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映画観察日記1

作者: 中津

僕の名前はケンタ。

みんなは敬意を込めて「鈴木」と呼んでいる。



僕はレンタルビデオ屋に向かった。セグウェイで。

歩いて30分くらいあるレンタルビデオ屋「TATSUYA」についた。



さっそく中に入り、お目当のコーナーへと向かう。

洋画のコーナーだ。

僕は洋画は好きだ。

僕は洋画を字幕で観る派だ。

おかげで英語が得意になった。

この前も英語のテストで100点をとった。

これは僕が自慢できることだ。

仲の良い友達に「がんばったね」といわれて嬉しかった。

これを見ている人を僕を褒めて欲しい。

TOEICで100点を取った僕を。



ぶらぶらしているとさっそくおもしろそうな映画を見つけた。

それは、とてつもないインパクトを放っていた。


「ナチス・オン・センター・オブ・ジ・アース」


思わず一歩引いてしまったが、なかなかおもしろそうだ。

見た感じアクション映画だ。

とにかく見た目の破壊力がとんでもなくヤバイ。


「この神々しい感じ、今にも動き出しそうな躍動感、素晴らしい」


この爆発力に感動して手が震えてしまった。

例えるなら、組体操のピラミッドの一番下にいた時の地面の上でこぶしを握りしめ腕を垂直に曲げ、炎天下の暑い日差しを受けながら、殺意を抱くような教師たちの指図を、今にも反逆を企てる清教徒革命時の市民の気持ちで歯を食い縛り、「早く終われ」と思いながら手を震わせている小学生時代の僕のような感じだった。



こんなにパッケージだけでおもしろそうな映画は久しぶりだったので、即借りようと決断した。

我ながら良い買い物をした。

めちゃくちゃ気分が良い。爽快な気分。

たぶんアドレナリンがでてる。

興奮して30分くらい眠れないと思う。

経験したことがある人はわかるかもしれないが、

良い買い物をした後は、精神に快感や高揚感をもたらす物質が出て、それらの刺激を求める抑えがたい欲求である渇望が生じ、その刺激を追い求める行動が優位となり、その刺激がないと不快な精神的、身体的症状を生じる精神的、身体的、行動的な状態が続き、いわゆる嗜癖やアディクションとも呼ばれているものが発動するんだ。今は違うけどな。


そのくらいこの映画が魅力的だってことだ。さすがTATSUYAだ!。品揃えが違う。

近所で「超越者のギルド」の異名を持つだけあるな。

僕は満足した顔で洋画コーナーを去った。


レジには2人の店員がたるそうにしていたが、そんなことは気にせずに借りた。

早く見たかったので急いで帰った。セグウェイで。


柳の枝が陽にさらされては次の瞬間大風に揺れるように、桜が咲いては散るように、時がたっていった。

翻訳すると” I'll be back earlier than usual today. ”






帰ってレンタルした映画を見た。

見えてる地雷とはこのことだと思った。(本当に思いました)

人生を浪費した気分だった。



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