ゾンビだって結婚したい
ゾンビウイルスが蔓延した世界で、人間は少なくなり絶滅危惧種になった。
いつの間にかゾンビは自我を持ち、コミュニティーを築いていった。
まさかのゾンビの婚活時代に突入したのである。
人間時代からぼっちだった、A子は焦った。
やっと
お子さん大きいでしょ?
と、知らない人に訊かれないですむと思っていたのに。
お子さんどころか、旦那も彼氏だっていたことがないですよ。
腐女子とか、リアルじゃないか。
いや女子とかの年齢じゃないが。
しにたい。
ゾンビの寿命がわからない。
たまに緑の液体吐くけどさ。
ゾンビの中から男性アイドルが爆誕した。
君の前世の一番星という、4人グループだ。
ねぎまし、なんこつちゃん、ぼんじりくん、はっつん。
私の推しはぼんじりくんだ。
ぼんじりくんは人間時代の中学時代の同級生である。
君の前世の一番星、略して君星を知った時、目がとび出すかと思った。リアルに。
心臓がドキドキするかとおもったが、心臓は止まっていたのでうんともすんともいわなかった。
君星は国民的アイドルになっていった。
大人気の曲、『君の瞳を食べたい』は、わたし達ゾンビのハートを鷲掴みにした。心臓は動いていないので比喩だが。
ゾンビの侘び寂びがあるのだ。
君星のファンのなかには、過激ファンがいた。
好きすぎてファン同士で噛みつきあったりする。
緑の液体がすごい事になっているのを目撃したことがある。
同担拒否らしい。
そんなに誰かを好きになった事がないので、ちょっと羨ましい。
恋とか今からでもできるだろうか。
人間だったらよかったのな。
初投稿です。
拙い文章ですが、読んでいただきありがとうございました。