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Fランク能力者の存在理由‐レゾンデートル‐  作者: トウミ
第2章 反能力者主義

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第2章 反能力者主義 その5

第2章 反能力者主義 その5


日曜、夜の学校。

生徒会棟から学生寮へと続く道。


「宇佐見くん、どうしてここに? ううん、その前に、怪我はない?」


楽々浦先輩を襲おうとしていた人型の大型ロボットを、なんとか間一髪のところで斬り倒し、刀を仕舞うと、楽々浦先輩はそう尋ねてきた。


「いえ、俺は大丈夫です。先輩は、大丈夫ですか?」


「う、うん。わたしは大丈夫だよ」


「ほんとですか? でも、なんだか少し顔が赤いような?」


じっと顔を覗き込むと、楽々浦先輩は慌てて顔を背けた。


「だ、大丈夫! ちょっと……そう! 熱気に当てられただけだから! うん! そ、それより宇佐見くんはどうしてここに?」


なぜだか慌てて答える楽々浦先輩。理由はわからなかったが、大丈夫と言うので気にしないことにした。


「俺は、鈴原先輩から連絡があったからです。今、繁華街と学校がロボット兵器に襲われてるって。それで、能力を使って学校まで戻りました。ちょうど正門に来た時にこっちの方で爆発音が聞こえたので、間に合って良かったです」


まさか、入学式の日に学校中を歩いたのがこんな形で生きてくるとは思わなかったが、襲撃されている今、いつどこでも戻れるのは大きい。


「そんな、学校と繁華街が襲撃なんて。繁華街は大丈夫なの?」


「そちらなら鈴原くんが対応してるわ。まぁおそらくはそちらは陽動でしょうけど」


「「会長!」」


後ろから声が聞こえたので振り向くと、そこには如月会長が立っていた。


「如月会長、無事ですか?」


「えぇ、3体ほど襲ってきたけどわたしは全く問題ないわ。戻ってきてくれてありがとう、宇佐見くん」


「いえ、なら良かったです」


今、さらっとすごいこと言ったなこの人。まぁ如月会長なら大丈夫だろうとは思ったが。


「如月会長、それで、繁華街が陽動というのは?」


「おそらく、本命は学校、つまりここね。犯人は、」


「反能力者主義のやつらですか?」


「えぇ、たぶんね。学校を襲撃して、自分たちの力を誇示。そして自分たちの主義を大きくさせようってことでしょうね」


全く持って反吐がでる。


「会長、それで、わたしたちはこれからどうしますか?」


落ち着きを取り戻した楽々浦先輩が尋ねる。会長の姿を見て安心したのだろう。


「学校がお休みなのが不幸中の幸いね。もうすぐ非常時用の放送が流れるとは思うけど、まだ襲撃に気付いていない人もいるかもしれないから、ここは手分けしましょう」


「はい!」


「わたしは建物の中を確認するわ。宇佐見くんと楽々浦さんは外をお願い」


「はい、わかりました!」


「宇佐見くん、危険は全て排除していいわ。楽々浦さん、怪我人がいたらその場ですぐ治してほしいわ」


「「任せてください!」」


こうして俺と楽々浦先輩は施設外を、如月会長は施設内を担当することとなった。




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