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神の御加護

申し訳ありません。

一度描いたものを没にして書き直していると5日経ってしまいました。次はちゃんと書けるように致します。出来るかな?

やっぱり、いろいろ設定を考えていると時間があっという間、、、とほほ


闘技大会2日目の迫力満点の魔法戦が終わり、

宿に帰って来てから一つの本を読んでいた。


スケッチをより細かくノートとしてまとめた後のことだ。


そういえば、魔法戦では来賓席で一番見えるところとはいえ、一点からしか見えなかったため、曖昧なところもあったがイメージだけは全て掴んで帰ろうと思っていたら描いた用紙は100枚を超えてしまった。


横にいた公爵家のサンマルティーン・ダザイ様は驚いて目を丸くしていた。


「リアム君、それは、その絵は趣味なのかい?」


「いや、こんなに魔法をたくさん見れる機会はないので覚えて帰ろうと思いまして。」


「覚えるって………それは魔法を使う上で必要なのかな?」


「はい、多分これがあるのと無いのでは大きく変わってくるので。詳細にイメージが出来るようにしておくと後々真似するのに楽になりますね。」


「はぁ、そう?でもここに出て来てる人達の魔法は固有魔法と言ってそれぞれ独自の家ごとに長年研究して作られてきた魔法だよ。それを真似するのは難しいんじゃ無いかな?」


「簡単では無いと思ってます。でも観察して記録することでより短縮して魔法を習得出来ると思うので描いてます。」


「短縮って、そんな……魔法は独自で集中して工夫し続けて10年20年掛けてやっと作れるものなんだと思うんだけど。まぁ、頑張ってみて!」


「はい、ありがとうございます。」


そんな風に言われながら、描いた魔法をもう少し細かく紙に書き込んでいく。


例えば、「雷雨散別サンダーレイン!」という

魔法なら雷でできた塊、ボールを高く打ち上げ、

雨のように雷を降らす現象を引き起こす。


この時、雷で出来たボールは当てる対象の3メートルほど前に出現させ、それをすっと垂直に上に昇らせる。


そしてちょうど、対象とそのボールの角度が75度ぐらいの時に雷の雨を降らしていた。


そう言った角度や、流れを細かく文字に落としていくのだ。発動までに何秒掛かったのか、どれぐらいの規模なのか?デメリットはあるのか?


さまざまなことを後に検証できるように書いていく。

それは、もしかしたら術者のキャパや実力で変わってくるかもしれないが絶対的に必要な数値だ。


どんなに早く魔法を発動させようと思っても、それで魔法が霧散してしまっては意味が無い。


しっかりと最初は丸々真似てその上で改良していくのだ。


結果200枚に渡る、データを書いた紙が出来、それを紐で綴ってノートにした。


その上で、今回の魔法の中でも唯一練習が出来る風の魔法である「風乱刃舞ウィンドラング!」だ。


これの凄いところは、やはり風で出来た刃をどう動かすかだろうが、まずその刃自体を作らなければ意味が無い。


風の刃の形は、サメの歯のように先端が尖っていて少し曲がっている。ちょうど、ここが敵に傷を与える部分だ。より、切れるようにこの曲がった刃の部分が一番風の魔力が固まっているところでもある。


そして、尖ってない側は内に緩やかなカーブを描いていてこれが刃の飛行に役立っている。普通に、魔法は魔力で飛ばすのだが、こういったところを工夫することであまり飛ばすのに魔力を使わずに済むようになる。


