200文字小説集 不幸の連鎖(200文字小説) 作者: 日下部良介 掲載日:2012/03/15 冷たい冷気が肌を刺す。 空がようやく明るくなり始めた。 太陽が昇る瞬間を見たくてここへ来た。 辛いことを忘れるために。 何が辛いのかって? 受験に失敗した。 彼女に振られた。 ここ数日で、数えきれないくらいの不幸に見舞われた。 自信をなくしていた。 きっかけが欲しかった。 昇って来る太陽に勇気を貰いたかった。 いよいよその瞬間が来た。 僕は大きく息を吸い込んで背伸びをした。 吐き出した息でメガネが曇った。 見られなかった…。