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Wonderful Planet ~弱体化されまくった銃使いで頑張ります!~ Ver1.0  作者: ハーメルンホイッスル
ΖΩΗの楽園
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アウトロー 4

完成しました!!多分、次の投稿でΖΩΗ楽園編最終回になると思います!


それでは、お楽しみください!


やっと、ネクロメカ完成しそう…

 アンジェラに合う為に、帝国から錬金術ギルドへ向かって行ったソウル達は、アークライトの地に降り立ち、すぐさま足を錬金術ギルドに向けた。


「引き受けてくれるといいんだが…」


「きっと大丈夫ですよ。懇切丁寧に説得しましょう。それがダメだったならお笑い芸人と間違われてそうな俳優のゴネ芸をしましょう!」


「2番目の作戦には、パイが必要だな…」


 軽い冗談を交わしながら、錬金術ギルドにたどり着いたソウルは、ギルドの扉を開いた。


「こんにちは~」


「こんにちは、ソウルさん。今師匠を呼んできますね」


「ああ、スクフォイさん。お願いします。そういえば、アイシャさんは?」


「アイシャさんは、アリー先輩とおつかいに行っています」


「そうなんですね」


「ええ、隣町まで薬品を届けにですね。おっと、失礼。師匠を呼んできます」


「はいお願いします」


 ソウル達が、錬金術ギルドに入ると、いつものアイシャの対応ではなくスクフォイが受付にいた。どうやらアイシャは、先日一人前を取り下げられたアリー・アルシャンと一緒におつかいに行っている様だった。スクフォイが、奥にいるアンジェラを呼びに行くと、ソウル達は緊張しながら受付で待機した。


「おや?ソウル?今日は、どうしたのさね?」


「こんにちは、アンジェラさん。今日は、少しお願いがあってきました」


「お願いさね?…ふむ、聞こうじゃないさね」


 ソウルは、数時間前の会議で決まった事から話し始め、それまでの経緯をアンジェラに話した。ソウルが話している間、アンジェラはただ頷きながら話を聞いていた。


「なるほど…あの大社も随分質が落ちたもんさね…先々代の運営では、身内の誰かが失態をやらかすと腹を切るほどに厳しかったのにさね…」


「あ~…もしかして先代のナガトさんは、それが原因で「儂の命で許してくれ」と言うんですね…」


「そんな事いったのさね?!全く呆れるさね…爺一人の命を消したとしても、何の解決にもならないって言うのに…はぁ…分かったよ。その孫娘と付き人一人はうちで面倒見てやるさね」


「あ、ありがとうございます」


「預かるにあたって掛かった費用は、大社に請求するから問題ないとして…ソウル?あんたは大丈夫さね?」


「罪を背負うという事ですか?」


「そうさね…そんな物背負える物じゃないって言うのは、ソウルなら分かってるさね?」


「………そうですね…重すぎて背負える物では無いって事は知ってます。でも俺は、戦争を始めた当事者で多くの命を手に掛けました。…あの時に現れた少年を見捨てていれば、こんな重荷を背負う必要は無かったでしょう。でも俺は、助けると言う選択を選びました。最後まで関わると決意をしました。だから俺は、それらに背を向けて逃げてはいけないのです」


「ソウル…あんたはそうやっていろんな物を背負おうとするんさね…いずれ潰れてしまうさね…」


「一人だけで背負えばそうなるでしょう…ですが、俺には一緒に歩いてくれる仲間がいます。暗い夜道でも前を照らしてくれる親友がいます。俺を支えてくれる数多くの友が居ます」


 ソウルは、その言葉を言う時「アンジェラさん達の事も含んでいますよ」と言う様な優しい目をして言った。その目を見たアンジェラは、少し驚いた表情になったが、すぐ笑顔になった。


「そうさね…ソウル、今の言葉忘れるんじゃないさね」


「大丈夫です。忘れても殴って思い出させてくれる人が居ますから」


「おや?それはもしかしてあの子さね?」


「さぁ?どうでしょう?」


 アンジェラはニヤついてソウルに言うと、ソウルは首を横にしてその問いを誤魔化した。


「おや?誤魔化されちまったね…ふふ、まぁいいさね…分かったよ。大社の子をうちで面倒見る件とソウルの覚悟は聞かせて貰ったさね。言われるまでも無いと思うけど、うまくやるといいさね」


