第5話:従魔作成についての説明
またしても説明パートです。情報がみんなに平等に公開されている中で、主人公達が頭を使い、効率良く強くなっていく話を書きたかったので、最初に一気に説明を終わらせたいという思惑があるのです。
得られた情報をまとめるとこうなる。
まず、従魔作成には最低でも2個、最高で6個の“疑似水晶”が必要である。2個以上の“疑似水晶”をくっつけて、ステータス画面の“従魔作成”をタップする。すると画面に、魔力とスキルポイントの項目が出てくる。ここで、その従魔に込める魔力量とスキルポイントの量を設定できる。ともに、最低で1、最高で300である。
そして次に、誓約を行う。これは、従魔の作成者が背負わされる“呪い”と考えてもらってかまわない。この誓約が重いほど、従魔は強くなる。別に、誓約はしなくてもかまわない。
従魔の成長についてだが、これは俺たちと変わらず、魔物を倒すことでレベルが上がる。最大レベルについては、この世界に早く生み出されるほど上昇するというボーナスがあるものの、基本的にはレベル50である。
従魔のレベルが1つ上がるごとに、”従魔強化”を行うことが出来る。ただし、レベルが上がってから5分以内に限る。従魔作成の時と同様に、魔力とスキルポイントを割り振る機会が与えられ、これは最底0,最高で100だ。つまり、放っておいてもいいし、毎回与え続けてさらに強くすることも可能である。
また、その際に、魔物のドロップアイテムのひとつである、“魔石”を与えることもできる。“疑似水晶”と“魔石”を同時に従魔に触れさせながら、与える魔力とスキルポイントの設定終了後、“従魔強化”のところをタップすればよい。使用する魔石はそのときの従魔のレベルに見合ったものが望ましい。
そして重要なのは、“パートナー契約”についてである。従魔の中から1体だけ、パートナーとして選択することが出来る。この従魔は、自分の“疑似水晶”を最低でも3つ以上使用している必要がある。あとからの変更は不可能で、一度きりである。この契約を行うと、従魔との親密度が上がり、従魔の強さが大幅にアップする。
他に、“パートナー契約”には劣るが、2回まで“親衛隊契約”が出来る。この2体は、主の親衛隊であると同時に、パートナー契約をした従魔の右腕的な存在となる。
おおざっぱにまとめるとこんな感じである。
この情報を得たので、今すぐ従魔作成を行うのはやめることにした。なぜなら、二人の分を合わせても
魔力300,スキルポイント300に届かないからである。
俺たちは、最強の従魔を作る必要があるのだ。思い描いている計画を実行するために。
だからもちろん、初期に与えるのは最大値の300に決まっている。
というわけでまずは、初めての魔物狩りをしようと思う。