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ZERO
2024年7月2日、日本を襲った未曾有の大災害。
長い時間をかけて津波はゆっくりと引き返した。だが、その静寂はあまりにも重く、痛ましいものだった。
かつて賑わっていた街は瓦礫の山と化し、多くの命が海に消えた。機能を失った都市は、人々の生活の灯を消し去ってしまった。
テレビの画面に映るのは、各地で起きた勇気と悲劇の断片だった。
「飛行機の機長、天城颯真氏は乗客全員の命を救いながらも、現在行方不明」
「小学校教師、西園寺美咲さんは子どもたちを避難させ、その献身は語り継がれる」
「市立総合病院の看護師長、白石梨奈さんは命の灯火を繋ぎ続けた」
それらは今も、人々の胸に深く刻まれている。
被災地の現場は厳しいが、日本は動き出している。
政治家たちは新たな法律を制定し、自衛隊は復興支援の先頭に立っている。
新しい都市計画が進み、壊れたインフラは少しずつ修復されていく。
これからの日本は、ゼロからの出発だ。
今、過去の痛みを胸に刻みながら、人々は新しい未来のために歩き始めている。
「ZERO」――それは終わりであり、同時に始まりの合図。
日本は、もう一度立ち上がる。




