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Fランク能力者の存在理由‐レゾンデートル‐  作者: トウミ
序章 Fランク能力者
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序章 Fランク能力者

プロローグ


6月19日土曜日、東京某廃工場。


「さてと、ここまでは特に問題なく来れたな。」


そう言う少年、この場所には不釣り合いなきれいな銀髪で腰に刀のようなものを携えている少年の後ろには、数体の小型兵器ドローンが無残な姿で煙をあげながら転がっていた。


「なるほど、この先に今回のターゲットがいるのか。わかりやすくて助かる」


少年の前には、大きな機械でも運ぶのだろうか、大きく重厚な鉄の扉が閉まっていた。


「よし、行くか」


そう言うと、少年は扉を開けることなく姿を消した。



廃工場、C区画最奥部。


「よう、おっさんが今回のテロの主犯ってことでいいのか?」


少年は目的の人物を見つけると、すぐに声をかけた。


「だ、誰だ! どっから来やがった!?」


声が聞こえるまで気づかなかったのだろう。奥にいたマシンガンらしきものをもった黒い服の男が、声のした方へ銃口を向けながら答える。


「俺の質問に答えて欲しいんだが、まぁいいか。こっちからだよ。ここしか入口ないだろ?」


やれやれといった表情で、後ろの重厚な扉を指さす。


「ふ、ふざけやがって! 扉が閉まってるじゃねぇか! それにここまで俺が設置したドローンがいたはずだぞ!」


「あれやっぱりあんたが設置したのか。前に来た時はあんなのなかったしな。あれなら全部ぶっ壊した!」


「そんなことできるわけ・・・お、おまえその制服、まさか最近話題の“能力者学校”か!?」


男は少年に指をさし、尋ねる。


「今気づいたのか。そうだよ。だからおっさん、大人しく投降してくれないか?」


「く、ここまで来て投降なんてできるか! し、知ってるぞ!能力者にはランクってのがあるはずだ! 上位ランクの顔と能力はすべて確認済! その中におまえはいなかった! つまりはランクが低いってことだ!」


「あぁ、俺はFランクだ!」


「Fランク? あっはっは! そりゃあ最低ランクじゃねぇか! くそ、びびって損したぜ! そんなやつがここまで一人でノコノコ現れるなんて、とんだバカだな! そんなバカに、教えてやる! ここはC区画、自律型兵器を作ってたとこだ! そしてここは大型の自律型兵器の保管庫だった!」


「そんなことは知ってるんだが、それで?」


「く、舐めやがって! じゃあ、社会見学としてその兵器を見せてやるよ!」


そういうと男は手元にあったボタンを押した。

と、同時に、どこからか機械音が響いてきて、奥のシャッターから3体の大型自律型兵器が姿を現した。


「Fランクじゃこれは対抗できないだろ! はっはっは死ね!」


少年はやれやれといった顔をし、腰の刀に手をかけた。

と思ったのも束の間、3体の大型自律型兵器は、爆発音を上げ、見るも無残な姿に変わった。


「!?」


ほんの一瞬の出来事に、男は言葉を失った。


「お、おまえ! 何をしやがった!?」


「斬った!」


「ふ、ふざけるな! そんな刀なんかで斬れるようなもんじゃねぇんだよ! く、くそがー!」


男は、叫びながら、持っていたマシンガンで少年の方を撃ちはじめる。

しかし、すべての弾丸は床を撃ちぬいた。


「悪いな。俺は“まだそこにはいない”」


少年は一瞬にして男の後ろに立っていた。


「な!? お、おまえいつのまに後ろに移動し、うぐっ!」


「移動はしてないさ。前に来た時に“戻っただけだ”。って聞こえてないか」


少年は男を抱えると、携帯端末を取り出し、どこかへと連絡を入れた。


「こちら宇佐見銀(ウサミギン)、任務完了。え? あぁ、気は失ってるが生きてるよ。じゃあ、戻る」


「ふぅ、腹減ったな」


プロローグ 完

初めましての方は初めまして!そうでない方はこんにちは!トウミです。

相変わらずネタバレは一切含みません。

いやぁ、相変わらず夜勤で働いてまして、小説を書く時間をつくるのが難しいのですが、

書くこと自体好きなことなので、更新は遅くなりそうですが、お付き合いいただければと思います。

有名になって本業にできないものか、なんて思ってたり。

別の小説も執筆中ですが、そちらも更新していきます。

今回の作品も楽しんで頂ければ幸いです。

最後に、感想お待ちしてまーす!

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