軌道は、かなりの数メモを取っているのでその通り飛ばして見る。


一度放物線上に上に飛ばしながら、最終的に的に当てる軌道だ。


部屋の中では、実際の広さは無いので飛ばす距離を縮めて練習する。

やはり、簡単にはいかずすぐに狙った場所からずれてしまう。これはかなりの練習が必要になりそうだ。


一旦練習は辞めて、先生から貸してもらった「タンジール史」という本を読んで見る。





〜〜

昔、今のタンジールという町があるあたりには少し大きな村があった。そこで人々は、のんびりと農作業をして生きていた。

しかし、その平穏は続かなかった。その村を魔族が襲って来たのだ。


魔族は、人と同じ外見をしているがもともと強靭な肉体や能力を持っている。数は少ないが、力を持っており度々人と争っていた。


今では人間は、人間の

魔族は魔族の国をそれぞれ持っているが

それでもその魔族の国から摘み出されたり除け者にされたものが人間を襲うことがあるらしい


しかし、まだ国といった認識がなかった時代。

魔族は、人間の村を襲うことがよくあった。


近くを川が通り、魔力のもとである魔素が豊富なタンジールの立場は魔族にとっても欲しいものだった。


そのため、タンジールは魔族の侵攻を受けた。


当然、村人では魔族に対抗することは出来ず次々と無残にも殺されてしまった。


どうにかして、地下に逃げ込み生き延びた人々は神に祈った。

「神よ。どうにか我らをお助けください。」


すると、その人々に神からお告げがあった。


「よかろう。ただし助けて欲しいなら一つ試練を受けてもらおう。もしその試練を達成出来たなら我がこの窮地、救ってやろう。」


人々は、魔族をどうにかしない限りは生きていくことも出来ないのですぐに試練を受けることにしました。


その試練とは、魔族を一人倒すことだった。


人々は、どうしたら倒すことができるか考え、

魔族達が狩りに行っている間なら一人しか見張りがいないことを知った。全員で魔族は7人ほどしか居なかったので見張りが少なかったのだ。

村人達は、魔族が怖かったが死ぬのも恐れず

力を合わせて戦った。


そして要約、絶対に勝てないと思われていた魔族に勝てることが出来た。最初は、20人ほどいた人間は6人ほどしか残っていなかったが…


「うむ、しかと見ておった。よかろう。」


すると、天に眩しい輝きが現れ一気に上から何かに押しつけられるような空気を感じた。村人達は、その気にやられて立つことが出来ずしゃがみ込んでしまった。

そして、次の瞬間。




ドゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴン




という凄まじい音と共に重圧が一気に地面に駆け抜けた。


村人達は、恐れて身を縮こませて身体を守った。


ようやく、一人の村人が身体を起こし目の前を見ると

そこにはもう村はなかった。

何もなかった。


唯一あったのは、大きな大きなそれは大きな穴だけだった。


「なんじゃこらー。」

と村人も驚いて声を上げた。


すると、他の村人も身体を起こしその村人のところまで行ってまた

「なんじゃこらー。」

と声を上げた。


「う、うむ。これで魔族達は成敗してやったぞ!」


村人達が穴を見つめていると、神様のお声が聞こえて来た。その穴はそこは見えず、どこまでも吸い込まれそうなぐらい黒かったと言われる。


「ははぁ、神様。誠にありがとうございます。ところでこの穴をお作りになったのは神様でしょうか?」


「そうじゃ。すごいだろぉー。私もちょっと本気を出すとこれぐらいできるんじゃなぁ。わはっはっはっはっはっ。」


「ははぁ、これほどまですごいとはありがたや、ありがたや。」


「そうだろう。そうだろう。」


「して、この穴はこの後どうなるんでしょう?この穴があると何も出来ないのですが、もしや何か試練でしょうか?」


「ん?うぅーーむ。やっべーーー。うんと。あのだなぁ。そのぉ。」


「まさか、神様のことですから何も考えずに地面をぶち上げたなんてことはございませんでしょう?」


「うむ。…そうじゃな。…そうじゃなぁー。これはだな、しし試れ……いや、待てよ。ちょっと待っておれ。」


そういうと、声は消えてしまった。


夜になり、1日開けると


すっかり穴は閉まっていた。


いや、もう少し小さい穴が空いていた。


「お前達は、勇敢に魔族に立ち向かい見事倒すことができた。その心意気に私は感銘を受けた。だから、手伝ってやったが、そもそもお前達は弱すぎる。」


「ははぁ。」


「つまり、もっと鍛えるべきだ。そこでここにダンジョンを作ることにし…ボカン 痛っ… いっ、いや、作ってもらう事にした。お前達はそこで強くなってもらう。」


「だ、だ・ん・じょ・ん ですか?どうやったら強くなれるのですか?」


「そうだ。ダンジョンだ。詳しくは、入ってみてくれたら分かると思うがダンジョンには魔物達が暮らしている。」


「なっ!魔物ですか?」

この時代の村人達にとって、魔族は恐ろしいものであるが

恐ろしすぎてあまり実際に見てみないと恐怖が湧かないものだ。


ある意味対処できない点で言うと、天災と言われる地震や洪水などと同じ部類なのだ。


滅多に襲いかかられる事もない。


しかし、魔物は目に見えて敵と言うことが出来るだろう。村に入ってきて畑を荒らし、作物を台無しにしていく。そして、食べることもできない。害悪以外の何者でもなかった。

(※この時代の人々は魔物に聖水を掛けると食べれることを知らない。聖水を掛けると食べれることが知られたのは今から300年ほど前のことである。)


「お前達には、ダンジョンに入ってもらう。そしてダンジョンにいる魔物達を倒すのだ。すると、魔力が身体に染み込んでなぁ…筋肉に魔力が絡みつき…なんだっけなぁ…えっとまぁ、なんだ。強くなれる。」


「はい神様。しかし、私達は畑を耕し、魔物達から身を守るので精一杯でございます。それにいつ魔族がまた襲ってくるか分かりません。どうすればよろしいでしょう。」


「そうじゃな。ふんぬ。よし!この地には私の加護を授けた。そこに出来ている石が加護の付いた石だ。これで魔物はおろか、魔族も入ってくることはないだろう。」


「まことですか?」


「そうだ。これで、魔物と戦っていた時間をダンジョンの中で過ごせるじゃろう。ダンジョンの中には宝箱が稀に出現することがある。その中からは魔族から身を守れる剣などが入っていることがあるぞ。頑張ってくれ。」


「はぁ、ありがたき幸せ。」


「わはっはっはっはっはっ。さすが私じゃな。

ボカンドカン。痛っっっ!!!!悪かったって。今人間と話しておるんじゃ。     そうじゃ。こんなんじゃ面目が立たんじゃろうが。面目なんぞいらんじゃと?そう、怒るな!  待て! ちょっ……   

人間共、じゃあな。元気に生きろよ!」


「あの、最後に一つだけ!聞いてもいいですか?」


「なんじゃ?」


「あなた様のお名前は教えてくださいませんでしょうか?」


「うむ。特別に教えてやろう。我は闘士の神 ブルグンドじゃ。これでいいか?じゃあなー。」


こうして、タンジールにはダンジョンが出来、

闘士の神がこの街の守護神として奉られることとなった。ダンジョンからは、魔族に対して高い攻撃力を誇る剣などが輩出されるようになったようだ。

しかし、言い伝えられてきたこの物語に出てくる石は発見されておらず未だ未解明となっている。



タンジール史  第一章 タンジールに伝わる神話より

                         〜〜


結構面白いんだけど、これはどこまで本当の話なんだろう?これを読んでいるとブルグンド様がポンコツにしか見えない。仮にも神に対してそんなこと言ったらダメなんだろうけど


結構脳筋だよね。


この時代には、まだ神の加護というシステムがなかったらしい。つまり、この時代の人は神の存在をあまり知らなかったんだね。


それでも、人は神に祈るってことは神がやはり超越めいているからか、それともどうなんだろう?




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