「はい、分かりました。ありがとうございます」


「またなにかあったら来るといいさね」


 ソウルはお辞儀をしながら言うと、アンジェラは笑顔で頷き、奥に戻って行った。それからソウルは、スクフォイに別れの挨拶をした後、再び帝国へと向かって行った。





「父様なんて嫌いだ!」


「ごぼぉ!…」


 ソウル達は帝都に戻り、皇帝がいる執務室に行くと、ノインの口撃で沈む皇帝の姿が見えた。どうやら皇帝は、ノインに会議で決まった事を伝えていた様だった。


「ストロング ブロウ ボーナス!稼ぎ$30000並みの口撃だな」


「そ、ソウルさん!?いつからそこに…じゃなくて、本当なんですか!?ソウルさんが責任を取るって!?嘘ですよね!」


「いや、ノイン…それは本当の事だよ。俺が自ら選んだ事さ」


「‥‥‥なんで…」


 ソウルの言葉に、ノインは涙目になりながら呟いた。


「それはな、今回の事で住民達が再び苦しむ事になるからさ。大社がしでかした事が、住民達に広がってしまえば大社の運営に支障が出てしまう。支障が出ると来訪者の俺達が苦しむ事になって、それが住民達にも影響してしまう…そうさせない為に、俺が背負う事で回避しようという訳だ」


「そんな!そんなのって…ただの生贄じゃないですか…」


 ノインは、涙を流し悔しい気持ちを溢れさせた。


「生贄…まぁ…そうだな。他から見たらそう見えるかもな‥‥でもな?ノイン…俺は、戦争を起こした当事者で、多くの命を手に掛けてしまったんだ」


「それなら僕がもっともの原因じゃないですか!僕がそう望んだから!だから僕が背負います!」


「ノイン…それじゃあダメなんだよ。君が皇族じゃなかったら、それも可能かもしれないけど、君は皇族でこの帝国を統治している人間だ。もし君が、責任を取る様な事になってしまったら住民に不安が広がり、再び帝国は暗い表情になってしまうだろう」


「僕が皇族…!…もしかして僕達を守る為にするのですか?」


「賢い子だな。…ああ、そうだ。これは、ノイン達を守る事にも繋がる」


 ソウルは頭の中で考えた。もし、自分ではなくノインが背負う事になってしまえば、住民達に不安が広がってしまうだろうと考えた。不安が広まれば疑心を産み、疑心は闘争を起こす。皇族と住民達の争いが起きれば、ノインの家族の誰かが死ぬだろうと。その家族の死にノインは耐えられないだろうと考えた。


「ソウルさんに対して僕はどうしたらいいのでしょうか…」


「…覚えて置いてくれ。俺達がノインを助けたという事を。それだけで俺達は救われるから」


「覚えて置きます!僕が死ぬまでずっと!」


 ノインの言葉を聞いたソウルは、頷き笑顔でノインの頭を撫でた。


「そういえば、あの時、手引きしたメイドの件はどうなりました?」


 ソウルはノインを納得させた後、皇帝に視線を向けて訪ねると、ノインの口撃で床に倒れていた皇帝が息を吹き返し、立ち上がって返答した。


「あ~いろいろ忙しくて手が回らなかったな…丁度いいし今済ませるか…誰か!あのメイドをここに連れてこい!」


 皇帝が、廊下にいる兵士に向かって言うとその数分後、執務室にあの時のメイドが連れてこられた。


「名前は何だったかな…」


「ヘルミナです…」


 執務室に連れてこられたメイドのヘルミナは、髪もぼさぼさで囚人服の上から分かる程、痩せこけた姿だった。


「ノイン、この者の経緯は知っているな?」


「…はい」


「では、ノイン…この者に沙汰を言うがいい」


「分かりました‥‥ヘルミナ両膝を床に付けて屈んでください」


 ノインの言う事に従い、ヘルミナは両膝を床に付けて屈んだ。その体は恐怖からか震えていた。


「行きますよ!‥‥てーい!」


 ノインはヘルミナの頬を手のひらで叩き、ぺチンと言う音が鳴った。ノインの平手打ちはとても弱く、痛みがあるのかどうかも分からなかったが、頬を叩かれたヘルミナは、叩かれた頬を抑え驚いた表情をしていた。


「痛かったですか?でもその痛みを忘れないでください。確かに貴方は家族を人質に取られ、従うしかなかったと思います。でも、そのせいで僕達が苦しむ目になりました。でも、僕はこれで許したいと思います」


「!?…ありがとうございます」


「人質に取られていたご家族の方もちゃんと無事ですので安心してください」


「ありがとうございます!ありがとうございます!」


 ヘルミナは感謝の言葉を言い続け、大粒の涙を流し続けた。


「ノインいいのか?」


「はい、父上。僕はこれ以上の事は必要ないと判断しました」


「そうか…分かった。ヘルミナよ…これからお前はどうする?」


 皇帝の言葉に、ヘルミナは泣きながら答えた。


「許されるなら…ノイン様に…お使いしたいと思います…この命尽きるまで…忠を尽くしたいです…」


「僕は構いませんよ?」


「ノインがそういうならそうするがいい。ただし、昇格や給与は無しとするが問題ないな?」


「はい!ありがとうございます!」


 ヘルミナは、その後も泣きながら、ノイン達に感謝する言葉を言い続けた。





「そろそろ始まりますね…」


「ああ、そうだな…」


 ヘルミナが許されたその次の日、ソウル達は城がすぐ近くに見える広場にいた。その場には多くの住民やプレイヤー達の姿があり、全員城の方を見ていた。何故、その場に集まっているかと言うと、皇帝がEXキャリバーに吹き飛ばされた山と村の責任は、ソウルにあると民に伝える為、皇帝が集めたからだった。


