死にながらへ
生まれた時から、新興宗教にはまっていた母親に神の存在を教え込ませられた娘、いのり。だが、その存在が薄っぺらな偽物だったと気づいた途端、彼女は神が本当にいるのか確かめたくなる。そうして、死によってその存在に触れようと、自殺したーはずだった。
目覚めると、縫合された体。一部変色した皮膚。動かない心臓ー。
死にながら、生きている。しかも、まったく知らない世界で。そこは、同じような「死にながらえ」が、神として存在している場所だった。
目覚めると、縫合された体。一部変色した皮膚。動かない心臓ー。
死にながら、生きている。しかも、まったく知らない世界で。そこは、同じような「死にながらえ」が、神として存在している場所だった。