのかしら?全くこの子は~…ほら、これもおいしいよ?たーんとおたべ?」


 お菓子を頬張っている一人の子供が、爆弾発言をするとそれを聞いたアゲハが慌てて、近くのお菓子を掴み子供の口に目掛けて投げた。その投げられたお菓子は、見事に子供の口へと入り、子供を黙らせる事に成功すると、その後も次々とお菓子を投げて口の中に入れていった。


「マスター、あの子の口が餌を詰めすぎたハムスターみたいになってますよ!」


「あんなに一杯なのに全く苦しそうなじゃないのは、ある意味凄い事だね‥‥」


「ほっぺがぱんぱんなのよう!」


 爆弾を投下した子供が、ほっぺをパンパンに膨らませながらも咀嚼し続け飲み込むと、何事も無かったようにお茶を啜り出し始めた。その姿は、あまりに平然とした様子だったので、子供達が笑い出し始めた。


「と…とりあえず説明はこの辺にして、実際にどういう物なのかお見せいたしますね。じゃあ皆、手伝って頂戴」


「「「「いえっさ」」」」


 アゲハと子供達は、矢場の隅に置いてあった白い小皿を持ち準備を始めた。


「いまから子供達がこの小皿を適当に投げた後、私が目隠しをした状態でそれを撃ち落とす、と言うのをお見せします」


「分かりました」


 アゲハがソウルの頷きを確認した後、太めの帯で目元を覆い弓と矢を装備した。


「せんせーこっちはいつでもいいよー」


「じゃあ、お願いするわね」


 アゲハがそう言った途端、急に空気が張り詰めた様な感覚をソウルは感じた。


「(これは…)」


 ソウルが心の中で感じた事を呟くと、子供達が無言で白い小皿を一枚ずつ空中に放り投げ始めた。そして、アゲハはその全てを弓矢で撃ち落として行った。


「これはすごいですよマスター。全て小皿の中心を射抜いています」


「ああ、凄い…がそれよりもアゲハさんがすごい」


「?…どういうことですか?」


「多分だが…今のアゲハさんはこの場所から集落の端にある何かを射抜こうと思えばできるんじゃないかな?」


「え?!さすがにそれは無理があるのではないでしょうか?」


「…ふふ、ソウルさんは理解できたのですね、この感覚が。素質ありますよ」


 アゲハは、目隠しした状態でソウルの方を向くと、口元を緩めてほほ笑んだ。その時、子供達が残りの小皿を全て空中に放り投げると、アゲハは振り返りながら矢を数本片手に持ち、弓の弦を引いて矢を放って行った。その放たれた矢は、まるで小皿に吸い込まれているかの様に命中した。


「お見事です」


「ふふふ、お粗末様でした」


 アゲハは、目隠しを外し深々とお辞儀をした。突発的に激しい動きをしたにもかかわらず、着ている着物には一切の着崩れは無かった。


「どうですか?これが私の道場で教えている物ですが、ソウルさん達の望むものだったでしょうか?」


「はい、ぜひその技をお教えいただければと思います」


「良かった!では、こちらに名前と職業をご記入願います。それと受講料は月謝にしますか?訪問受講にしますか?月謝だと訪問受講よりお安くなってますよ?」


「…急に生々しくなったね」


 アゲハの技を見てソウルは教えて欲しいと言うと、アゲハは目の色を変えてソウルの前まで縮地し、台帳を差し出した。そして、オカーネンの話になるとティカルが苦笑いしながら言った。


「あ~っと…では訪問受講でお願いします。俺は来訪者なのでそんなに頻繫に来れないと思いますし」


「分かりました。では次回から2000オカーネンをお願いしますね」


「分かりました。ティカルはどうする?」


「う~ん…僕種族的に武器持てないしなぁ…何かを取り込んで放っても散弾みたくなっちゃうし…」


「私の道場では、護身術も教えていますよ?」


「護身術ならいいんじゃないか?冒険するのに邪魔にはならないだろうし」


「護身術か~…うんそうだね。じゃあ、僕も護身術を訪問受講でお願いします」


「はい、ではこちらにご記入をお願いします」


「はいはいっと」


 ティカルは手渡された筆を手に取り、台帳に記入して行った。


「はい、確かに。では次回はどうしますか?いつにしますか?いつ来ますか?何ならいまでも構いませんよ?」


「(急にグイグイ来た)」


「ああ、ではお願いします。こちらをお納めください」


 ティカルが目を大きく開いて驚いていると、ソウルが自分とティカルの受講料4000オカーネンをアゲハに渡した。


「あ、自分の受講料は自分で払うよ」


「いや、ティカルは始めたばっかりだろ?これからオカーネンが掛かる事が沢山起きるはずだから、今は取っておいた方が良い」


「そう?じゃあ、今回だけゴチになるよ。ありがとうね」


「ああ」


 ティカルの言葉に頷いて答えると、早速アゲハが課題を出して来た。


「では、早速教えしますが、最初にこれをおかけください」


「眼鏡?…うわ!世界が霞んで歪み始めた!ラグナロクの始まりか!?」


「ラグ?えっと…何のことか分かりませんが、これを付けた状態でビャー鳥を3羽狩って来てください」


「これを掛けた状態で?…分かりました。やってみます」


 ソウルは片眼鏡を外し、渡された眼鏡をかけると視力が0.01の世界になった。その世界を見てソウルは冗談を言ったが、首を傾げられてしまった。それからアゲハに言われた通り、ソウルは慎重な足取りで道場を後にした。


「マスター大丈夫ですか?歩く事が出来始めた幼子みたいになってますが…」


「視力落ちた人ってこんな状態なんだな。こりゃあやべぇわ…」


「そうなんですか?」


「ああ、眼鏡を掛けた人が新しい眼鏡に替えた時、別世界ようだと言っていたが…それがよくわかった」


「私はよくわかりませんが…あ、マスターそこ窪んでいるので危ないですよ」


「うお、危なかった…」


 ソウルはマギアにリードされながら狩場へと向かって行った。

ソウル達がリイルフの集落で感じた残念感を例えるなら、昔の街並みに電柱や電線が張り巡らされているようなそんな残念感といえば伝わるでしょうか?


何故か子供に絡まれるソウル達、そしてその子供達に紛れても違和感がないティカル…


道場を維持するのにもお金がかかるからシカタナイネ!


ソウルとマギアは森に狩りへ向かい、ティカルはその場で護身術を学んでいます、ティーは子供達と道場の庭で遊んでいます。


視力落ちてもいい事ないので、目は大切に!



ここでお知らせ!今年の30日から来年の1月3日or4日まで更新をお休みします。まぁ正月休みだと思ってください。年末や年始は忙しくて読む暇がない方が多そうなので、お休みとさせていただきます。…その時まで書き溜められるといいなぁ…


モチベ維持に評価お願いします! 評価ありがとうございます!


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