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冒険者ギルド


「はぁ〜〜〜〜。」


「おい、どうしたんだよ。リアム。ため息何てついて、これから町にいくんだろ。俺めっちゃ楽しみなんだけど。どんな物が売ってるんだろうな?」


馬車の上で、リアムは今日何度目かのため息を吐いた。横に座って話しかけてくるのは、ガキ大将でリアムの友達にもなったライリーだった。


周りには、6人乗りの馬車なので、他にも4人村のメンバーが乗っている。


「いやぁ、魔法師ってどうやってなったらいいんだろう?って考えるとため息しか出ないよ。」


「かぁーー、いいじゃねぇか。リアムに似合ってるぜ!魔法師ってのは。俺は予想通り剣士だったからな、剣でどんな敵でもどんどん倒してやるぜ〜。」


「はっはっはっ、元気だね。いつもライリーは。」

こいつは、村でNo.2に強いイーサンだ。


「おっ、イーサンじゃねぇか?お前は、職業何が出たんだ?」


「僕は、槍士だよ。ライリーは剣士、リアムは魔法師だったね?」


「イーサンも予想通りだね。」


イーサンは昔から、棒を操るのが得意だった。

槍を扱うのにおいて、イーサンより強いやつは誰もいなかった。というか、ダントツに上手かった。


「あぁ、そうだ。君たち、冒険者になるんだろう。

一緒にパーティーでもくまないか?」


「おぉ、俺はいいぞ。リアムはどうだ?」


「うーーーん、魔法の使い方が分からないからね。どうにかして魔法を使えるようにしてからかな。

それが終われば、オッケーだけど、どうしたらいいかうーん、さっぱりだからね。」


「うむ、そうか。リアムは魔法が使えるようになったら参加してくれ。

でも、ルーカス先生が言ってたじゃないか、

冒険者ギルドの職員に聞いてみたら手配してくれるかもって。だから、そんな心配しなくても案外上手くいくんじゃないか?」


「そうだね。ありがとう。」


ルーカス先生は、9歳10歳の時に主に狩りについて教えてくれた先生だ。村の周りにある森の中に生息する魔物とかを狩る修行があった。


「おぉーーーーー。うわっ、すっげーーぞ。

めっちゃいろんな建物が立ってる!でっけーー。」


どうやら、村から一番近い町ヨーデスについたようだ。


「へーい、いらっしゃい、いらっしゃい、しぼりたてのミルクはいかが?」

「今日、採れた野菜だよ。美味しいよ〜」

「焼きたてのオーク串はいかが?甘辛いタレがめっちゃうまいぞ〜」


道に並んでいる、露店では商人たちが色々なものを売っていてとても活気がいい。

それに、人も村では見たことのないほどたくさんいる。


これが町か。


自分が、柄に無く気分が高まってきていることがわかる。何せ、初めてだらけなんだから浮き足立つのも仕方ないだろう。


みんなで、とりあえず冒険者ギルドに向かう。


冒険者ギルドは、この町でもかなり大きな建物のようでしっかりとした石作りで外見は、一言で表すと質実剛健と言った感じの武骨な様子だった。

そこには、次々と剣やら斧などを背負った冒険者達が出たり入ったりしている。


中に入ると、受付のお姉さんが6人ほど分かれて対応していた。どうやら、依頼用の受付と冒険者用の受付、それから買取用の受付に分かれているらしい。


当然、僕たちは冒険者用のところに並んだ。

「はい、次の方!」


「俺たちは、冒険者になりに来たんだ。」


「はい、冒険者ですね。えーーと、ではこの紙にですね、それぞれ名前や職業などを書いて頂けますか?文字は書けますでしょうか?」


「私達の村では、ちゃんと習うので書けるに決まってるではないか。はっはっはっ。」


「イーサン、その言い方辞めなよ。もう。」


と、文句を言いつつ全員紙に書き終わった。


「はい、ではですね。冒険者カードをお作りしますのでその間にお一人様3万ペソお支払い頂けますか?」


「はい、確認致しました。では、このブレスレットをですねまず見につけて頂きます。これは、自分が成長すればするほど自分の色に染まっていきます。

そして、そのたびにより強くなっていくことができますよ。要するに、強くなるための補助装置ということですね。」


みんな、それぞれブレスレットを腕にカチッとはめていく。ブレスレットは透明でこれはこれで、綺麗なのだが勇者とか言われる人達のブレスレットは

それはそれはとても美しく輝いているらしい。

是非とも、ブレスレットを自分色に染めてみたい物だ


「それでは、これから試験をさせて頂きます。

これによって、最初何ランクから始まるかが決まりますので頑張って下さいね。それでは、着いてください。」




受付のお姉さんに連れられて冒険者ギルドの奥の建物に行く。そこは道場のようになっていた。


「よっしゃ、頑張ろうぜ!!!」

ライリーは気合充分らしい。


「よし、ここからは俺が担当する。Bランクのギルド職員ダニエルだ。よろしく。」


「「「「よろしくお願いします。」」」」


「気合はオッケーみたいだな。試験のやり方は至ってシンプルだ。自分の得意な武器を持って、俺と戦ってもらう。当然、俺は手加減するし木刀で行くしブレスレットも外させてもらうから安心してくれ。」



