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088:地下7階2

翌日、気力体力が回復したところで探索が再開される。

今回も引き続き7階、ただし階段を下りたら前回とは異なる左へと進む。その先にもオーク3体が待機する部屋。

開幕スリープで眠ったのが1体だったのでマジック・ミサイルが追加され、その後は殴り合い。まあオークの攻撃力がエディの防御力を抜けないものだからどうにもこうにも。そのまま押し切られて終わってしまう。つらい。

「安心のオークだ、3体でも変わらん」だなんて言われてしまう。ええい、対策を、対策を練るのだ。


その後はひたすら真っすぐな通路を進むことになる。

ここで嫌がらせ役のマネスが再登場。好評だったのでバンバン使っていきたい。

クリストが剣を寝かせ、切るのではなく殴るようなやり方で左から剣を振る。そこへエディが盾で殴りつけ、通路の奥へと弾くようにする。

通路の奥の方にいたもう1体マネスが迫ってきていたけれど、そこへ弾き飛ばされたマネスがぶつかりもつれ合うように転がる。最後にファイアー・ボルトが追加され、2体がまとまって転がる火の玉と化し、火が消える頃には動かない大きな塊と化していた。

台無し。

おおい、どうしたマネスくん、ダメじゃんか。もっとこう、ねえ?

殴って燃やして臭いが軽減できたことまで確認されて、今後の展開が難しくなってしまった。


その後は地図に分かれ道や扉を書き込みながら前進。最終的に中央に踏み入ると四方からマジミサという罠のある部屋へ。何とそこでもフリアに罠を見抜かれる。何でだ-!

叫んでもどうしようもなく、中央は避けて通過されてしまった。

そうしてたどり着いた部屋にはマネスが2体、今回が初見になるドレッチというデーモンが2体待機している。

数が増えてどうかと思ったけれどウィンド・ウォールでまとめて吹き上げられ、マネスは部屋の奥の方へと放り投げられるようにして遠ざかり、ドレッチは手前側に落ちる。そのドレッチがギャーギャーとわめきながら風の壁に向かって手を振り回している。

こちらを見ていない、そう判断したクリストが駆け込み、エディも続く。

ドレッチの背後からそれぞれに一突き。倒しきれなかったと判断したらそこから切り捨てる形にもっていき、それで終了。悲しいくらい簡単に終わっていく。

吹き飛ばされる格好になったマネスは奥の方でまとめて転がったまま動かない。どうやら吹き飛ばされたときのダメージだけで倒されてしまったようだ。

何と言うことでしょう。悲しいくらい弱い。


超簡単な戦闘が終わって、次の部屋。

その部屋の入り口から中を見て驚いたのかフリアが振り返って手招きをしている。

ここでは四角い部屋の角から角へ、天井と床とに大きくXを描くように溝が走っていて、この溝に沿って大きな鎌が振り回されるっていう一目で仕組みが分かってしまうような大がかりな罠を用意している。

フリアが部屋の中に踏み入ると上の方からガコンという何かが動く音がして、続けてブオンッという大きな風を切るような音。銀色に良く磨き上げられた弧を描く刃物が手前側右の天井から現れ、そして対角線上、左奥の天井の溝へと動いて消えていく。すぐにまたブオンッという風を切る大きな音。今度は右奥の天井から刃が現れ、手前左の天井へと消える。こうやって交互に振り子状に振り回すのだ。

とてもかっちょいい。インパクトは絶大だと思う。

ただしその評価は「怖いけれど別に危なくはない」というもので、わたしはとても悲しい。それはそうなんだけどさあ、普通に避けていくだけだよねってそれはその通りなんだけどさあ。悲しい。


で、その先の部屋はまたドレッチ登場。しかも4体セット。頑張れ、デーモンとしての矜持を見せるのだ。

なんて‥‥思って、いたのだけれ、ど?‥‥えー?

