『頼通、経頼に三百円プレスマンを贈ること』速記談2009
関白左大臣藤原頼通公が参内なさるとき、陽明門の内側、置道のわきに大きな袋があった。日が暮れてからのことで、暗い時分のことであったから、誰かが落として見つけられなくなったものかと思い、随臣に中を改めさせると、使い込まれた二百円時代の黒プレスマンと、半ば壊れた百円の安物速記シャープが何本か入っていた。右大弁参議源経頼卿のものではないかと思われたので、退出の後、三百円時代のプレスマンを一箱十本添えて届けさせたところ、果たして落とし主は、経頼卿であったという。
教訓:経頼が、頼通に発見してもらうことを期待して、わざと落としたのではないかという説は、当時からあった。