表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/4

唯。~魔法少女りっちゃんと契約書

わたくしは猫である。名前は今「にゅい」。


わたくしは選ばれた少女⋯小学四年生のりっちゃんと一緒に妖魔を倒す使命をもつ。


「りっちゃん妖魔の気配よ。気をつけて」

りっちゃんとわたくしは、女子トイレへと駆け込む。

周囲をわたくしが警戒している間にりっちゃんが鏡の前で、変身する。


「よし、身だしなみは、大丈夫ね」

律子は、ポーチにルージュをしまった。


放課後の学校。誰もいないはずの視聴覚室の前、重苦しい空気が充満している。

「妖気が充満してるわ」


律子は、会議室の扉に手をかけ、中にはいる。私も、それに続く。

うーん、順番逆なんだけど。

「し、失礼します!」


わたくしは、叫ぶ。

「りっちゃん、構えて、あの黒いハコから妖魔が出るよ」


「うん、わかった」

りっちゃんが緊張しながらポーチから魔法のペンを取り出し握りしめる。


テーブルに置かれたアタッシュケースから取引先の人が書類を出し始めた。

「今回は契約の更新と変更点に付いてですね。概ね前回と同じですが1点だけ変更があります」



すごい勢いでハコから妖魔が飛び出してくる。

「りっちゃん、いつも通りで大丈夫よ」

りっちゃんは魔法のペンでサラサラと宙に文字を描いてる。


律子のペンが止まった。

「ユイ先輩、これ」

「そうね、私たちの権限じゃちょっと危ないわね」


わたくしは、校舎の廊下を駆け、助っ人を呼びに走った。

「りっちゃん、もうちょっと頑張って、今「彼」をよんでくるわ」

彼、「星屑の勇者は、りっちゃんのピンチに、また勝利目前に、ときとして現れる。

わたくしは、転送魔法陣を展開して、彼の元へ急ぐ。


チーン。扉が開く。私は7階のフロアをくまなく探す。

自称勇者課長のごみくず上司め。何処でサボってるのよ。


セイローン、ヒーリングエクスクラメーション!

わたくしが戻ったとき、りっちゃんは精一杯の技で、妖魔の進行を足止めしていた。


紅茶の香りが漂う。

「あー、これな。多分問題ない。さっさとサインしちまえよ。んじゃ。後よろしく」


さり際いつもの決め台詞と共に「星屑の勇者」は鮮やかにわたくしとりっちゃんの前から姿を消した。


戦いは終わった。学校は静まり返る。

カチッっと魔法のペンの音がし、淡い光とともに変身を解いたりっちゃん。

視聴覚室の乱れを直している。一時の平和が訪れた確信。わたくしは猫。魔力もちょっと心もとないし、お先に失礼させてもらうわ。




エピローグ


屋上のベンチで目が覚めた。律子が上から見てる。

「ユイ先輩って、猫みたいですね。大事な時にぷいっていなくなるし。屋上で寝てるし」

契約更新の後、私は昼食のお弁当をたべてそのまま居眠りしてたようだ。

お兄ちゃんに教えてもらったレシピの酢豚、完成度90%ね。

先方の見送りは律子に任せた。その足で多分ランチに出たんだと思う。

昼からも、別の案件がある。仕事モードに戻らないとね。


それはそうと、律子、その左手に持ってるステッキ何?。


「唯。~新人指導と魔法猫にゅい~」おわり




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