部屋の中にはドレッチがいて、なんとお互いに殴り合ったりつかみ合ったりと喧嘩の真っ最中。

殴り合いは続き、4体のもみ合いから1体が顎の辺りを綺麗な形で殴られたことで形勢が固まる。ふらついたその1体に他の3体が群がり激しく殴り始める。そして殴っていた1体が立ち上がって両手を突き上げ大きく吠えた。ほかの2体はと見れば、そのまま倒れた1体の腕や足に噛みつき、頭を振ってその肉を噛みちぎった。

おまえら‥‥まさかお腹がすいたから? 喧嘩を? えー??

そこに放たれるマジック・ミサイル。魔法の矢が1体に1本命中し、そこへ駆け込んだエディとクリストが武器を振り回すとなすすべもなく切り倒され試合終了。何ということでしょう‥‥悲しい結末でした。


その先はまたすぐに別の部屋へつながるのだけれど、今回は一見しただけでは分からない大がかりな仕掛けを施してあるのだ。さあさあさあ、とくとご覧じろ。

部屋の中に入り、フリアがカチャカチャと扉の鍵を開けようとするその頭上で、カタという音がした。

続けて扉の方へ移動してきたクリストたちも頭上を気にする。

カタ、カタ。

さすがに嫌な予感がしたのだろう、エディが頭上に盾を構える。

そしてフリアが扉を開け、全員が外へ出る。最後に盾を頭上に構えていたエディが出ようとしたところで上から落ちてきたものが盾に当たってガンッという音を立てた。

そのまま確認もせずに外へ出ると、続けざまに部屋の中にガンッガンッと固い物が落ちてくる音がする。振り返ると、ガチャンガタガチガンッと激しい音を立てて石のブロックが大量に落ち、部屋を埋め尽くす。

ふふ、天井が崩れるという罠です。この罠は本気で使うと本当に本当に危ないので、今回は見せただけ。こういうこともありますよというだけですね。


続く探索では地面が土に変わった突き当たりの壁を覆うようにしてツタが伸び、実がなっている場所が見つかる。これはベチタという植物で、収穫できるのがベチタの実。体力回復の効果があるよ。新しい回復薬の研究材料にどうぞ。

さらに続く探索。扉の向こう側に察せられるオークっぽい気配。この、ぽいという気配の感じ方が本当にうまいと思う。そう、ここはまさにオーク、っぽい。

扉を開けると部屋の奥には横を向いたオークのような魔物が確かにいる。そのぼうっとした表情の顔は上を向いている。上腕の肉がそげ、骨が一部露出している。脇腹が裂け腸がはみ出している。足の腿の肉が裂け赤黒い血のようなものがこぼれ落ちている。

顔がこちらを向く。左目は眼球がないのか空洞だ。鼻から上顎に掛けて大きく肉がそげ、歯茎が露出している。その口が開く。フゴーーッといううなり声のような、空気が漏れるような音が響いた。

開幕を告げるファイアー・ボルト、オークの振り上げる右手には巨大な棍棒が握られていて、それを受け止めたエディの盾から激しい打撃音。

クリストはオークの左手側へと大きく回り込み、左腿を狙って剣を思い切り振り切ると、深く骨まで絶たれたのか足がそのまま勢いに負けて後ろにずり、とずれる。オークは片足では体重を支えられず、左足側へと崩れるようにして体を落とした。

振り上げていた棍棒を支えられずにあてどなく腕ごと落ちてくる。エディはその腕を狙って盾を大きく左方向へ払うように振り、正面から棍棒をどかした。

そのがら空きになったオークの顔面を狙ってマジック・ミサイルが襲いかかり、立て続けに命中するとオークはそのまま頭を地面へと落とし、再び動くことはなかった。


なかなか格好良かったのではないでしょうか、オーク・ゾンビ。

これは単体で使うと決めていた魔物なのでこれでよし。インパクトは残せたと思うので満足です。

その部屋には宝箱もあって、そこからはドルイドクラフトのスクロール。明確にドルイドの存在を示唆するよ。10階のどこかにドルイドの秘密があるからね、頑張って探してほしい。