「マスター、この場所から移動した方が良いかもしれません。もし、住民にマスターの姿が確認された場合、混乱が起きる可能性が大きいですから」


「あ~そうか…じゃあ、人通りが無い場所に移動するか…」


 マギアの言葉を聞いて、ソウルは頷いた後、人通り無い路地裏に身を隠した。


「ギリギリ聞こえるかどうかだな…」


「集音マイクを城に向けますね」


 マギアは、ウィンドウを操作した後、左手を城に向けるとソウルの耳に聞き覚えのある声が聞こえて来た。その声の主は皇帝で、公表が始まったようだった。


「本題に入る前に、我ら皇族は民達に謝罪したい。帝国は、長らく暗い国になっていた…それは、政治の中枢にいた元宰相のボトワンとそれに繋がる貴族達が帝国を食い物にしていた…我らは、信じすぎていたのだ。ボトワンに民の事を尋ねれば、問題ないと報告され、偽造された書面も信じてしまっていた。だから、異変に気が付けなかったのだ…本当に申し訳なかった!」


 椅子に座っていた皇族の全員が立ち上がり、民に向かって頭を下げた。その姿に住民達は驚き、広場は騒然とした。


「これからは、自らの目で確認する事を改めて誓おう。民の安寧を約束しよう。だがその為には、帝国に住む一人一人の民の協力が必要だ!協力を頼む!」


 皇帝が、住民に向かって協力を頼むと、広場から好意の声が多く聞こえた。皇帝は暫く広場の声に耳を傾け、その声がある程度収まった時に本題に入った。


「して、本題に移るが…皆、噂について聞き及んでいると思う。その噂は、紛れもなく事実であると公表しよう。…だが、責任は大社にはない。責任があるとするなら、それは…止められなかった者にあると断言しよう。…その者の名はソウル。今回、我らを解放してくれた者だ。戦場で見かけた者も多いだろうと思う。だが、彼は大きな失敗をしてしまった…それは敵の情報収集を怠ってしまったのだ。その結果、山と村を消し飛ばしてしまった」


 皇帝の声が悲痛を含む声で言葉を続けた。


「故に帝国は、彼に対して要注意人物(イエローネーム)とし、彼のユニオンに支払われるはずだった報酬を支払わずに没収し、アウトローだと認定する。これは決定である!」


 皇帝の言葉で、広場は再び騒然とし始めた。


【アナウンス:貴方は 帝国 から アウトロー と認定されてしまいました。この場合、強制的にメイン職業がアウトローとなり、名前表示が黄色くなります。一度でも犯罪行為を目撃されて通報された場合、表示が赤くなりレッドネームになりますのでご注意ください。詳しい事はHELPをご参照してください】


「…アウトローは職業だった?」


「マスター、ふざけている場合じゃないと思います。急いで帝国から離れた方がいいです」


「狙われるか?」


「はい。それにマスターは、ブルーローズを所持しています。それ目当てで挑んでくる輩がいると思いますので…」


「そうか…じゃあ、急いでこの場を離脱する」


 公表はまだ途中だったが、マギアの言葉を聞いて納得したソウルは、銃士ギルドに向かう事にした。そしてソウルが、ジャバワークに乗って飛び立つ姿を、皇帝達は目撃し微笑を浮かべた。

ソウル一人で背負う事になっても、友人達が支えてくれるから、怖くはない!ただしボッチには不可能だ…そしてそのボッチは私の事だ…


スクフォイさんは少しやせたようです。ウエスト、-4㎝位


ゲイシャ!テンプラ!切腹!


グラセフみたいな言い方をしてみました。ノインの言葉は、皇帝の心にクリティカルヒット!効果は抜ギュンのようだ。(誤字じゃないよ?)


ヘルミナさんは、痛みを忘れないでしょう。物理的な痛みでは無く精神的な痛みを。


次回、銃士ギルドでアウトローの説明!あとちょっとだけその後の楽園の話とか。


あ、そうそう。アップルは女子大に通っているのですが、夏休みの日数は公立小、中、高学校と同じです。だから、インできていません。


モチベ維持に評価お願いします! お願いします!


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