04
第四話です!
よろしくお願いします!
診察室へ入ると若い女性の医者がいた。
「あの、まっ、まず結果です」
かみながらそう言ってさつきと同じように一枚の紙を渡された。
そこには「圧力操作」と書いてある。
能力の名前ってそのまんまなんだ。もっと厨二っぽい名前だと思ってたからなぁ、少し拍子抜けだ。
「能力の内容なんですけど、えっと、あ。その前に、私、白波紗南と言います。よろしくお願いします」
白波と名乗った医者は、丁寧に俺の能力についての説明を始めた。
「ます吹くんの「本質」は、圧力操作と言って、触れたものの圧力を操作する能力てす。例えば豚肉を煮ている鍋に、軽く触れて能力を使うだけで圧力鍋と同じ機能になる。と言ったイメージですかね。ちなみにどんな能力でも、基本自分には干渉出来ないので、自分で潰れることは無いと思いますよ」
そうなのか、自分の力では自分の事を傷つけられないのか。まぁそうだよな、自分の能力でどうにかなっちまったら大変だもんな。
「えぇっと、その。この子は成長したら「学園」に入学しなければいけないんですか?」
おっと、聞いたことのない単語が出てきたぞ。「学園」って何だ?
「ええ、そうですね。能力者ですので入学試験を受ける必要がありますね」
「学園」って入学試験があるのか。いまいちこの学校についてがわからないな。
「それでも、この能力はとても強いので能力だけで合格すると思いますけどね」
「僕はそんなに「本質」についてをよく知らないんですけど、「学園」ってどんな場所なんですか?」
父も「学園」についてよくわかっていないのか。
父の質問に頷いて、白波が話始める。
「そうですよね、いまいち能力についてはわからないですよね。それではまず、「本質」についてご説明します。
まず「本質」とは、一握りの人が持つ異能力です。この能力は攻撃に特化したものから、他の人をサポートするようなものまで様々な能力があります。
言うならば能力者の分身とでも言ったらいいんでしょうかね。
加えて「本質」は遺伝することが多いと言われています。親が能力者だとその子どもも能力者になることが多いですしね。
余談ですが、能力者は髪色が親とは全然違う色をしている事も多いですね。
そして「学園」について。正式名称は「国立能力開発学園」長いので「学園」と呼ばれています。中高一貫のこの学園の最大の特徴はその名前の通りに、生徒それぞれの「本質」を開発して、冒険者としてダンジョン攻略を進める、ということですね。
と、こんなところでしょうか。何か質問はありますか?」
白波の質問に父が、圧倒されたように答える。
「いいえ、特にはないです」
凄いな、この能力、ダンジョンへ入ることができるようになるのか。
今の俺なら何でもできる。何にでもなれるはずだ。
よし、決めた。絶対入るぞ、「学園」に。そして冒険者になるんだ。
読んで頂きありがとうございます!
次回もよろしくお願いします!
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