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二次創作 東方project 神隠しに遭った青年  作者: 零月
第二章 異世界の魔王編
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1日10善頑張ります2

「なっ・・・そ、そんな・・・」

霊夢は信じられないように俺を見る。

無理もない、年齢はともかく、紅魔館の執事や迷いの竹林でのサバイバルのこと、さらに博麗神社に住んでいる男なんて俺しかいないのだから。

早苗と親密かはともかくだが仲は良い、それに他の特徴は俺に当てはまる。

霊夢と魔理沙が俺から少しずつ距離をとった。

「この特徴からどう見ても貴方しかいないですよね?」

「そんなバカな・・・だけど俺は本当にそんな事をしていない!何かの間違いだ!」

「もう言い訳は結構です。貴方を地獄に連れて行きます。せいぜい地獄で自分がしてきた行いを悔いる事ですね」

赤い髪の少女が俺を捕らえようとする。

おかしい、覚えのない事で俺が地獄に行くなんて・・・

身長、特徴・・・出身地・・・ん?

「ちょっと待て!」

俺は掴まれそうになった手を振り払うと口を開いた。

「その情報は誰がアンタに教えたんだ?少なくともアンタ自身が調べたわけじゃないだろ?」

「それを聞く必要がありますか?」

「あぁ!大アリだね!何故なら俺は幻想郷出身じゃない!俺は外の世界からここに神隠しとして来たんだからな!」

俺の言葉を聞いた霊夢と魔理沙もハッとする。

「確かに岳は神隠しで幻想郷に来た外の世界の人間よ。幻想郷出身じゃないわ」

「そうだぜ!それはあの時助けた私や霊夢だけじゃない、岳と知り合いの奴ら全員が証明できる!」

「なんですって?」

映姫は驚いた表情をした。

「小町、この情報はどこから?」

「え~と、確か地獄行きが決まった罪人2人が俺たちのリーダーがいるって言ってたはずですけど、思い出せませんか?その2人の罪状を軽くするために彼らから情報を聞き出したのは四季様ですよ?」

「・・・そんな事ありましたっけ?」

「ありましたよ!あの時やけに長い三途の川を渡ったんですから覚えていますよ」

「なぁ、アンタが持っているその巻物見せてくれ」

俺は巻物を受け取るとそれを確認する。

そこで俺の名前が違う漢字だというのに気が付いた。

「おい、これ、俺と漢字が違うぞ。俺は古郷 岳。古いに幻想郷の郷と書いて古郷、岳は山岳の岳だ。こいつと漢字が違う。もしかしたらだが、その2人が俺を悪者にしようと嘘を付いたんじゃないのか?」

巻物に記されていた名前は故業 学だった。

こんな名前だと思われていたのかと俺は呆れながら映姫を見た。

「ま、まさか・・・」

「あの時確か四季様仕事が疲れたって途中雑にしていませんでしたっけ?」

小町が溜息を吐いた。

「ふぅ、俺の罪状の件はなしになったんだよな?」

「・・・そうですね。私としたことが無実な人を巻き込むとは」

映姫の言葉に俺だけでなく、霊夢と魔理沙も安堵の息をする。

見た感じ映姫は反省しているようだ。

そう思った俺はさらに彼女に尋ねる。

「じゃあ俺が地獄に強制連行されると言うこともなくなったわけだよな?」

「それなのですが・・・それは不可能です」

「は?」

「私が一度した判決は覆らないので」

「そ、そんなぁ!」

「ただ、一つだけ貴方を助けることができる方法があります」

「なんだ、それは?」

「それは・・・」

俺は映姫から一度した判決は覆らない代わりに、その判決にならないための条件を付け加えると言う事を聞いた。

「で、その条件ってなんだよ?」

「1日10回、なんでも良いので善い行いをしてください。それを証拠に私が過ちの資料を作成します。期間はおよそ2週間、小町を同行させますのでどうかお願いします」

頭を下げられて言われるとこちらとしても断りきれない。

しかも、俺の命が関わっている事なのだ。

そして、今日から約2週間、俺の1日10善の生活が始まった。



とりあえず資料作成のため映姫は帰り、残った小町と俺と霊夢と魔理沙の4人で話し合う。

「で、善いことって結局なんでも良いのか?例えば霊夢の肩を揉むとか」

「そうだね、それが彼女にとって良いことになればそうなるよ」

「なら簡単だ。岳が霊夢の肩を揉んだ後に私たちの肩を揉めばもう3回善いことした扱いになるんじゃないか?」

「おそらくそう簡単にはいかないね」

小町がそう呟くと手に持っている球を見せる。

「これから四季様が彼の行いを見るようになるんだけど、多分、博麗の巫女の肩を揉んだとして、そのあと私たちの肩を揉んでも始めの1回しかカウントされないと思うね。もちろん、次の日に肩を揉んだとしてもその日の善い行いの数にはカウントされないはずだよ」