この日の探索はここまでとなり、引き上げることに。

このまま帰られるのもつまらないので、途中にマネスを復活させて、さらに嫌がらせを足すために別の魔物も追加。まあマネス君は弱いので、部屋から出てすぐに振り回される武器にぼかすか殴られて終わっていく。

そこへやってくる追加の魔物、ピンクのコウモリのようなスタージという魔物だよ。もう少し早く合流したかったけれど仕方がないでしょう。彼らがマネスを倒す速度の方が上だった。まあマネス君と合流できなかった時点で未来は決まっていたようなもので、マジック・ミサイルとファイアー・ボルトの前にあえなく全滅。まあ弱い。仕方がないのだけれど弱い。


でも嫌がらせはまだ終わらない。階段までもうすぐという場所ではオークが復活しているのだ。まずは階段下をうろうろしているオーク1体を遭遇戦へと向かわせる。今までとは違う、やる気をみなぎらせたオーク君の実力を見よ。

まだ距離が離れているところからグレーター・アックスを振り上げたオークがそのままドシ、ドシ、と巨体を揺らして駆け出す。

そこへ放たれるファイアー・ボルト。さらに突進に合わせようとエディが盾を正面に、そしてオークの腹に合わせた位置にこちらもグレーター・アックスを構えた。

その戦闘のさなか、後方に下がっていたフリアが後ろを気にする。気がつかれたか。

ドンッという激しい音をさせてエディの武器がオークの腹にめり込むが、それを気にもしないようにオークは手に持ったアックスを盾へ打ち下ろし、大きな音が通路に響く。

その音に負けじと背後から迫るオークを出現を告げるフリアの声が響いた。部屋のオークを復活させ背後へと動かしたのだけれど、これで奇襲は成立せず。さらにウェブの魔法が通路をふさいでしまい、そもそもの襲撃ができなくなってしまった。


階段方向からやってきた1体をエディに任せることにしたクリストが後方へ下がる。

やってきたオークは2体。最初の1体はウェブの魔法で足を止められるが、もう1体は止まった1体を強引に横に押しやり、乗り越えるようにして通路へと侵入してくる。

そこへマジック・ミサイルが放たれ命中するが、オークはダメージをものともせずに両手でグレーター・アックスを振り上げた。

振り下ろされるアックスにはクリストが剣を合わせて横へずらす。ガツンッと音を立てて地面をたたいたアックス、そしてつかむ腕に沿ってそのまま剣を振り上げ、その切っ先でオークの首の半ばまでを切り裂いた。

と、その時最初にウェブに捕まったオークが拘束を脱したのか踏み出し、たった今切り裂かれた手前にいたオークごと、横へと思い切りアックスを振るった。

剣を振り抜いていたクリストがそのアックスの直撃を剣を使って反らしながらも壁際へと押しやられる。後方から乗り出してきたそのオークは中央に固まっていたフェリクスとカリーナの方へ視線が向いていた。振り抜いていたアックスを両手でつかみ直し、そちらへと振る。

あわてて張られた防御魔法が間に合ったことは僥倖だった。

それぞれが防御魔法を展開する。そしてカリーナが前に出て引き上げられた防御力で攻撃を受け止めにかかると、ゴガンッと激しい音を立ててアックスがぶつかる。

たとえ高い防御力でダメージを防げたとしても、武器を振るうその勢いを殺せるわけではない。そのまま押し切られて転がってしまう。だが追撃はなかった。後方から急所目掛けて突き入れられたクリストの剣が体を貫通していたのだ。

剣を抜く動きに合わせるようにオークの体が後ろへと倒れていく。勢いよく剣を抜ききったクリストがそのまま下がると、その前へドオッとオークが崩れ落ちた。


頑張った。オーク君たちは頑張ったよ。

戦えた、十分に戦えた。3対5という構図でも挟めばここまでできるのだ。

これが最初の通路のオークを2体に、部屋のオークを3体にしていたらどうだろう。もっとできたんじゃないだろうか。良かった、十分な手応えを得られた。ありがとうオーク君たち、良くやってくれた。

