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初め
―――どうしよう…!……鬼が!…
私は、狂ったように山を駆け下りる…
山の葉や、木の根に足とかをぶつけて、血まみれになる…
けど、私はそんな事を一切考えず走る。…¨イタミ¨という、事が
分からなくなったような…そんな感じだった。
誰か…、誰か…
私は、誰にも聞こえるはずはないけど、心の中でずっとその言葉を繰り返す…。
そして、夜も明けてきて日差しが指してきた頃…
1軒の家が見える。
「助かった…」
けど、何度も何度も走っても、そこにはたどり着けない…いや、たどり着けないという
表現は正しくない。…確かに近づいてはいる。家が私の体の大きさより、普通に大きく見える
近さまでは近づけている…それなのに…
そう…気付いた時には…私の足はなかったのだから…
翼を奪われた鳥や天使のような、そんな感じだった…
そして、目の前には…
鬼だ!!
誰か…お願い…本当に助けて…
・・・
そして、戻ったのはいつも私達のいる現世だった。




