惑星スノーボーダー
ラジオから流れる 地球の隅の雨音
少年はスノーボードで 宇宙の果てまで飛んで
積乱雲は上昇中 ノイズ混じりで
スピーカーを揺るがす 昨日の暗い傷痕
小さな爆弾が どこかで破裂したとか
祈るまでもないよ 僕らの船は大気圏突入
地球のどこか遠くの 銀河に浮かぶ涙を
ポケットに仕舞った ハンカチで拭って 浮かぶは空の上
僕らがつけた爪痕 一吹きで消えそうだけど
駆逐艦で突進 名残を残そうよ
ディスト―ションのかかる 惑星のヒストリー
汚れて 傷ついて 傷つけて 周るこの星
DJが適当に流した メロディーに合わせて
乱気流は激しく 電波塔を揺るがすよ
僕が銃を乱射するから 海を渡れ
地球のどこか遠くの 天の川に浮かぶ夢を
壊された衝撃を それでも受け止めて 船は星を巡る
僕らの残した日記帳 星屑にもならないけど
破れかけの教科書に 僕らの悲鳴を殴り書きしてよ
歪む惑星の音
揺らぐ惑星の音
振れる惑星の音
衝撃波で撃沈する惑星
そうさ 今から 鞄に荷物を詰めていこう
そうさ 明日には 見知らぬ土地の向こう側で
そうさ 今から みんなで会う準備を始めよう
そうさ 明日には 昨日の痛みを拭えるさ
ハミングして 心をスキャンして 行こう
地球のどこか遠くの ブラックホールに飲まれて
僕達の歴史も いずれは紙屑に変わる
それでも 銀河の果てまで 届けようと願っている
雑記帳に スケッチブックに メモ帳に 残した夢を
僕らは抱えて回る いつでも どこででも もう一度会えるさ
まだまだ 明日の予定は未定
南風に乗って ゆっくり緩やかに
時に激しく 船は上昇していく途中です