第二話 空想少女と私の疑問
友達…少女の孤独さから生まれた空想上の人物なのだろうか?
以前、彼女に聞いたことがある。
「どうして本を読んでいるの?」と。
すると彼女は一旦沈黙したあと、ちょっぴり笑ってこう答えた。
「お友達が読んでくれるから」
私はその時は、『あぁ、この子に優しい友達ができて、一緒に本を読んでくれていたんだな…』
と思った。だが、あれから何回も彼女の姿を見るが、その友達らしき人物はみたことがない。
なので私は、彼女の友達は空想上のもので、本の内容も想像しているのではないかと考えたのだ。
でも…後日、それはどんな本?と聞くと、なんと内容を当ててみせたのだ。点字でもついているのかと思ったが、ついてはいなかったし、さらにこの本は病院にしかない本だという。
「どうしてわかるの」と思わず聞くと彼女は、少し怒った風で「この間も言わなかったっけ?そこに友達がいるでしょ。ツインテールで白いシャツを着ている女の子!」
私は少女の指差す方を見たが、そこにはゲームが映っているテレビ画面。
「もしかして、ゲームのキャラクターのこと??」
「違うわよ。今お姉さんの目の前にいて、お水を飲んでるわ。」
これも空想かと思ったが、彼女はもう小学一、二年生という年ではない。もう中学一年生だ。
私は前に、星の王子さまという有名な本を読んだことがある。
まさか、彼女はそんな不思議な女の子だったのだろうか?
正直に言うと少女の言っている友達はゆめにっきのモノ子をイメージしましたw