これで今回の7階での探索は終了となり、その後はいつも通りにすんなりと拠点へと戻り休憩となった。お疲れさまでした。


翌日、しっかりとした休憩で回復したら再び7階へ。

最初の部屋のオーク2体はファイアー・ボルトからの突撃を食らってあえなく撃沈。まあこれは仕方がない。その部屋にあった宝箱からはトリック・バッグという、マスティフを召喚できるようになるアイテムを回収。

で、続く通路のマネスとスタージのセット投入は効果なし。サクサク殴られ終わってしまった。これもまあ仕方がないかなあ。ちょっとここで使うには弱すぎたね。出すならもっと大量に同時投入しないとだめでしょう。


さあ次。部屋にドレッチ2体とマネスが2体。

何とここはファイアーボールでまとめて丸焼きに。どうもマネスの魔石が欲しかったみたいで、焼けば良かろうの精神が発揮されたようだ。

次の部屋はグールとゾンビのセット投入。何だけどちょっと変化を付けてゾンビの1体をゴブリン・ゾンビにしてみた。まあただの演出なんだけど、オークに続いてゴブリンも、な感じで。

ただまあ何というかグールが手近にいたそのゴブリン・ゾンビをつかんで投げつけてしまって、ちょうど運悪く放たれたファイアー・ボルトが命中してしまって、それだけでゴブリン・ゾンビは終了のお知らせ。

そこからはスローからの殴り合い。グールもゾンビも行動が遅くなってしまっているから、前衛がグールとの間合いを詰めて、そしてファイアー・ボルトが間に合ってしまってゾンビ炎上。2対1の殴り合いだとグール1体で持ちこたえられるわけもなく、あえなくこちらも終了でした。

この部屋の宝箱からは金貨55枚を獲得。さあ次よ次。


大鎌を振り回す部屋から進んでまだ調べていないルートへ進出。

まずは吹き抜けに面した開放的な部屋へ。特に何もない上にこの部屋の宝箱から出たのはグレーター・ヒーリングという面白みのないポーション。さあ次よ次。次は見せ場だからね。驚いてほしいわね。

ということで通路を進んでいくと壁に突き当たり、そしてその壁はいつもの行き止まりとは様子が違っていて。

突き当たりの壁には扉のような大きさで上部が半円になるように模様が描かれている。フリアが先行してそこへと近づき、そしてすぐに引き返してくると、その模様が近づいたところで透き通り、向こう側が見えたという報告をする。

それを聞いてすぐにピンときたのがカリーナで、真っ先に模様へ近づいていく。

すぐには模様は変わらなかったが、もう少し、もう少し近づけば模様の詳細も分かりそうという距離で、不意に模様が消え、そして壁の向こう側、こちら側と同じように通路が続いている様子が映し出された。

模様の外周部分はそのままに、内側部分が全部透けて向こうが見える。

もうお分かりでしょう、壁を通り抜けられるようにするポータルです。


カリーナはこれが何なのかすぐに分かったみたいで顔を覆って震えていた。

そういう発想はある。実現に向けた研究もされている。でも、実現したという話はないのだ。この世界にはまだ壁抜け用のポータルなんて存在しないはずなのだ。

カリーナがふらふらと近づこうとして、他のみんなから止められている。さすがに危ないということだね。まず何か投げ込んでみようということになって、荷物から革袋を取り出してポータルに投げ込む。革袋は何事もなく、向こう側の地面へと落ちる。

次は生きているものをということで、手近なところに待機していたスタージ君が犠牲になった。メイジ・ハンドで捕まえてロープでぐるぐる。あとはそのままポータルに投げ込まれてしまった。

