恋人疑惑
次の日、起きてすぐ食事をとり、荷物をまとめ宿屋を出た。何個かある道の中でも、よく整備された道を通る。何かがあった時のために桜樹の杖を手に持ちながら歩く。
途中、泉があったので水筒いっぱいに汲んでいく。
「ポルテにハ何が売ってルと思いマすか?」
「あー……確か演舞の棍っていう軽い武器があるな。」
「メイリンには、バニースーツかバニースーツがぴったりそうだな。………よし、着いたら私が見立ててやる。その間ゴミはどっかで燃やされてろ」
「燃やされる役はおチビさんに譲るよ」
「いらねぇな」
いつものように軽口を叩き合う中、メイリンがふと口を挟んできた。
「お二人って仲よろシいですね?恋人同士?」
いきなり吐き出された言葉に驚いて、二人とも言えなかったが、暫くしてガルムが口を開いた
「……あのなぁ、俺らが恋人同士に見えるか?」
「はい、それはもう仲ノよい」
「……私たち、いつも喧嘩してるじゃ無いか」
「喧嘩するほど仲ガ良いっていいマスよ?」
「うん……そうだね」
時々岩が転がってくる整備された道を抜ける。
土埃の匂いしか感じなかったが、濃い新鮮な緑の匂いが鼻孔をくすぐる。
「あ、城がミエます!」
遠く遠くに塔の頂上が見える。
まだまだ遠いが、今日の夕方には着く。
別に今日中につかなくたって、野宿すればいい。何とかなるだろう。




