表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/14

我が影を討て(シャドウ・バースト)

「過去を許すことは、弱さじゃない。

それは、自分を“生き直す”という強さだ。」





【拒絶の門】の前──

対峙するは、光と影の“同一人物”。


片や希望を選び続けた勇者・カズキ。

片や絶望を受け入れすべてを切り捨てた「もう一人のカズキ」。


【黒カズキ】

「さあ、終わらせようぜ。“理想家”の俺よ。」





黒カズキの剣が振り下ろされる。


その一撃は重力すら裂き、空気が悲鳴をあげる。


《スキル:Sanctum Reversal(聖域逆写)》

効果:対象のスキル属性を反転、再構成する。




カズキが反応する前に、彼の【Sanctum Edge】が吸い取られた。


「くっ……!」


「なあ、もう気づいてんだろ。

希望とか信念とかで世界は変わらねぇ。」


「だから俺は、“感情”を捨てた。

そしてこうして、神に近づけた。」



カズキは傷つきながらも剣を構える。


「確かに……お前の言う通り、俺は弱い。

でも、だからこそ、誰かの声が届いた。」


「俺を変えたのは、“誰かの想い”だった。」


「だから俺は戦う。お前に勝って、俺自身に証明する!」



⚔️【BATTLE:カズキ vs 黒カズキ】⚔️

激突する二つのSanctum。

正と負。記憶と断絶。選択と拒絶。


空間が崩壊し、次元が歪む。


一撃、また一撃。

魂の奥まで届く打ち合いに、時間の意味すら失われる。



だが、カズキはまだ“覚醒”していなかった。


黒カズキが最後の一撃を構えたとき——

その前に立ちはだかったのは、エリスだった。





「その人は……もう、自分を責めてなんかいない。」


エリスの瞳が青白く輝く。

額に浮かぶ紋章が、彼女の“真なる血”を覚醒させた。


《禁術展開:記憶変換術式「ヴァーレ=ミア」》

効果:対象の記憶領域を再構成し、“痛み”を希望へと書き換える






黒カズキの動きが止まる。


彼の目に、走馬灯のように浮かぶ“もしも”の記憶。


— 助けられた仲間

— 救えた命

— 微笑むエリス

— 涙する少年兵

— そして、何よりも「誰かが信じてくれた未来」


「……そんな未来が……あったのか……?」




剣が崩れ、彼の身体が塵のようにほどけていく。


最後に浮かべたのは、初めて見せた“安らかな笑み”。


「なら……お前に託すよ。俺の分まで、進んでくれ。」





《試練完了:拒絶の門 開門》

神域・第五階層へ進行権獲得



門が開く。

その向こうには、無数の星のような構造体が浮かぶ。


そして、中央に佇むのは——

“神々の創造者”にして、全ての根源


【アストリス・コア(ASTRIS CORE)】

「ようこそ、終末の観測者たちよ。」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