「つまり、1日10善、それも約2週間全て別のことをして暮らせってことか?」

「そう言うこと。だから少なくとも140回、貴方は善い行いをしなくちゃいけないわけだ」

「そりゃあかなりの難易度だぞ・・・」

「でも、出来ないと貴方は地獄に強制連行される」

「ったく・・・!俺をはめたその2人の奴、覚えてろよ!」



「とりあえず私は彼に同行しないといけないからしばらくはお世話になるよ」

「わかった。岳だ、よろしく」

「私は小町。小野塚(おのづか) 小町(こまち)、一応死神だよ。よろしく」

「死神って本当にいたんだな・・・」

「まあね。さて、紹介はここまで。まずは何をするつもりだい?岳さん」

「そうだな・・・霊夢、魔理沙。何かすることあるか?」

「そうね・・・じゃあ掃き掃除でも頼める?」

「私は今の所ないからとりあえず岳が地獄に行かないために知り合いに協力を求めてくる!」

「わかった、何かあったらスマホで連絡くれ」

「了解だぜ」

魔理沙は頷くと、箒をとり、博麗神社を出て行った。

俺は早速、境内の掃除を始めた。

「霊夢、掃き掃除終わったぞ」

「ありがと、これでまずは1回よね?」

「はい、そうですね」

「次は何をするか・・・」

「そうねぇ・・・意外と頼みごとしないからすぐには言葉に出ないわね」

「一応伝えておきますが、掃き掃除は掃除として数えられますからそれらに関する頼みごとを叶えても数には入りません」

「あっ、岳、貴方が残してあった団子あったわよね?あれちょうだい」

「なっ・・・あれ俺のおやつとしてとっておいたのに・・・いや、仕方ないか、今すぐ持ってきてやるから」

「お願いね~」

俺は霊夢に自分用のおやつにとっておいた団子を渡す。

ちなみにその団子はちゃんと霊夢の分を買っておいたので霊夢はすぐ食べたのだろう。

「ん~」

団子を食べた霊夢は満足そうだ。

「・・・これで2回目だよな?」

「はい、そうですね。これは譲渡に入るのでしょうね。ですから自分のものを渡すといったことはこれ以降カウントされません」

「ったく・・・!そっちの勘違いで起きたことなのになんでこんなにも大変な思いを俺がしないといけないんだ・・・!」

「それに関しては申し訳ないとしか言えないけど、あんまり四季様を悪く言わないでね」

「いや、確かに閻魔にも責任はあるだろうけど、元凶は俺をはめた2人組だ。その2人に重い罰与えることはできないのか?」

「それはできないことはないけど、まずは岳さんが地獄に行かないように資料を作るので精一杯だろうね」

「じゃあ、この件が片付いたら閻魔に伝えといてくれ」

「わかった。それくらいは引き受けるよ」

小町は頷いた。

その時、スマホから着信が来た。

魔理沙からだった。

俺はすぐに出る。

『岳か?今人間の里で慧音のとこいるんだけどさ、事情話したら手伝ってくれるって!もしやることがなくなったら人間の里に来てくれってさ!私は今から他の所回って事情伝えてくる』

「わかった、ありがとな、魔理沙」

『いや、こっちこそごめん。私、正直岳のこと疑ってた』

「気にするな」

俺はそう言って通話を切った。

「魔理沙から?」

霊夢が俺に尋ねる。

「あぁ、慧音さんの協力を得たらしい。今から小町さんと人間の里行ってくるよ」

「そう、それじゃあ私は文でも探してくるわ」

「ん?どうして文なんだ?」

「文に事情を話せばすぐに色々なところに情報が回るでしょ?魔理沙や私が伝えるよりは効率が良いからね」

「なるほど、ただ、文を探すのに苦労しそうだな」

「大丈夫よ。確か今妖怪の里にいると思うし」

「あの・・・出来れば四季様の評判を下げるようなことはしないでくださいよ?」

「岳をこんなことに巻き込んだのは閻魔の所為でしょ?まぁ、説教が嫌だからなるべく誤魔化して説明するわ」

霊夢はそう言うと妖怪の里へと飛んで行った。

「じゃあ俺たちも人間の里に向かうか」

俺と小町は人間の里に向かった。

人間の里に着くと、慧音がいる寺子屋へと向かう。

「あの・・・慧音さん、居ますか?」

寺子屋におそるおそる入ると慧音が待っていたとばかりに俺の腕を掴んだ。

「え?ちょっと!?」

慧音に連れられるように入ったのは寺子屋の教室。

そこには教え子であろう子供たちがいた。

「さぁ、今日は特別講義だ。外の世界からこちらに来た古郷先生に外の世界について教えてもらおう!早速だが質問のある生徒はいるか?」

次々と手を挙げる生徒たち。

「え?あの?慧音さん?」

「魔理沙から事情は聞いた。とりあえず子供たちに教えるという善行をしてもらう。何、時間はそれほどとらないから安心してくれ」

耳元でこっそりと呟かれ、なるほどと頷いた。

「よし、それじゃあ仲田君から順に質問してもらおうか」

「はい、え~と、センセーが住んでいるところはこことどう違うのですか?」

「そうだな。ここと違うのは・・・」

俺は子供たちの質問に答えた。

「はいはい!岳!あたいからの質問!」

生徒の中でとりわけ大きな声を出している人間・・・いや、妖精が手を挙げていた。

「チルノじゃないか。なんだ、質問って」

チルノの隣には大妖精が居り、周りにはその友達であろう妖精たちがいた。

「向こうじゃ弾幕ごっことか遊べることないのか?」

「弾幕ってか、向こうじゃ魔法の概念はないな。ただ、ここでもたまにやってるの見たことあるけどサッカーや剣道、野球、バレーなどの球技や水泳など沢山のスポーツとかあるからそれらで遊ぶとかできるな。さらにスポーツで遊ぶ以外にもカラオケやらゲームやら・・・とにかく多いぞ」

「へぇ、飽きないのか?」

「・・・ずっとしてたら飽きるかもしれないけどな」

「楽しいのか?弾幕ごっこやイタズラよりもか?」

「あぁ、少なくともイラズラよりはな」

「よし、チルノ、もう良いだろう。次は誰かいるか?」

慧音が次の人に質問がないかの確認をし、次の質問者の質問に俺は答えた。


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