ロープに繋がったスタージ君は投げ込まれた勢いのまま地面に落ちそうになりながら、必死に羽ばたいて体勢を整える。その行動はポータルを抜けてからも続いた。これで生きているものが通過できるポータルだということが分かったところでカリーナが駆けだしてしまう。止める声も無視してそのままポータルを通り抜けると後ろを振り返り、壁をぐるっと見渡す。恐らく向こう側のポータルを見ているのだろう。

そして右手にはスタッフを握り、左手には拳を作って両手を上に突き上げる。にんまりとした表情からは今にも歓喜の声が聞こえてきそうだった。


空間魔法は今、評価がとても低い。とにかく実績が少ないのだ。ポータルだって小包1つ送るのにも大きな魔法陣に大きな魔石が必要というもので、生きているものも送れない。

そこに登場したこのポータル。壁を抜けるだけの短距離とはいえ、人が通れるのだ。これは夢が広がるだろうと思う。

あれもこれもと荒唐無稽と言われ実現せずにいる魔法の数々を口にするカリーナの興奮も宜なるかな。

興奮するカリーナに対して、自分たち向きの何かも見たいという声。

そうね。これは少し申し訳ないところ。武器防具はバランスがね。ぶち壊しにくるようなものならたくさんあるんだけど。

+1の剣と矢があって2だ3だがないはずがない。魔法も使い方次第というものは出てはいてもダメージに直結するものが出ていない。危ないからだろうという声。

そういうことなのよねえ。わたしのクラブに+100どうよとか言ったあの問題がどうしてもつきまとう。ただでさえ強力な前衛がいるのにそこに+装備を持ち込むのは今はまだ避けておきたいというのが現状なのだ。

でも自分たち向きのものをという気持ちも分かる。ちょっと悔しいよね。うん、考えていきましょう。

ポータルを鑑定してその結果に出る魔法円という言葉。これにも反応してくれた。当然魔法円はいろいろなところに設置している。それこそ地下世界の主要な移動手段でもあるのだ。それを見つけて、そして移動のための魔法を手に入れれば、ファイストトラベルができるようになるのだよ。頑張って見つけてほしい。


名残惜しむようなカリーナを引っ張ってポータルを離れ、再び通路を進み始める。

その通路はすぐ先で右に折れ、そこからはしばらく直進だった。

そこでフリアが「何だかわちゃわちゃしている声がする」と気がつく。足を止め耳を澄ますと、確かに通路の先の方から話し声のような音が聞こえてくる。

はい。はいではないが。

いやごめん、本当に申し訳ない。これも演出のうちということで納得しておいてほしい。だめねデーモンたち。すぐ喧嘩する。

その先の部屋の中では配置された魔物たちが当然のようにまだもめているところを発見されてしまう。

はい、申し訳ない。どうにもならんです。

クアジット1体とドレッチ2体、マネス2体を配置しておいたらクアジットがドレッチをどつきはじめてしまったのよ。通路からじっくり眺められているのに気づきもしない。

当然のようにファイアー・ボルトによる先制を受けてマネス炎上。

続いてエディとクリストが部屋に駆け込みドレッチ殲滅。最後のクアジットは不可視化を使ってごまかそうとしたけれど、カリーナがディテクト・イーヴルで発見するとスタッフでぶん殴り、これで不可視化が解除される。

ボコリというたたく音がするとともにクアジットが姿を現し、痛かったのだろう頭を押さえながら牙をむいてカリーナに向かってほえる。ほえたところで見えてしまっていればそれはもう単なる的で、近くにいたフリアが珍しくナイフを振るってとどめを刺す。

与えられる弱いという評価である。悲しい。

申し訳ないです。ドレッチとマネスがわちゃわちゃしている間に姿を消したクアジットが殴って歩く、ができるといいなあ程度の考えではあったのだけれど。何一つうまくいかなかったですよ。


その部屋から出たところで通路は丁字路になり、右へ進むと扉。そこまで進んだところでフリアが足を止め、水音がすると告げ後続を振り返る。

ご名答。扉を開けると部屋の中、扉から見て右側の奥には水場が、そして入り口から正面には下り階段がある。ここに8階への階段は発見された。

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