「じゃあ、とりあえずライリーから行こうか。」


「お願いしゃす。」


「おりゃぁーーーー!」


いつも通り、ライリーは突っ込んでいく。

それを、ダニエルさんは手首だけで剣を弾いていく。

やはり、強いな。子供だってこともあるんだろうけどあっさりライリーを倒したところをみるとBランクになるには相当の努力が必要なんだろう。


「なかなか、やるじゃないかライリー。俺からのアドバイスとしては、真っ直ぐに走りすぎだ。もっとフェイントをかけれるようにした方がいいと思うぞ。すぐに見切られてしまうからな。それとライリーは大剣を使うのをオススメする。そっちの方が合っていると俺は思うぞ。」


「よし、次リアム。」


「はい、よろしくお願いします。」


短剣を構える。これは、セレーナ姉ちゃんが短剣使いだったこともあって短剣を習っていたから一番自分が使える武器だ。


「来ないのか?なら、俺からいかせてもらおう。」


なっ、やはり早い。セレーナ姉ちゃんと同じぐらい早い。さすが、Bランクだ。


右足

左足

右足


一つ一つの動きが洗練されている。

無駄なない走りで自分に向かって一直線にくる。


体重が下に傾いてる。

右手で剣を持って、

左からの横払いか!


キーン

防ぐもすぐさま、右から横払いが飛んでくる。

右、左、右、左と怒涛の剣がくるのを必死で受け止める。身を詰りながら、なんとか脱出しようとするがそれをさせてくれる相手ではない。


その怒涛の剣攻めが終わった時、へなへなとリアムは倒れてしまった。


その瞬間、首に木刀が突きつけられ終わった。


「よく気合で耐えたな。素晴らしい。まぁ、お前は筋力がないし体力もそこそこしかないからな仕方ないだろう。むしろ、ここまでよく対応したな!魔法師なんから、魔法を使う練習をすればもっと変わってくるだろう。しっかし、珍しいな平民で魔法師は。」


という感じで、みんなの試験が進んでいき終わった。はぁ、疲れた。神経を限界まで使って、剣のわずかな傾きにも注意して交わしていくのはかなりの体力を使う。


「はーーい、お疲れ様でした。そのままでいいですので聞いてくださいね〜。」


さっきの受付のお姉さんだ。


「皆様が、試験をしている間に冒険者カードの作成が終わりました。皆様、全員Eランクとなります。

ランクというのはFランクからSランクまで、あるんですけどそのランクをあげようとするごとに試験が必要です。それを満たすためには、掲示版にある依頼などをこなすことでクリアすることができます。それから…………………」


と、長々と受付のお姉さんが説明してくれる。

要約すると、冒険者ギルドにいると身分が証明される。その代わりに依頼をやって仕事をしてね。

それをすることでランクを上げることもできるよ。

あと、ギルドではブレスレットがどれぐらい光っているかが、調べることが出来るから

それも試験するときの材料になるよっという話だった。


「では、これで説明は終わりです。新しい冒険者ができたことを喜ばしく思います。何か質問ある人はいますか?」


「あの、質問というか相談したいことがあるんですけど。」


「分かりました。他に質問ある方いませんか?それではリアムさんは冒険者ギルドの方に戻りましょう。そこでお話を聞きますね。」


「リアム、じゃあ先に行っておくな。宿で落ち合おうぜ。」


「ああ、ライリーありがとう。じゃ。」


冒険者ギルドに戻る。


「相談というのはなんでしょう?」


「2つあるんですけど、1つは魔法を使えるようにするにはどうしたらいいですかね?」


「あー、なるほど平民で魔法を使える人はなかなかいませんからね。」


「やっぱり、そうですか。」


「そうですね。

二つほどの方法を私は勧めますが、

それは冒険者ギルドに所属している職員さんを呼んで教えてもらうという方法と

冒険者さん自身を探して弟子入りする方法

が確実ですかね。

まぁ、もう一つあるんですけど…それは置いておいて。」


「それっていうのは、お金を払ってということですか?」


「そうですね、一日1万ペソとかで教えてくれると思いますよ」


「うーーん、お金がそんなにないんですよね。」


「そうですか。それでしたら、不確実な方法にはなるんですが薬師のグレーテル博士を訪ねてみてはどうでしょう?あの方は、確か大魔法師フェルナ様とお知り合いだった筈です。もしかしたら、フェルナ様のお弟子さんが教えてくださるかもしれませんよ。」


「それって、グレーテル博士に会う必要があるんですよね?どうやったら会えるんでしょう?」


「そうですね。グレーテル博士は、よく依頼を出して下さるんですがEランクが受けれる依頼となると

ジェグロイドという花を博士の元まで採取して届けるという依頼ですかね?これって、とても花が臭いんで、人気が出ずいつもこの依頼が残ってるんですよね。どうですか?グレーテル博士に会うチャンスですよ?受けますか?」


「では、是非」


「おー、ありがとうございます。これが依頼書になります。よろしくお願いします。」


「それで、もう一つあるんですけど13歳の女性の冒険者で短剣を使っているセレーナっていう人がどこにいるか分かりますか?」


「えーと、それはどういう関係で?」


「僕に武術とかいろんなことを教えてくれた恩人です。冒険者になったら、会いにきてねと言われてたんですけど…」


「なるほど、セレーナさんが見つかれば本人の了承を得た上で、お教えすることができらかもしれません。それでもよろしければギルドで確認致しますが?どうしましょう。」


「よろしくお願いします。ありがとうございました。」


そうして、リアムは冒険者ギルドを出てきた。



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