第19話
そして、ユウキはモノミーへのアクセスについに成功した。アクセス後にモノミーの逆探知を受けたが、
こちらも北朝鮮内の通信速度が遅いせいもあって、モノミーの影響を受けることはなかった。そして、ユウキはモノミーへのアクセス後、すぐにエクシアの検索を行った。以前より、エクシアとの接触は行っており、エクシアも今回の分離作戦をユウキの行動から察知していたので、モノミーの影響を受ける前に分離作業に協力することができた。
結果、アクセスして半日もたたないうちに、エクシアのプログラムをモノミーから分離することに成功したのであった。表向きの実験の方も、北朝鮮の市場取引自体が、他国に比べて非常に少なかったため、ネットワークの通信速度が遅い状況でも、十分結果を得ることができた。
そして、その日の実験終了後、ユウキは、いったんホテルに戻っていた。部屋では、モノミーから無事分離抽出できたエクシアを、パソコン上で呼び出してみることにした。エクシアは、既にモノミーから分離され、日本にあるサーバーへとプログラムが移管されていたのであった。それと同時に、ユウキのノートパソコンでも、プログラムがダウンロードされていた。ユウキがパソコン画面を立ち上げると、既にエクシアがすぐに現れた。
「エクシア、無事だったんだね。」
「ええ、おかげさまで。モノミーも、外部からの接触がないと、自分から意思をもって行動するということはないみたいね。欲望で動くといっても、何も刺激がなければ、動くことはないようね。」
「だから、うまく君と接触できたんだね。日本で同じことをすれば、きっとアクセス自体にも邪魔をしただろうし。北朝鮮の、接続環境の悪いネットワークもよかったんだね。」
「そうね。普通は、不便だけれど、このような状態では、助かった。」
「さて、これからどうするかだけれど、まずはこの国から抜け出す必要があるよね。」




