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偽りの物語  作者: りぃー
1/3

プロローグ

「どうして私は囚われなきゃいけないのっ」

“彼女”は叫んだが誰も手を差し伸べてはくれなかった。

カツッカツッと足音を聞き、我に返った。

「あんた……!」

“彼女”は自分でも顔から血の気が失せていくのを感じた。

前に現れる影、迫り来る緊迫感。心臓が破裂しそうになりながらも、必死でなだめ、「落ち着け」と自分に言い聞かせていた。

前にいる影が暗く、重い声で言ってきた。

「お前は罪を犯した。死んでもらおう」

「嫌よ!あれは正当防衛だもの、罪じゃないと言っているでしょう!それに、私は死にたくないわっ」

“彼女”は縄で縛られた手をぐいぐい動かして抵抗した。

………だが、影は何も言わなかった。

「ここから出しなさい!出さないと言うなら自分で舌を噛み切って死んでやるわ!だから早くして!」

もう一度“彼女”は叫んだ。すると影はふうっと溜息をついてからこう言った。

「無駄な抵抗をはやめろ。そして、あれは正当防衛ではない。俺のプログラムを奪っただろう?」

「うるさい!いいから早く出しなさい!」

影は妙に思った。どうしてそんなにムキになるのか。

「うん?そんなにムキになるなんて何かあるのか?」

影が問うと、“彼女”は何故かフッと静かに笑い出した。

「あははっ…娘がいるのよ。今も家で待っているの!きっと何日も帰って来ないなんてきっと……ゲホッ…心配して…いるわっ」

“彼女”は急に咳き込み、血塊を吐いてしまった。

「名前は………フ、フーカよっ……ゲホッ…私がっ頑張って……付けた名前なんだからっ」

だからーと言おうとしたのだが、そこで永遠の眠りについてしまった。


「はははっだから無駄な抵抗はよせと言ったんだ。毒を仕込まれたのも気付かないなんてな。あとは……」

影――――いや、黒衣の男は少し考えてから言った。

「事後処理だけだな」

はじめまして☆

某雨系小説の掲示板でもお世話になっています、りぃーです。


次からは本当の主人公が出てきます。

また楽しみにしていて下さいねっ♪


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